DATT-A9D(ARXすりあわせセントリック)


攻略 - A列車で行こう9

公式の「マニュアル」に基づきゲームシステムを丁寧に理解。「まず何をしたら?」の戸惑いに応える初歩のチュートリアル、本物の鉄道や実際の都市計画はもちろん、PCのカルチャーやヒストリーにも詳しくなれる豆知識つき。ゲームの進め方を「ひしめきあう街」~「混迷する交通都市EX」6つのマップで順番にマスターしよう。(最終更新:2026年9月26日)

※このサイトはWikiではありません。編集やコメントは受け付けていません。

Google「AIモード」によるレビュー

──かくかくしかじかということで。(※かくかくしかじか)

──ありがとうございました。(※この検索は2026年2月20日に行ないました)

「A列車で行こう9」とは

鉄道を軸に市街地や工業団地を整備する都市開発鉄道シミュレーションゲーム。プレーヤーは、都市発展の段階に応じて必要となる産業構造(産業構成比)を見極め、駅の乗降客数と子会社(自社物件)を通じてこれを構築・維持する。

あわせてお読みください

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PS4とWindows
同じマニュアルで遊べる

都市シム/鉄道シム 人口/乗客

「A列車で行こう9」(PS4「A列車で行こうExp.」)は、駅を建て、線路を敷き、隣町とつなげ、資材を運び込み、乗客を往来させて街を発展させるゲームである。模型ファンと実車ファンそれに旅行ファンをもうならせる凝ったダイヤ設定が可能な一方、デフォルトのダイヤ設定だけで簡単にゲームを進めることもでき、間口は非常に広い。このページでは、16歳から20歳くらいまでの読者がひとりで取り組むことを念頭に、「公式ガイドブック」(全4冊)およびPS4版のオンラインマニュアルに忠実に従いながらゲームモード(シナリオマップ)を進めていく際の注意点を解説する。本作に関しては公式にも非公式にも阪急や西武のような「オーナー」(創業家)として(自分の)鉄道で(自分の)街を大きくせよという煽り文句ばかりが大声で叫ばれ続けてきているが、賢明な諸君は現実の鉄道に関する法制度をよく学び、JRTT(鉄道・運輸機構)のような鉄道技術者集団として鉄道のマネジメントを担うものと信じている。

線路を敷設する(A列車で行こうExp. オンラインマニュアル)

2009年12月に発表された「A列車で行こう9」の「線路敷設」は、敷設開始の位置と敷いていく向きや長さ、高低差、水上と陸地と山、線路を敷く順序といった暗黙の条件に応じて自動的に線形(線路の向き、曲線半径、勾配)などが変わる挙動が独特で、慣れるまで練習が必要である。これはPCで言う「マウスジェスチャー」である。2000年代に特定のブラウザで実装され、2009年の「Windows7」で「シェイク」という操作が導入されたことで有名になった。複雑な操作を使いこなすIT関係の技術者や学生の受けが良い斬新な実装だが、この操作はマウスあってこそのもの。PS4のコントローラーでは操作しにくいだろう。「確定」と「キャンセル」を使い分けながら試行錯誤しよう。この操作性は「架線柱」「機回し経路」でも使うので最初にしっかりマスターしよう。

【豆知識】「A列車で行こう9」の線路(バラストやスラブ軌道)が真っ白でピカピカなのは打ちたてのコンクリートの香りを堪能本作のメーカーが稲毛海岸や海浜幕張にあったから。本作には「株式会社幕張メッセ」「株式会社千葉マリンスタジアム」「葛西臨海公園の観覧車」と「千葉そごう」「センシティタワー」にしか見えない建物がある。快速「青い海」「白い砂」。大ヒットした「A列車で行こう4」は車両も京葉線だった。現在の感覚でいえば高架化されたばかりでピカピカの相鉄線内を走るE233系を愛でるようなもの。トミックスの「対向式ホームセット(近代型)」が発売されたのも1989年12月。コンテナ貨車の重りの板を取り外してすけすけにする代わりにコンテナの内側に余ったバラストを薄めた木工ボンドで固定して重りとして脱線を防止したり段ボールのうねうねを畝として畑を表現する方法とともにダークグレーの成型色1色の製品に白や黄色のマスキングテープで「白線」や「黄色い線」を表現するテクニックが情報誌「キロポスト®」で紹介されていたものだ。本作では高架でも島式ホームより対向式ホームが基本だと考えている節があるのも京葉線に由来する。自転車で通用口に乗りつけマリンピア4階のクレーンゲームを入店証でプレーせよ。かくなる上はスーパーベルズ野月さん、ホリプロ久野さんの音声を収録トンネルが充実すれば言うことなし。ピカピカでスッカラカンの京葉線を走ったコニカのSLを祖父から分けてもらった期限切れのコダックやサクラカラーで撮ったといった類の壮大なる昔話ばかりし続ける老人にはなりたくないものだ。マリブイーストタワーとマリブウエストタワー。ビバ「ビジネスデイ」。「東京おもちゃショー」も「東京ゲームショウ」も「幕張メッセ」なのだ。ちなみに「A列車で行こう9」の海は東京湾なので波というほどの波は立たない。線路を茶色に汚すことしか知らないかのように振る舞う人たちは実際にそれしか知らないのであって、それはトミックスではなくバンダイやタミヤの流儀である。

覚えておくと便利(A列車で行こうExp. オンラインマニュアル)

PS4「A列車で行こうExp.」のオンラインマニュアルの目次には「覚えておくと便利なこと」という項目があるが、本当に覚えておくと便利なことは他の項目のところにも分散して書かれている。そしてマニュアルという性質上「おすすめ」や「一覧」といった内容は書かれていない。マニュアルはバイブルであるが、マニュアルはバイブルではないのだ。

このゲームの持ち味は「複雑さ」「多様性」である。いろいろなものが複雑に関係しあう中で、ゲームを進めていくことになる。何か1つの「この車両を使えば最強!(必勝!)」「この子会社(物件)を建てれば大成功!(大きなしゃもじ)」といった「おすすめ車両」「おすすめ子会社」は存在しないと考えたほうがよい。1つ1つの車両をばらばらに見て「おすすめ車両」を探そうとするのでなく、このゲームでの「列車タイプの使い分け」という上位概念を獲得しよう。子会社についても同じだ。1つ1つの建物ではなく「産業構成比」をよく見るようにしよう。

産業構成比(A列車で行こうExp. オンラインマニュアル)

もちろん、じぶんの「お気に入り」の列車や建物があるのは素敵なことだが、それはゲームの有利・不利とは別のことだと承知しておこう。車両や建物は基本的にどれを使っても問題なく、うまくいかないとすれば「適材適所」ができていないとか、「食べ合わせ組み合わせ」が悪いということを疑うべきだ。車両や建物が悪い(ゲーム内での性能や利益率が低い)という見方をしてはいけない。特に車両は、実在する鉄道会社の許諾を得て収録されたものだ。この車両は「あたりもう1本」だがあの車両は「ババはずれ」(邪魔者や厄介者あるいはオンボロ)だというような見方をするのは失礼すぎる。すべての車両に花を持たせようじゃないか。

PS4「A列車で行こうExp.」のオンラインマニュアルにある「利益を生む努力をする」の説明は「運行費用を減らす(減車・減便)」「資材・電力を余らせない」「子会社を売却する」の3点に要約できる。ただし「列車の種類を変えてみる」というガイドは言葉足らずで、「運行費用を減らす」という『守り』の施策ではなく「特急列車で稼ぐ」という『攻め』の施策だということがわからなくなってしまっている。線路を敷いてしまった後に小手先の試行錯誤で手探りするのではなく、まず線路を敷く段階で「特急列車で稼ぐ」のに適した距離を確保する必要がある。

ものごとを抽象化して考える(一段上から見る)のは大人でも難しいことではあるけれど、高校生以上ならできるだろう。本作には明示的な対象年齢は設定されていないが、ゲーム画面のメニューや「列車タイプ」の表示が英語のみになっている。ゲーム画面の英語は飾りではなく、ゲームを進めるために必須の情報(いわばヒント)だと思って、読み飛ばさないようにしよう。単語がわかればわかる程度だから簡単だ。それでも、小学生や中学生には『ただの模様』にしか見えていないかもしれない。繰り返しにはなるが、本作には明示的な対象年齢は設定されていない。しかし、英語でしか書かれていないものを、読めと言われるのを待たずに自分から読める必要があるのだから、高校生以上でなければ難しいだろう。

※正確にいえば、「列車タイプ」を選択して「購入」する車両を絞り込む機能のボタンと、「購入」「売却」画面での諸元の表示欄には「列車タイプ」が日本語で表示されているが、「購入」済みの車両の諸元をリストで見るとき(および「カスタム」)には「列車タイプ」が英語でしか表示されない。「特急列車」とそれ以外の見分けは車両の外観や名称、ゲーム外であらかじめ知っている事前知識に頼って行なわれてしまうので、このゲームでの「列車タイプ」の概念を無視してしまいやすい。「列車タイプ」そのものも、「通勤型」と「高速通勤型」があることから、単に速度が異なるだけと思ってしまいがち。さらに「マニュアル」を読んでも「最大乗車率」のことしか書かれていないので、単なる車両の諸元だと誤解する余地がある。なお、「購入」の画面での絞り込み機能には「急行列車」のボタンがなく「貨物列車」と「急行貨物列車」も1つにまとめられているので、この画面だけで「列車タイプ」について正しく理解することはできない。「列車タイプ」の「地下鉄」は、すごくよくわからない。

※オンラインマニュアルの「オンライン」とは、ウェブで公開されているという意味のほかに、古いWindowsでいう「オンラインヘルプ」の意味が混ざっている。Windowsでは、アプリケーションを使いながら「ヘルプ」を開いて、操作などの説明を読むことができる。この「ヘルプ」(※Windowsのファイル形式の1つとしての拡張子「.hlp」のヘルプファイル)は、現在のウェブと同じように「リンク」をクリックしたり「戻る」ボタンで戻ったりしながら読めるものだった。A列車で行こうシリーズの最初のWindows版は、1994年に発売されたWindows 3.1対応の「A列車で行こう4 for Windows」である。現行のPS4版でも「オンラインマニュアル」と呼ぶところに、本シリーズとWindowsの長い歴史が垣間見える。

A列車で行こうExp.と9の違いは?

最新のアップデートパッチ
PC版では手動でのインストールが必要

Windows版「A列車で行こう9」のアップデートパッチは、自動では適用されないので、じぶんでメーカーの公式サイトからダウンロードして、管理者権限でインストールしよう。

「A列車で行こう9」を新しくインストールしたあと、アップデートパッチは、最新のものを1回だけ入れればオッケーだ。古いものから順に入れていく必要はない。なお、よほどの理由があってA9V4やA9V3など過去のバージョンを使う場合は、そのバージョンでの最終のアップデートパッチを入れよう。もちろんA9V5にするのがおすすめなのはいうまでもない。古いバージョンを使い続ける人があまりに多い(最新バージョンがあまり売れない)と、メーカーのバージョンアップへの意欲がそがれてしまうということも考えよう。A9V5で保存したセーブデータや創作ゲームをA9V4など過去のバージョンで開くことはできない。よほどの理由がない限り最新バージョン(現在はA9V5)を使うようにしよう。

A列車で行こう9のマップの種類は?

A9V5にはA9V1からA9V4までとExp.のマップがすべて含まれている。Exp.+にはA9V5のマップが含まれている。マップにより「スケール」「時間拡張」「難易度」「資金」が異なる。各マップには「マップ説明文」と「このマップの解説(提案)」が表示される。なお、ユーザーが「マップコンストラクション」で自作したものは「創作ゲーム」と呼ばれる。ゲームに最初から用意されている収録マップは「マップコンストラクション」ではなく「ニューゲーム」のほうに出てくるので間違えないように。「マップコンストラクション」を目当てに本作を購入したとしても、まずは「ニューゲーム」を開こう。

マップ選択時のポイント

  1. 時間拡張30倍/60倍のマップを選ぶ
  2. スケール1:1のマップを選ぶ
  3. 自然な地形で想像が膨らむマップを選ぶ
  4. 難易度にこだわらない(差は僅か)
  5. 最新のマップが最も優れているはずだと思い込まない
(左上から縦に)「海上都市計画」「砂浜とウォーターフロント」「夕日町計画」「混迷する交通都市」「古都再興」「大都市構想」、「渓流を望む汽車」「宵明けの大都/夕染めの水都」「新幹線とリニア」、「城下町の復興」「風光明媚なローカル線」「おどる広告都市/ねむる空洞都市」「水面に揺れる工場の灯」、「川沿いにある街」「ひしめきあう街」「空港連絡線は続くよ/鉄道博物館は続くよ」「山間の秘湯へ/田園の彼方へ」、「文明開化の薫る街/異国情緒の漂う街」「広域都市計画」、「列車が結ぶ都市」(説明)

本作には48種類のマップ(ニューゲーム)と8種類のテンプレート(地形のみで線路や建物が未配置のマップ)がある。また、地形の自動生成で無限にマップを作成できるから、マップの種類(数)を気にする必要はない。用意されたマップを遊び終わったらすることがなくなってしまうゲームではないので安心してほしい。

プレーヤーに人気があるマップは、A9V4の「ひしめきあう街」「砂浜とウォーターフロント」「川沿いにある街」、A9V3の「宵明けの大都」「空港連絡線は続くよ」、A9V2の「夕日町計画」、それに記念すべきA9V1の「大都市構想」「広域都市計画」「混迷する交通都市」「古都再興」などだ。まずはこれらのマップを遊んでみてから、それを参考にマップコンストラクションモードでマップを自作していくとよいだろう。

※ニューゲームにはバージョンの表示があるが、そのゲームを開くとそのバージョンの機能や車両しか使えないということではない。例えばA9V5でA9V1のニューゲームを開けば、A9V5の機能と車両をぜんぶ使って遊ぶことができる。「A列車で行こう9」をバージョンアップしたら、過去のバージョンのマップも改めて遊んであげよう。なお、「JR東海パック」では新規マップがあったが、その後の追加コンテンツ(DLC)に新規マップはない。

ただ、収録されているマップすべてがゲームとしておもしろいわけではない。これは「おもしろいかどうかは人それぞれ」という意味ではなく「そもそもおもしろくしようとなどしていない」という意味だ。上記のリストでも注釈したように、ゲームデザイナーがマップのバリエーションをバランスよく考えたという完成度を持っておらず、学校の後輩や自分の子どもにマップの作成を下請けに出したかのようなぞんざいさだ。マップのテーマも、マップを作成するために調べたというふうがなく、学校で習ったりニュースで見たりして得た知識を脈絡なく並べたてただけというふうに見える。そういうことだから地元ネタや内輪ネタひいては自虐ネタのオンパレードとなり、まったくおもしろいものではない。鉄道がテーマのゲームでありながらマップのテーマを鉄道に求める姿勢が欠けている。ことあるごとに「日本ならではの風景」と宣伝していながら「西洋風テーマパーク」に凝る。あるいは「A列車で行こう」というタイトルは高校野球の応援の吹奏楽からの借り物に過ぎず、そもそも本作は鉄道のゲームではないのかもしれない。何もかもがどうでもよい。本作は伝統的にだいたいそんな感じだ。新しいギミックを紹介することだけが目的のマップもあり、そんなマップは見るだけでおしまいにするものだという暗黙の了解がメーカーとベテランプレーヤーの間にはある。PS4版の「ガイド付きマップ」も同じだ。ガイドを見終えたらおしまいにするものであり、これを延々とゲームとしてプレーしようというのはナンセンスだ。客を楽しませようというホスピタリティを欠いている本作を楽しむにはプレーヤーの側に高度な自律が要求される。相手のせいにしないで自分の力で本作を楽しんでいこうという覚悟が必要だ。まだ高校生の人にはかなり難しいと思われるが、これは大学に入れば必要になる基本的な態度だから、早いうちから鍛えるようにしてほしい。

※「A列車で行こう9」の動作確認用として無償配布されている「ビュアーソフト」にも2種類のマップ「列車が結ぶ街」「洋上の研究施設」が含まれている。このマップを「創作ゲーム」で読み込んでゲームモードでプレーすることもできる。

テンプレートと創作ゲームを除いて48種類もあるマップの中からゲームとしておもしろいマップを見つけるのは難しく、リストの上から1つ2つを試して大いにがっかりし、すぐにマップコンストラクションモードへ移ってしまう人も多いだろうが、それはちょっと待ってほしい。本作がどのようなゲームなのか知るには、用意されたマップをしっかり遊んでみることが必須である。タイトルのイメージに反して「A列車で行こう9」(PS4「A列車で行こうExp.」)は非常に硬派な経済のシミュレーションとして仕上がっており、経済学には理系の数学が必要である。与えられた数字だけを見ていきなり計算式を立てようとするのでなく、値の下限と上限を確かめようとするのが理系として正しい態度と言える。ほかに、高校の数学で「対数」を習っただけでは実感できないが、大学で「対数軸」の実用性を知るとがぜんおもしろくなってくる。距離と運賃の関係や各建物の消費電力の分布などは対数で圧縮して捉えよう。このサイトでは「特異値分解」を楽しく使って遊ぼうというコーナーも設けているので楽しんでいってほしい。

※「景気グラフ」や「乗客発生時間帯」は信号処理に長けたエンジニアによる労作と見える。わかりやすくいえば方程式を1個だけ持っていて日時などの値を1つ与えるだけで「景気」や「乗客」の値をいきなり弾き出すといった具合である。累積的な演算は行なっておらず計算は一瞬である。こういう文脈では「実力派」という評価表現も用いられるところだが、実は「A列車で行こう9」の秀逸な実装の大半は「A列車で行こうHX」の開発成果のようである。「A列車で行こうHX」はマイクロソフトのゲーム機向けの特別な体制での開発であったため、この「実力派」と感じさせる実装もメーカー本来の技術力ではなく外来のものなのだろう。

本作はPCゲームだから、1台のゲーム機につきマップが1つきりだとか新しいマップにするにはこれまで遊んできたマップを泣く泣く消去しなければならないといったどこかの無人島でタッチペンのような窮屈な制約はなく、いくつものマップを代わる代わる遊ぶことができる。保存できるセーブデータの数に上限はなく、同じマップについても複数のセーブデータを作って何通りも遊び分けたり、失敗したときに以前のセーブデータに戻ることもできる。後述する「ブランチを切る」「マージする」というソフトウェア開発の工程管理の概念を学ぶきっかけとして活用してほしい。高校生の人の耳に入るところでは校長や学長のあいさつに頻出する「複眼的視点」とは具体的にどんなものかというと、例えば「ブランチを切る」「マージする」というソフトウェア開発の工程管理の概念なのである。いろいろな分野にいろいろな方法で「複眼的視点」が存在する。「これが複眼的視点です」「これさえしていれば複眼的です」というものが1つだけあるわけではないのだ。

※別のマップで遊ぶときはWordやExcelと同じように「ファイルを保存する」「ファイルを閉じる」「ファイルを開く」という操作が必要で、少し時間がかかる。なお、本作に限らない一般的な注意事項になるが、ゲームのロードをたくさん繰り返しているとメモリのエラーで強制終了する場合があるので、心配ならゲームを再起動してからロードするとよい。ハードが熱くなったときはシャットダウンして冷ましてあげよう。

なお、「A列車で行こう9」にチュートリアルは用意されていない。「A列車で行こうExp.」の「ガイド付きマップ」も操作方法の概略を説明するだけのものでチュートリアルではない。しかし安心してほしい。「A列車で行こう9」の「大都市構想」から「混迷する交通都市」までのマップをチュートリアルのつもりで順番にプレーするとゲームシステムの全体像がわかるようにできているので、ぜひ活用してほしい。

正解も終わりもない
「シミュレーション」

「攻略」と言うからには「ゴール」を見定めたい。このゲームに「ゴール」はあるだろうか。公式の説明では「資金10兆円」の達成を「クリア」としているが、これを達成しても開発者らの自己満足なエンドロールが流れるだけで、特にこれといった感想は残らないだろうから、やみくもに「クリア」を目指そうとするのは考えもの。また、公式の説明では「メガロポリス」を目指せとも煽っているが、本作のゲームシステムは「人口」を増やしさえすればよいというものにはなっていないことに注意が必要だ。

40社以上の鉄道会社設立に携わった渋沢栄一になりきってゲームモードでのびのびと、やりたいことをする。ゲームの中で30年ほどの時間を楽しむ。ここでいう「攻略」の定義はこれだ。

  1. 開始早々にゲームオーバー(「資金ゼロ」)になることを避ける
  2. ゲーム内の5年単位で取り組む目標をじぶんで見つける
  3. ゲーム内での25~30年目には何もしなくても資金が増え続けるようにする

「クリアする」ことと「ゲームオーバーにならない」ことは別のことだと理解しよう。

1.は、どうしてゲームオーバーになったのかがわからないままゲームオーバーになる(ように見える)ことが問題である。遊び方がどうの、楽しみ方がどうのというレベルにも達しないままサヨナラである。こんな悲しいことが起きないようにするのを目指せば、ゲームの仕組み(ルール)がわかる。ニューゲーム(シナリオマップ)ごとに開始時のカレンダーの日付が異なるが、ゲームの中で12月31日が終わると「決算」となる(※「決算情報」を見よう)。その後「税金」を納めるわけだが、この「税金」を3回(つまり3年分)納めてびくともしない体制(※目指せ納税額の2倍の利益!:納税額と同じだけの資金が毎年増えてゆくよ)をつくることに注力しよう。

2.と3.の段階でゲームオーバーになることは構わない。どうしてゲームオーバーになったのかがぜんぶわかっているはずだからだ。そこで行なった「間違った施策」「行き過ぎた施策」をじゅうぶんに反省したのち、おもむろに1つ前のセーブデータに戻ってやり直そう。ここで何度も繰り返したり行きつ戻りつすることこそが「シミュレーション」である。何も恥じることはない。うまくいくパターンが見えたら次はうまくいく(⇒「感想戦」)。こうして秋の夜長はどんどんふけていくのであった。

※本作では、メインメニューから「ニューゲーム」を選択して開始する際に『難度』の表示があるが、これはシナリオマップの作者が比較的自由に決めた感じの、なんだかそういうゆるいものである。他社のゲームでいう「難易度」のように明確な定義(「必要レベル」や「必須アイテム」を挙げるなど)があるわけでなく、強制的にやさしいものから順番にプレーさせられる(スキップ禁止)ということもない。

ゲームシステムとは

ゲームシステムとは、ゲームの中で列車の収支はどのように決まり、街の発展はどのように起きるのかという「ゲームの全体像」のこと。ソフトの操作方法やダイヤの設定方法といった表面的なこと(「できること」)ではない。もちろん、メニューやアイテム(建物や列車の種類)の一覧という意味でもない。なお、本作のメーカーは「全体像」という日本語を正しく使えていない。日本語が正しく使えていないことのほうが本来は恥ずかしいのだが、メーカーの日本語が拙いことで客のほうが恥をかかされるということが多々あるので、メーカーが書いた文章はじゅうぶんに注意して読むようにしてほしい。日本語の文章をうのみにせず、英訳してから理解するようにするとだいぶましだろう。

列車の収支や街の発展というダイナミズムを楽しむことこそが本作の本質だということに異論はないだろう。ゲームシステムの理解が不十分だと、ゲームモードではあっけなくゲームオーバーになり、マップコンストラクションでは自動発展がうまくいかない。マップコンストラクションで手動でオブジェクトを並べるだけでは本作を楽しんでいるとは言えない。コーラをラッパ飲みするのとラッパにコーラを飲ませるのは違う。恥ずかしさをわかっていないことほど恥ずかしいことはない。パンがなければお菓子を食べ、砂糖があればアイスクリームを作り、英語で書かれていないなら自分で英訳しよう。

※「全体像」の「像(zo)」は「想像」の「像」と同じ意味で、具体的な物の形ではなく抽象的な物事の姿やあり方をいう。「全体図」の「図(zu)」と音が似ているからといって混同してはいけない。もちろん、「全体像」を「図」に描くことはできる。物事の構図、登場人物の相関図、フローチャート、ブロック図(block diagram)といったものがそれだ。ここでいう「構図」「関係」「流れ」「動き」「条件」は、線や矢印、ラベルで示す抽象的なもの。具体的な物をそのまま見せるだけの「マップの全体図」を「全体像」と呼ぶとおかしい理由である。PS4版「A列車で行こうExp.」に同梱された「攻略サポートガイド」の冒頭で、ゲーム画面のスクリーンショット1枚に線やラベルを書き込んだ図(マニュアルの「各部名称」に相当する図)を「全体像」と呼んでいるのは相当おかしい。なお、コンピューターのプログラムや情報システムの「全体像」(見取り図)は「ポンチ絵」とも呼ばれる。

抽象的な物事を考えるのは小中学生には困難である。「ゲームシステムとは」という問いかけに対して「ゲームシステムの種類(ゲームの分類・ジャンル)」を答えにしてしまうのが小中学生である。これはしかたない。ゲームシステムという抽象的な考えなしにゲームに臨むとどうなるかというと、あくまで目の前に見えている(ゲーム画面に表示されている)メニューやアイテムを片っ端からとっかえひっかえすることに終始することになる。そんなことでも本人はご満悦でゲームは楽しかった。その楽しかったゲームの余韻に浸りながらネットに何か書こうとしても、メニューやアイテムの一覧を作り、その1つ1つに何か説明を書くことしかできない。ほとんどの攻略情報サイトやウィキは、そのような構造しか持っていない。

メニューやアイテムを片っ端から試すプレーでは、1つ1つのアクションの成否を自分で判断する力が育ちにくい。レトルトカレーの外箱の開け口が如く、押してだめなら強く押す。釜めしの紐が如く、引いてだめなら強く引く。だめなものを選んだ時はその場でだめだとわかるはずだと考える人が多いだろうが、特に本作ではその場では何のアラートも出ず、いきなりゲームオーバーになるという形でしか失敗が見えてこない。その最たるものは「プロジェクト(Proiject)」のメニューにある「国際空港」だ。これを黒字化できるのはマップの人口を増やしに増やし「メガロポリス」を達成した場合に限る(らしい)のだが、人口と関係なく「国際空港」を建設し、「国際空港」があるのだからゲームオーバーにはならないはずだ(!?)と思いこみながら、なぜ「国際空港」が「赤字」なのかと首をかしげ続けるのである。「コンテナ港」も同様である。「国際空港」と「コンテナ港」は、それを使うとプレーが有利になる「最強のアイテム」ではなく、ゲームの難易度を非常に高くする『最恐(最凶)のアイテム』なのだ。

※現実の国際空港は莫大な費用を投じて恒久的な施設として建設されているが、その会計のおよそ1/3は税金である。現実に国際空港がある都市は恒久的に国際的な都市であることが約束された都市だ(いわば『約束されたメガロポリス』だ!)という見方ができるが、本作のゲームシステムでは「国際空港」にそのような意味はないということを読み取る必要がある。

地形を制してこそ「攻略」
マップのテーマを味わい尽くそう

もともと「攻略」という言葉は「敵陣に攻め入って奪い取キャプる(略)」という意味の軍事用語。転じて、踏破が難しい土地や険しい山などに挑むことにも言うようになった。「略」という漢字には、「掠」という漢字にあった「奪い取る」という意味のほかに、「奪い取った領土を経営する」という意味や、「筋道を立てた計画」という意味が加わっている。そこからさらに「省く」「あらまし」という意味が出てきている。非常に歴史を感じさせるロマンのある漢字だ。本作は戦国武将が陣地を争うゲームではないが、マップの地形をつぶさに観察して戦国時代のようすを想像してみるのはプレーヤーの自由だ。その土地がどのようにして現代の都市になるのか「シミュレーション」する楽しみといえる。

本作をプレーする中で、マップの地形に着目する必要のある場面がいくつかある。

  • 駅の設置に適した平地(半径400m)
  • トンネルの坑口を造れる位置(斜面の角度)
  • 港(コンテナ港)を造れる位置
  • 水面に架ける橋の長さや高さ
  • 橋やトンネルの長さが短くて済む線路のルート

低年齢のプレーヤーの中には、地形を無視してジェットコースターのような線路を引いてしまったり、すべての土地を平地にしてしまったり、テンプレートの「平地」しか使おうとしなかったりするなど、(大人の目で見れば)極端なプレーをしてしまう人もいるようだ。逆にいえば、マップの地形を観察して味わうためには、それなりに年齢を重ね、いろいろな勉強もしてきていることが必要なのだとわかる。平面ではなく立体の空間把握能力も必要である。ツボや茶碗を鑑賞する手つきでゲーム画面では視点(カメラ)を自由自在に回転させて、マップの地形を立体的に把握しよう。これは、職業的な技能でいえば3次元CADの技能だが、あくまでゲームなので身構えずに楽しめばよい。

本作に用意されているニューゲーム(シナリオマップ)は、タイトルやテーマがマップの地形と深く関係しているものもあれば、ほとんど関係がないものもある。タイトルや「このマップの解説」をよく読み、「サテライト」でマップ全体の地形(地勢)をよく見て、どのようにゲームを進めていくのかを考えよう。マップのテーマは、タイトルや「このマップの解説」のような文章のかたちで書かれるより前から、地形というかたちで目の前に提示されているととらえることもできる。マップの地形を味わうことこそが本作最大の醍醐味であるとすれば、マップコンストラクションモードの「地形の自動生成」で無限にマップを生成して楽しめるので、本作には本当に「終わり」がないといえる。


ゲーム進行の「局面」を意識して

「A列車で行こう9」は「高い自由度」が最大の魅力だが、ゲームモードでは「自由度」こそがプレーヤーを悩ませ、時に惑わせる。本作のマニュアルには「操作方法」だけでなく「ヒント」も書かれているので必読だ。マニュアルも読まずに「ネット」で検索したり「SNS」や「知恵袋」で質問するのは非常にみっともない。何のためにマニュアルがあるのか。マニュアルこそがよりどころだということを肝に銘じてほしい。偶然の試行錯誤により解決した場合でも、それを自慢げに攻略法としてブログに書くなどもってのほか。マニュアルにはどう書いてあるのかを必ず併記しよう。また、「A列車で行こう」シリーズは作品ごとにかなり毛色が違う。検索するにしても質問するにしても、製品名・バージョン・プラットフォームは正確に書こう。

マニュアルを読みながらゲームモードのプレーを開始しよう。マニュアルでは段階ごとにすべきことが示されている。余計なことをしなければ大きな失敗は起きないだろう。マニュアルは、自分では「読んだつもり」でも、実はきちんと理解できていないということがよくある。ゲームを実際に進めてみて行き詰まったら、改めてマニュアルを最初から読みなおそう。マニュアルの「都市開発のためのヒント」には、環状線を造れとも、地下鉄を造れとも、国際空港を造れとも、書かれてはいない。この段階ですべきでないことは、ここには書かれていないのだ。段階を守らずに環状線と地下鉄と国際空港を造れば、ゲームが行き詰まって当然だ。自分では「読んだつもり」のマニュアルを、改めて読もう。

都市開発のステップ(A列車で行こうExp. オンラインマニュアル)

ここではPS4「A列車で行こうExp.」のオンラインマニュアルに書かれている通りの文言を抜粋して、関連のあるまとまりごとに1枚の画像にまとめたが、この画像に頼らずあなた自身でオンラインマニュアルを読んでほしいのはもちろんである。マニュアルは「目的ごと」ではなく「機能ごと」の説明になっているため、あなた自身でマニュアルのあちこちから必要な情報を集めてきて自分でまとめる必要がある。この意味ではマニュアルとは『小さなネット』のようなものである。この画像は「検索してわかったことをまとめたノート」と言える。他人のノートほどわかりにくいものはない。

とはいえ、マニュアルの文言はあくまでゲーム画面や機能に即したもの。あなたが考える「目的」とは言葉や考え方がまったく異なる場合が多い。「単線」「複線」「複々線」「環状線」「過密ダイヤ」「路面電車」あるいは『景観都市』※といった言葉がどこにも書いていないなどと一人で憤慨していても何も始まらない。あくまでマニュアルに書かれている通りの言葉をベースにして考えていく(マニュアルに合わせる)ことが必要になる。その上で、マニュアルに書かれていないことを補っていくためには、マニュアルに書かれている内容を一般化・抽象化して、別の言葉で表わすことも重要だ。PS4「A列車で行こうExp.」のオンラインマニュアルに書かれている「都市開発のステップ」は、実は本物の都市開発の用語をかみ砕いたものとなっていることに気づく。

※『景観都市』という言葉は辞書にないだけでなく造語としても意味の通じないものであり、「景観・都市デザイン」「都市景観」と書かれているものを勝手に逆転させてしまった(あるいは言葉の順序に無頓着な)ものに過ぎない。国の景観法に基づく「景観重要建造物」の区市町村版として『都市』を冠した「都市景観重要建造物」を都市景観条例に基づいて指定する例や「歴史的景観都市協議会」といった例がある。文系の研究者や建築家などが書いた『ポエムな文章』(寄稿など)は誰からも訂正されず、『景観都市』という言葉が使ってあってもそのままになってしまう。見よう見まねで『景観都市』という言葉を使いさえすれば高尚な記事のように見えるという考えは浅はか極まりないとしか言えない。これでは卒論が書けず非常に困ったことになるので、現に『景観都市』と書いているのは卒論を書いていない人だと断定できる。

  1. 開始直後にゲームを一時停止して「都市の特徴を確認する」【計画フェーズ】
  2. マップ全体を見渡して「人の流れ・資材・電力をつくる」【建設フェーズ】
  3. 子会社を売却するなど「利益を生む努力をする」【経営フェーズ】
  4. じゅうぶんな資金ができてから「沿線開発を進める」【開発フェーズ】

PS4「A列車で行こうExp.」のオンラインマニュアルに書かれている「都市開発のステップ」の4項目は、実際の都市開発で言う「計画フェーズ」「建設フェーズ」「経営フェーズ」「開発フェーズ」と正確に対応していたのだ。プレーヤーを困らせるほどの「高い自由度」とは、実際の都市開発で言う「計画フェーズ」「建設フェーズ」「経営フェーズ」「開発フェーズ」をプレーヤーが無視してしまうことで発生していたのだとわかる。ならば、ゲーム進行の「局面」ごとに自分で「自由度」を制限するとよい。「A列車」と「シムシティ」の見境もなく「市長」「税収」「道路」といった用語で検索するなど論外だ。チュートリアルがないと遊べないなどと言っていてよいのは高校生までだ。

計画フェーズ

建設フェーズ

経営フェーズ

開発フェーズ

局面とは

※「局面」の「面」とは「段階」と「段階」の「境目」である。「現在のフェーズ」から「次のフェーズ」に移る判断をするために見る形勢・情勢のことを「局」という。「局」を見ることで「面」を見定めるのが「局面」である。
※本作の「子会社」は開発を方向づけするために配置するもので、過去作での「誘致」や他社ゲームにある「商業地区」に相当する。「子会社」で稼ごうというものではない。開発を方向づけするという所期の目的を達成したら売却するのが基本だ。

それぞれの局面では、その局面ですべきことに集中し、必要なことをすべて終えるまで次の段階には進まないようにする。例えば、子会社の売却はタイミングが重要だ。駅周辺の発展が始まっていないうちに子会社を売却すると、衰退して建物が消えてしまうかもしれない。また、駅に資材を降ろすと駅周辺の発展が始まってしまうが、資材だけを降ろして乗客を降ろさない状態が続くと、駅周辺に建つ建物の種類は「農業」ばかりになってしまう。「特急列車」を走らせると非常に儲かるが、「特急列車」の乗客を降ろした駅周辺の発展は非常に早くなってしまう。マップ全体の「産業構成比」が大きく変わってしまい、ほかの中間駅の発展がうまくいかなくなる場合がある。最初のうち「特急列車」は1日1往復でじゅうぶん。本数を増やしていくのは、だいぶあとの話となる。単線の線路に1列車を単純に往復させる最低限の運行でも輸送力は確保できる。とにもかくにも乗客を運ぶのが至上命題だ。どんな線路や運行なのかは、さして重要ではない。

「駅リスト」に表示される乗降客数や「Train」に表示される列車の売上と支出は「00:00」(午前0時)にリセットされる。ゲーム内の時計が「23:59」になったら一時停止して数字を読み取り、メモしよう。列車の乗客数は駅に発着するたびに変わるので、追跡モードでつきっきりで数字を調べよう。

なお、マニュアルでは「無駄な列車やバスを運行させていないか」として「深夜の乗客数は他の時間帯に比べて少ない」ことを挙げているが、ゲーム開始直後の乗客数が少ない段階では街の発展のために1人でも多くの乗客を運ぶことのほうが優先だ。乗客数が少ない時間帯にも列車は止めずに運行を続けたほうがよい。赤字は減らしたほうがよいが赤字を出してでも運行しないと街のためにならないこともあるのだ。列車の赤字を減らすには、列車の定員を減らす、直通運転にして列車を1つにまとめる、駅と駅の距離(駅間距離)を大きくして「通勤型」の代わりに「高速通勤型」を使う、さらに大きな売上が望める「特急列車」に変えるなど、単に「深夜の運行を止める」こと以外にできることがいろいろある。施策は能動的に選び取ろう。

線路と列車

JR用語では 輸送計画 列車制御
その意味は 列車というサービスの計画と輸送力の調節 駅とポイントで列車の動きをコントロール
誰の仕事か 支社(※支社間の調整は本社・JR他社との調整はJRグループ会議) 駅長(※CTC線区では指令員)
何をするのか 速度と所要時間よりも定員と運賃収入に着目を
(※駅の設置と駅前広場の整備は自治体と協議)
(※沿線の多客施設と個別に協議)
シンプルな路線でもポイントを必ず設定しよう
A9・Exp.における
用語・設定項目
列車タイプ・乗客発生時間帯・オプションの乗客対応(オン) オプションの詳細ダイヤグラム(すべてオン)

線路と列車については、博物館やイベントなど学習(見学)の機会がたくさんある。それ以前の話として、5歳でプラレール®と絵本、7歳から鉄道模型(Nゲージ)とそのカタログに親しんでいれば、戸惑うことは何もない。就職するとマイカーで通勤する生活になる人も多いだろうが学生時代には電車で通学する人が多いだろう。遅刻したくないので自然と鉄道には詳しくなる。本物と模型を見比べ、本も読む。とかく「鉄道」というと「ファン」だの「マニア」だのということにされてしまうが、手に取った玩具がたまたま鉄道模型であり、日常生活に鉄道が欠かせないというだけなのだ。「A列車で行こう9」(PS4「A列車で行こうExp.」)を自然に手に取る本来の客にとっては当然である。逆にいうと、子どものうちから鉄道のDVDやYouTubeばかり見ていた人は、かえって何も理解していないことがあり得る。鉄道への愛着の高さと知識の深さは必ずしも比例しない。学習は、それが学習という活動であることを自覚の上で取り組まれる必要があるといえる。本物とゲームを見比べ、マニュアルを読もう。ゲーム以前の基礎ができていないとゲーム画面以外には何も見ないで進めてしまう。これがいけないのだ。

※もともと「A列車で行こう」は野球応援の吹奏楽で、一生続く先輩後輩関係のもと断れず(あるいは『罰ゲーム』などと称して『恥ずかしいゲーム』を自腹で買わされ衆人環視のもとプレーさせられる・ノルマとして買わされ証拠として動画やブログへのアップを求められるうちの1つとして)本作に取り組まざるを得なくなったといった非常に残念な人にはこのサイト(arx.neorail.jp)が提供する無料の「すももコース」による『学び直し』を強く推奨する。本来の客が当然のように知っていることを知らないまま本作の動画やブログを作成することは失礼千万である。

すももコース
  • 初級の楽しみ:形から入ろう・思う存分やってみよう
  • 中級の喜び:リアルさを実感しよう・無駄を省こう
  • 上級の苦しみ:施策の必要性を説明できるようになろう
駅と駅を線路で結び列車を走らせる(A列車で行こうExp. オンラインマニュアル)

プラレール®と同じように、列車はむこうまで走ったら、元の場所まで戻ってくる必要がある。これを「行路」と呼ぶ。マニュアルの通り「駅と駅を線路で結び列車を走らせる」を文字通りにそのようにし、そこに書かれていない余計なことをいっさいしなければ、両端に駅のある単線の線路に列車を1つだけ配置し、その1つの列車が駅と駅を往復する。ここまでにダイヤ設定は不要で「行路」が完成する。ゲーム進行には、このくらい簡単な運行でじゅうぶんなのだ。複雑なことをしていくのは、だいぶあとの話だ。

※公式ガイドブックでは「路線ができたら列車を走らせよう」という表現で、駅と駅を線路でつないだ状態(※列車は未配置)を「路線」と呼んでいる。「路線」という用語をそのような定義で使っているのは公式ガイドブックだけで、ゲーム画面に「路線」という用語や概念は出てこない。マニュアルでは「トラス橋」を「新しい路線や橋の架け替えでつくられます」と説明する箇所と「新幹線」「リニア」を「1つのマップに1路線しか誘致することができません」と説明する箇所のみに「路線」という用語が使われている。1つ1つの用語が、その場面ではどのような定義で使われているのか、その用語と1対1で対応する機能があるのかないのか(単なる説明のための言い換えでしかないのか)をよく確認しながら読んでほしい。

「ダイヤウィザード」の使い勝手は悪い。マニュアルで「ダイヤウィザードを使う」とされているのは、最初だけはダイヤウィザードという機能を使って、1つの列車に視点を置いて(ほかの列車に惑わされず)、その「行路」を確実に完成させようという一種のチュートリアルである。

列車の運行状況を調べる(A列車で行こうExp. オンラインマニュアル)

ダイヤ設定を理解できたら、もうダイヤウィザードを使う必要はない。追跡モードで1つの列車を追いかけながら、駅とポイントの設定を順番にしていくだけだ。さらに慣れたら、実際に列車を走らせることなしに駅とポイントの設定を事前に済ませることができる。ダイヤ設定の「コピー」や「全列車に適用」を使おう。

資材と人口

資材と人口については、学校で習うことの応用である。中学校の社会科の公民的分野で社会資本の整備について必ず習う。ただ、授業での題材が鉄道ではなく高速道路や空港だったりするかもしれない。あるいは水道の老朽化など最新のトピックを取り上げるかもしれない。鉄道ではどうなっているのかなと自分で調べてみよう。

  • 鉄道建設と陸運業が別の仕事(財源も事業体も別)であることを理解しよう
  • なぜ公共のインフラである鉄道に民間資本が参入を許されるのか、説明してみよう
  • このゲームにダムが登場しない理由を、水力発電所の仕組みに着目して説明してみよう
街を発展させる(A列車で行こうExp. オンラインマニュアル)

「A列車で行こう9」におけるシミュレーションの要素の中で、最大かつ最も基礎的なものが「電力」である。発電量が「人口」の上限を決める。「資材」をいくら供給しても「電力」が不足していたら街は発展しない。「電力」が不足していても「資材」さえあれば子会社(自社物件)は建設可能だが、「電力」が不足している分は他社物件が消える「街の衰退」が起きてしまう。

収支と納税

収支と納税については、学校で習ったからというだけで実感が持てるものではない。

  • 収支と納税が、それだけを独立で考えれば済むものではなく、線路と列車、資材と人口と密接に連動していることを理解し、ゲームシステムの全体像を把握してゲームを進めよう
  • ゲーム攻略本にありがちな「裏技」「せこい方法」「ずる(チート)」「救済策」という認識で終わらせず、ゲーム内で実行可能な資金調達方法が現実に持つ意味を学ぼう
  • 早送りしさえすればいずれ資金が貯まる(貯金でじぶんにごほうび)という発想をやめよ
税金について(A列車で行こうExp. オンラインマニュアル)
  1. ゲーム内の「法人税」:
    マップ内の建物と列車の運行に変化がない限りは一定の収支がコンスタントに出るので日数で割り算してかけ算すれば予想できる。ただし、10%もの「法人税」を翌年4月1日に納める点は非常に要注意だ。ゲーム内では「子会社」や「株式」の売却益も大きいが、それにも10%の「法人税」がかかるのであるから、売却は年末までに行ない、売却益を使うのは4月の納税後にするとわかりやすくなる。「法人税」は、その課税対象の「利益」をもって、必ず払いきれる。「法人税」を納めるために株式を売却したり資金を借入するのは絶対にダメだ。

  2. ゲーム内の「資産税」:
    内訳として「子会社」(自社物件)が最大になるだろう。街の発展に「子会社」は必須ではない。「子会社」にかかる莫大な「資産税」は「子会社」の「利益」だけで払いきれるものではない。「子会社」を増やすのは「鉄道」や「電力会社」から余るほどの利益が出るようになってからがよいだろう。街の発展の方向付け(産業や業種の誘導)のため「子会社」を建てることがあっても、年末までに売却しよう。「資材置場」と「バスターミナル」にかかる「資産税」の意外な高さも盲点だ。むやみに施設を増やさず、役目を終えた施設は撤去しよう。

  3. ゲーム内の「消費税」:
    月末に確定し翌々月に納める点がわかりにくいかもしれないが、収支が安定していれば月ごとの差は無視できる。「売上」に対する課税である以上、必ず払いきれる。「子会社」を売却したときは、その売却益から「法人税」だけでなく「消費税」も納めることになるので、いきなり売却益を使ってしまわないようにしよう。そもそも一時的な売却益に頼るのでなく「鉄道」で安定した収支を築くのが鉄則だ。「発電所」の赤字を圧縮するには「人口」(電力需要)を増やす必要があるが、そのためにすべきは「子会社」ではなく「列車」(乗降客数)を増やすことなのだ。

「A列車で行こう9」の税金は現実と異なるだけでなく過去作と同じでもないため、うろ覚えではなくマニュアルで確認しよう。これは現実の税制についても言える。税制ほど朝令暮改なものはない。物価や社会構造の変化に自動で追随する制度になっていないため毎年その場限りの税制改正が行なわれてしまう。あまつさえ現実の消費税率が変わるとゲームソフトもアップデートする始末である。春分の日・秋分の日に対応するアップデートのほか、消防法の改正に対応するためアミューズメント機の音量を変えるパッチもあるという。ゲームとは思いのほか現実を映す鏡である。


資金の増減に注意

市長になって都市を運営するシムシティ他社有名ゲームとは違って、「A列車で行こう9」は「予算」を「消化」するゲームではない。「資金」は原則として増やすものだ(減らさないようにするものだ)という感覚を身につけよう。ゲームモードでは絶対に「資金」をゼロやマイナスにしてはいけない。増えた分を使いきっては元も子もない。「資金が増えたら何かしよう」とは考えないことだ。「多少は赤字でもいつか[いつ?]は解消できる(リスクを取る自分カコイイ!)」などという甘い考えは禁物だ。「赤字=イコールゲームオーバー」と思ってほしい。

ゲーム内でしたいことやすべきことがあれば、そのための費用を見積もって、その額になるまで「株」を売買しよう。現実の鉄道の新線も、(鉄道会社などの)『貯金』や(自治体や国などの)「予算」で建設するのでなく、借入や債券の発行によって「資金調達」して行なわれるのだ。

「資金10兆円」(クリア)を目指す場合※も、必要になるのは「何もしなくても資金が増え続ける」(=マウスから手を離してぼーっとしていても資金が増え続ける)仕組みを作り上げることなのだ。決して「株取引」をたくさん(何回も=じぶんでマウスをクリックして)すれば「資金10兆円」に到達できる(「株」のほかに何を工夫しても無駄だ⇒このゲーム自体がナンセンスの極みだ)などと考えてはいけない。「A列車で行こう9」というゲームは、このゲームに向き合うあなたの態度をあぶり出すゲームなのだ。

【豆知識】なぜ「10兆」?:通貨型で「-922,337,203,685,477.5808~922,337,203,685,477.5807」の値が扱えるから。…あれ? 922京じゃないの? 「資金10兆円」は何ビットですか。このゲームで可能な費用や売上の最大はいくらで、単年度の決算で必要な桁数は最大いくらですか。マップコンストラクションで日付をいじり(進んでは戻し、進んでは戻し)ながらずっと同じ年度で費用や売上が累積するとあふれませんか。

※「資金10兆円でクリア」には「打ち止め」という意味しかないとすれば、そんなものを目指すのはばかばかしい。

人口より資金を見よ

「人口」を増やしさえすれば「税収」が増えるシムシティ他社有名ゲームとは違い、「A列車で行こうシリーズ」では「乗客」として「列車」で運んで「運賃収入」を得るまで、1円の収入もないのだ。

マップ全体の「人口」は、マップの開発状況を示す目安に過ぎない。一方、「資金」の額(※画面下部に常時表示される現金だけの額=保有する建物・車両・株式の評価額は含まない)は、プレーヤーであるあなたの采配を如実に反映する数字と言える。「人口」がいくら増えても、きょうあすに資金が底をつくというのでは元も子もない。(※そのように大事な数字だからこそ画面下部に常時表示される。)

もちろん、「人口」の数字にも意味はある。「産業構成比」のバランスが取れていないと、建物の多さに対して相対的に「人口」が少ない(目減りした)状態になる。この状態では、どの建物からも少なめの「乗客」しか発生せず、建物の多さが運賃収入につながらないという鉄道会社としては危機的な状況なのだ。

消費電力は正直だ

建物は、(その建物やマップやプレーヤーの鉄道会社が)赤字だろうと不景気だろうと列車が発着しようがしまいが、建っているだけで一定の消費電力を使ってしまう。「消費電力」は、建物ごとに固有の値が与えられている。ゲームの中で、建物の外観や名称はいろいろだけれど、プレーを進める上で意味を持つのは「消費電力」なのだ。

「人口」の数字は、空室率や失業率のようなもの(経済活動の「活性度」?)を抽象化して示している(空室率や失業率という言葉は使わないけれど、だいたいそういう意味合いのことを表わしている)とも言える。「人口」の数字は、これを単独で見て友達と比べあったりするものではなく、「産業構成比」や「消費電力の合計」と見比べて、相対的に多いか少ないかを見ていくものである。友達と比べて「消費電力の合計」が同じくらいのマップなのに、むこうは「人口」が多くてこちらは少ない、といったことがあれば、こちらのマップでは「産業構成比」に改善の余地があるということだ。マップに建物がたくさんあるのに「人口」が少ない状態は、発電量のむだづかいをしているに等しい。マップ内での「消費電力の合計」を押し上げながらも、列車にはなかなか乗ってくれないのである。人々が建物にこもって何をしているのかは知る由もない。

※「建っているだけで一定の消費電力を使ってしまう」:そういう契約だということで、実際には使っていないかもしれない。次期バージョンでは「契約アンペア」と「実際の使用電力量」を分けてシミュレーションしてほしいものだ。そうすると「水力発電所」の実装も見えてくる。

いわば関数⇒いわば解
定数
(固定の値)
×係数
(可変の値)
建物ごとの
「消費電力」
「最大乗客数」
(どんな建物なのか)
マップ全体の
「産業構成比」
「消費電力の合計」
(どんな建物をいくつ建てたか)
マップ全体の
「人口」
ゲームの作者が与えた
変わらない数字
プレーヤーのあなたが
変えることができる数字
結果として
出てくる数字
(見るだけ)

「産業構成比」のバランスを取るためには、駅から離れた土地も大いに使って、不足気味の産業の建物を増やすよう努めたい。駅の近くには高層や商業など、駅から離れるに従って低層の住宅や工業などの建物が建つという、現実と同じような開発をすれば問題ないはずだ。もし、すでに「産業構成比」が極端に偏ってしまっている(単独で35%[要出典]を超えるものがある)なら、他社の建物の「買収撤去」や、道路や駅を配置しなおして街を作り直す「区画整理」や「再開発」という荒療治が必要になるかもしれない。

※この「産業構成比」のバランスを取る難しさは「資金」とは関係のない難しさであるので、序盤・中盤・終盤のそれぞれで工夫が求められるほか、マップコンストラクションモードでも直面するものである。


ゲームは30年

「A列車」は「時間どろぼう」と呼ばれることがある。だが安心してほしい。「時間どろぼう」に先んじて時間を制すれば「A列車」はこわくない。プレーヤーがまず最初にやることは「ゲームの中で流れる時間を支配すること」なのだ。3連休を有意義に使って計画的にプレーすべく、プレーにかかる標準的な時間を知ろう。3連休だからといってだらだらとプレーするのでなく、ゲーム内の時間を「序盤」「中盤」「終盤」に区切って考えれば、すべきことがおのずと見えてくる。

現実の建物は2時間半で47年で資産価値がゼロになる。これにあわせて50年くらいの耐久性で造られている。このゲームでは「老朽化」の概念がないけれど、ふつうのプレーではゲーム内の45年目にはすることがなくなっているだろう。ちょうど、現実の建物の新築から建て替えまでの1サイクルを体験する長さのゲームだと思えばよい。この感覚に照らすと、ゲームのマップに最初から建っている建物の築年数が最大でも15年くらいで、ゲーム内で30年進めたときに、最も古い建物から順に建て替えの時期を迎えるというイメージだ。「老朽化」の概念がないことを不自然だと感じる必要はない。

3連休で遊びきれる遊び方をして、ある程度、その都度「完結」の遊び方をしよう。早送りで「300年」進めるなど極端なプレーはしない。一方で、早送りにしてこそ見えてくる動きもある。早送りにしている間に進む「自動発展」もよく眺めて楽しもう。早送りにしたまま放置して寝てはいけない。あなたが休む時はPCも休ませよう。

本作では、ゲーム内で「30年」も進めれば、プレーがうまくいったのかそうでないのかが、だいたい見えてくる。「あとン年くらい続ければたぶん軍資金が増えて…」などとだらだら続けない。きちんと終わりにして、丁寧に振り返るべきである。同じニューゲーム(シナリオマップ)を最初からやり直すほうがずっと楽しい。また、ニューゲーム(シナリオマップ)のほとんどは「時間拡張60倍」以上(ゲーム内の時間が速く進む)に設定されており、ひと通りのプレーにかかる時間はさほど長くはない。マップコンストラクションを中心に遊ぶユーザーとは異なる時間の使い方が、ゲームモードにはあるのだ。

※ゲームのセーブデータやプレイ動画を後生大事にする態度には感心しない。作ったものを眺め続けるのでなく、いつでも作れる、次はもっとよくできる、という技能や知識がじぶんのものになっていくことが喜びなのである。言い換えれば、自分でも2度と作れないとか作りたくないというような面倒なことをして作ったものは自慢にならないと心得るべし。正しく楽をすることと品質を安定させるのがプロの態度だ。

同じマップに競争で取り組むときには、30年目の時点での「決算情報」やその他の数字を競い合うのがよいだろう。「30年」では難しい場合は「45年」や「60年」にしてもよい。ただし、「30年」より短くしたり「60年」より長くするのはやめておこう。ゲームの中で「自動発展」が進む速度が意外と遅い(そこを無理に早めるとプレーが破綻する)ことも考えて、やはり「30年」がちょうどよいのだ。また、現実の鉄道の政策や計画は「15年」単位で動く。一般的な経営計画は「5年」単位だが、鉄道で「5年」は短すぎる時間なのだ。本作は鉄道が本業のゲームなのだから「15年」単位で期間(期限)を定めたい。

序盤・中盤・終盤の施策
施策目標期間
序盤線路を引こうマップ全体をよく計画して路線網を完成しよう1~5年目
自動発展を進めよう自動発展が進む電力供給率を維持しよう6~15年目
中盤16~25年目
発電所を増やそう発電所を黒字にできるだけの電力消費を確保しよう21~30年目
終盤自社物件を建てよう自動発展が収束したら調整区域で保護して、
さらに自社物件を建てて電力消費を増やそう
31~60年目
プロジェクトに取りかかろうプロジェクトを黒字にできるだけの人口を達成しよう
  1. 自動発展(他社物件)と自社物件(子会社)は電力を奪い合う
  2. 自動発展を進めたい段階では自社物件(子会社)を極力つくらない
  3. 衰退(建物の消滅)は調整区域で防げる
  4. 建てた自社物件(子会社)を年末(12月31日)までに売却すれば資産税がかからない

すべてを思い通りにしようとしないで自動発展(他社物件)に頼ろう。自社物件(子会社)は自動発展をあらかた終えてから、マップの仕上げとして建てるのがよいだろう。ただし、建てた端から売却するのが鉄則だ。いくら終盤で大きな利益があっても資産税は払いきれない。売却できない「本社ビル」などは駅から離れた車庫の近くなど地価が上がることのないエリアに建てるなど慎重に検討しよう。駅前の地価上昇を前提として進む自動発展(他社物件)とは異なり、自社物件(子会社)は地価にかかわらず建てることができるのが最大のメリットだ。しかも子会社の収支は立地ではなく産業構成比によって決まるので駅前にこだわる理由はまったくない。

マップ内をいくつかの開発エリアに分けて段階的に取り組むときは、エリアごとに「序盤」「中盤」を考えていこう。ただし「終盤」はマップ全体で考えるべきもの。「終盤」でつくりたい巨大な建物があるときは、「序盤」のうちに「保護区」を設置して用地を確保しておこう。

用地が安い「序盤」のうちに線路を完成せよ

ゲーム内で鉄道施設や建物を建設する費用は何年目でも同じ額だが、「用地費用」(地価=土地の値段)はゲームが進むほど上昇一方。必要な施設はなるべく地価が低い最初のうち(序盤)に造ってしまおう。駅や建物を建てることによっても地価が上がるので、本当に必要なものだけを建てよう。なお、線路には地価を上げる効果はないので、安心してたくさん引こう。ゲームは「一時停止」しておこう。

ニューゲーム(シナリオマップ)の初期配置の線路

このゲームでは線路の資産税は免除されている。鉄道用地をキープする意味で多めに線路を引いておくのも有効だ。線路を撤去してから駅や車庫などを建てる時には、その時点での地価に応じた「用地費用」がかかるが、「他社」の建物や道路を撤去する費用と比べれば格段に安い。一方、線路にポイントを追加するだけでも新たにその時点での「用地費用」がかかるので要注意だ。どこにどんなポイントが必要かをよく見定め、これも序盤のうちにほぼ完成させておくのが望ましい。

また、駅には資産税がかかるが、その基準となる評価額は一定(駅の建設費に基づく=豪華な駅舎で番線数が多ければ高い)で、地価高騰の影響を受けない。駅の周辺がどんなに発展しても駅にかかる資産税は一定なので安心だ。なお、駅の大小などによって変わるのは建設費・用地費用・維持費・資産税だけだ。駅を大きくすると乗客数が増えるということはなく、駅が小さいと周囲が発展しないということもない。(「駅の影響範囲(緑色の円)」の半径や効果は、どんな駅を建てても同じ。ホームを長くしたからといって集客範囲が広がるわけではない。)

両数両数を使った表現
1両「単行」という
非常に特別な運転である
2両ふつうの気動車や支線の電車
4両のホームに2両分の屋根!
3両ホームの屋根が3両ぴったりついてくれるので
井の頭線のようなふいんきを演出できる
4両 
*THE・ふつう*
 
5両かなり特別な編成
実際に5両編成の水戸線や成田線などの表現に!
6両 
*THE・ふつう6*
~デラックス~
 
7両JR西日本のふいんき
8両私鉄のふいんき
そこらの通勤電車なんでもゲーム内では8両でいい気がする
9両実際に9両編成の特急列車をそのまま表現したいとき
10両貨物列車や特急列車に!
(説明)

ホームの長さは、停車させたい列車の長さ以上である必要がある。デフォルトの「6両」の長さで駅を建設すると、「7両」以上の列車は停車できず、「ダイヤ設定」に関わらず通過する。本作ではホームの長さの最大は「10両」だったが、A9V5からは「連結」という新機能に対応して「20両」まで可能になっている。「連結」した列車の場合は、長いほうの列車の長さ以上のホームの長さがあれば停車できる。例えば「6両」と「4両」を「連結」した列車の場合、ホームの長さは「10両」ではなく「6両」で停車できる。「連結」で「20両」の貨物列車を楽しむ場合も、操車場の長さは「10両」で足りる。なお、残念ながら横須賀線・総武線快速の『短い11両』は本作では楽しむことができないのであきらめよう。

本作では駅のホームの長さごとにホームの屋根の長さが独特な感じに変化する。ゲーム上は特に意味はないが、屋根のない部分が長くて雨の日はホームでも傘が要るのも1つの情景であり、ホームの長さを単なる数字と思わずさまざまな表現に活かしてゆくとよいだろう。

資材置場で「自動発展」の手綱をとれ

「自動発展」は本作に特有の呼び方だ。ほかのゲームでいう「NPC」や、レトロゲームでいう「CPU」「COM」のこと。つまり、建物を建てようとするのは自分(プレーヤー)だけではない。土地や資材は競争で奪い合いなのだ。

  1. ゲーム内の見えない競争相手「他社」もマップ内に建物を建てようと虎視眈々。「資材」さえあればいくらでも大きな建物を建てようとしてくる。都市計画を狂わせないよう「資材」の供給量は慎重に決めよう。「資材置場」は主な駅ごとに1つでじゅうぶん。まずは「資材置場(小)」を使おう。「自動発展」は思ったより遅いかもしれないが、だからといって「資材置場」を増やしてはいけない。長い目で見ようじゃないか。なあに、時間ならいくらでもある。
  2. 「他社」が建てる建物の種類は「都市のタイプ」に従う。「商業都市」なら超高層ビルが乱立し、やがて「ビジネス都市」になる。大規模な建物が建った場所では地価が高騰し、新しい線路を通すことなど夢と消える。序盤のうちに線路を通しておこうというのはこのためだ。また、このゲームで超高層ビルは「成功の証」などではなく「乱開発の象徴」なのだ。
  3. 「他社」は土地を選ばず攻めてくる。「資材」さえあればどんな僻地にもいきなり超高層ビルが乱立しうるのだ。こうなると「人の流れ」(乗客発生)が狂いに狂い、思いもしないローカル線で乗りきれない客が多発する一方、多くの客を運んでいたはずの通勤電車はガラガラに。これでは鉄道部門が大赤字だ。「資材置場」の位置を慎重に決めて、駅の周辺だけが「発展」するように誘導しよう。

【豆知識】「A列車で行こうシリーズ」の「資材」は、都市や経済に関するさまざまな「需要と供給」の関係を抽象化した表現である。見た目の通りに見て「コンテナが運ばれてゆく」「コンテナのテクスチャが(ry」「いきなりコンテナが湧いてくる」「いきなりコンテナが消える」などと受け止めるようではお子さまもいいところだ。DS版では「鉱床」という明示的な表現が追加されたが、これはかなりの子ども扱いである。本作はプレーヤーを大人扱いしてくれているといえる。

これぞA9!「中盤」は発電所マター

いくつかのニューゲーム(シナリオマップ)では、開始後に発電所の新設や増設が必要になっている。このようなマップでは、「序盤」に確かな経営体制を確立したのち、資金と資材を貯めながら発電所の建設に取り組むのが「中盤」である。

そもそも発電所の新設や増設は、発電量が大きく不足している場合に行なうもの。必然的に、新しい発電所の建設直後には発電量を余らせることになる。これでは電力会社が大赤字に転落してしまう。新しく得る発電量をどのような産業に使わせるのか、一定の目途をつけてから着工したい。当面は資材工場を増設して発電量を使っておくのも手だ。このように「発電所どうあるべきか」を中心の課題に据えることを「発電所マター」と呼ぶ。「この話の主役は発電所ですよ」「何がどうなるも発電所しだいですよ」という意味だ。

資金にも発電量にも余裕が出てくる「中盤」では、マップの全域をよく見渡して、鉄道の空白地帯を減らしていこう。ただし、全域を同じように開発してしまってはメリハリがない。市街化させるエリアと、市街化を防いで農林業のために使うエリアの線引きをしておきたい。市街化させるだけが都市計画ではない。市街化させないエリアを確保することも都市計画のうちなのだ。電車に乗ってしばらくすると田畑が見えてくる。これが本当に大切なことなのだ。朝令暮改を脱して都市計画をフィックスしていくことがマストである。エビデンスに基づいて安定の成熟都市を目指そう。

なお、発電所は「A列車で行こう9」で初めて登場したシリーズ最新のゲーム要素である。旧作からシリーズに親しんできた諸兄には、なじみのないものだ。「A列車で行こう9」で発電所という新要素に向き合うときは、歴戦の古参プレーヤーも新参のプレーヤーも対等である。ときに発電所はプレーヤーに牙をむく。こころして臨みたい。

地下鉄駅・プロジェクトは「終盤」に

「A列車で行こう9」で地下鉄や新幹線は大都会のシンボル。ゲームの終わりごろ「終盤」に楽しもう。

地下鉄駅は、地上の土地を使い果たしてしまった「終盤」に、地下空間を活用して新たな楽しみを見つけるために使おう。地下鉄駅は建設費用・維持費ともに割高なので、まずは地上や高架の駅を使って自動発展を進めよう。

※念願の地下室で趣味に没頭地下空間はロマン。1日の乗降客数が40000人余りとなった地下鉄駅で、地下街は8ブロックになった。そのあと45000人を超えたとき9ブロック目の地下街ができた。1日の乗降客数5000人ごとに1ブロック延びるようである。

※「地下鉄駅では自動発展できない」とは、正確には地上の土地の地価を上げるはたらきがないらしいということ。他の駅やバス停によってすでに地価が少し上がっていればいくらかの建物が増える。資材置場の周囲も、資材置場をつくっただけで地価が上がるので、その分だけは建物が増える。建物が建ったことによっても地価が上がる。このため地下鉄駅だけでも自動発展するように見えるが、地下鉄駅にべらぼうな乗降客数を計上したからといって、それに見合う自動発展が地上で起きることはない。オンラインマニュアルにも公式ガイドブックにも明確な記述はないので詳細は不明だが「地下鉄駅では自動発展できない」と思ってよいだろう。【訂正】

完成後にずっと損益が発生するプロジェクト(※ただし撤去はできる)は、マップの「人口」によっては大赤字になる場合がある。「人口」がこれ以上は増えないという「終盤」を迎えてから着手しても遅くないぞ。逆に、建設費用が1度かかるだけであとは一切、費用がかからない「新幹線駅誘致」(※ただし着工すると中止も撤去もできない)は、発電量と資金に余裕があれば「序盤」から着工してもオッケーだ。


ダイヤ設定

A列車のダイヤ設定
  1. 最初は1路線1編成で各駅の乗客数を見定めよう(列車の定員を決めよう)
  2. 始発駅から毎時1本の発車(60分間隔)を設定しよう(必要編成数を割り出そう)
  3. 始発駅を24分間隔で発車し、途中駅ではなるべく上下列車が同時発車しないように時間を調整しよう
  4. 増発するとしても1路線8編成を目安にしよう(そのあとは別の路線を造り、複数の路線が集まるターミナル駅にしていこう)
  5. 5路線40編成30駅90番線の規模の運行を自在に操ろう(ダイヤと施設を暗記しよう)

ポイント分岐設定

A列車で行こう9・Exp.のダイヤ設定は「ポイント分岐設定」が要。設定画面は別々に分かれているが、駅の「折返」とポイントの「分岐」を同時に考えて設定しよう。

現実の鉄道のダイヤの考え方にPCとPS4とSwitchと3DSといった違いがあるわけではない。この意味で、ここで述べる「ダイヤ設定」は基本的にはシリーズのどの作品にも通用する(はずの)内容である。本作のシリーズではかつて「初心者は環状線にするとポイントの設定が不要で楽」と言われてきたが、今作では「隣町に高速線路で接続する」ことで、ポイント設定の省略とリアルな運行が両立できる。とはいえ、本作ではポイントの設定こそが醍醐味なのは今も昔も同じ。正確には列車の「発車時刻」と駅の「折返」とポイントの「分岐」の3つの要素を同時に考える必要がある。慣れるまでは全列車を同じように動かすことにして、「発車時刻」を細かく考えるのはあとにしてポイントの設定だけに専念するとわかりやすいだろう。

A列車で行こう9・Exp.のポイント分岐設定は、そこにあるポイントを物理的に転換するという発想ではなく、列車ごとに進路を決めておくという発想になっている。プラレール®や鉄道模型のポイントに慣れている人は混乱しやすいので要注意。学校の同好会や鉄研で「連動装置」を自作している人なら理解は万全だ。本作の画面上で動いたり設定したりするもの1つ1つが、現実の鉄道ではどのような装置や人員によって動いているのかをよく知ろう。

※A9V4のニューゲーム「ひしめきあう街」と「砂浜とウォーターフロント」では、複線の路線の終端の駅で、駅の先にループ状の線路を引いて、列車が「折返」もポイントも使わずに、複線の反対側の線路に進むようにされている。しかし、これでは編成の向きが変わってしまう。実車で言えば、同一の方向にばかり走行していては部品の摩耗が偏ってしまう。いくらゲームだからといって、現実の鉄道を無視して画面上だけで考えたことを実行してしまうのは感心されない。専門知識よりも自分の思い付きを優先してしまうのは非常に尊大な態度に見えてしまうことに注意してほしい。

駅のダイヤ設定

A列車で行こう9・Exp.の駅のダイヤ設定は、設定画面が駅ごとに分かれていて、1つの路線(運行系統)全体を通しで見ることがサポートされない。もっとも、視点を特定の1つの列車に置いてしまうとマップ全体での運行のようすがわかりにくくなってしまう。設定画面が駅ごとに分かれているのは、わかりにくいようで実は、確実にわかるようにするための工夫でもある。全駅全列車全時刻が掲載されている市販の時刻表のイメージで本作のダイヤ設定をしていこうとすると確実につまづく。あるいは、しなくてもよい無駄な作業ばかりを延々とすることになってしまう。路線の中間駅でのダイヤ設定は「停車時間(分)」と「通過」のどちらにするかというくらいしか考える必要がない。「発車時刻」は始発駅だけで考える。始発駅で「発車時刻」を変えるだけで済み、中間駅は何も設定を変える必要がないように設定しておけば「ダイヤ改正」もスムーズになる。

設定画面には「臨時ダイヤ」というボタンもあるが、これは通常のダイヤ設定を手動で一時的に別のダイヤ設定に差し替えるもので、一般に思われるところの「臨時列車」を設定する感覚ではない。あえていえば「現行ダイヤ」「改正ダイヤ」など何種類かのダイヤ設定に好きな名前をつけて別々に保持でき、それをグローバルに切り替えられる機能であったなら、もう少しは使いようがあったと思われる。わたしたちが通常、思い浮かべるような「臨時列車」は、「臨時ダイヤ」のボタンではなく通常のダイヤ設定の項目をうまく組み合わせれば、ちゃんと設定していける。

A列車で行こう9・Exp.の設定画面は、プログラミングやパソコンに(20年以上)慣れた人が、自分と同じくらい(20年以上)プログラミングやパソコンに慣れた人しか使わないだろうと思ってデザインしたかのようなデザインになっている。PS4のプレーヤーには大きな戸惑いがあるだろう。「セーブ」「ロード」「ブランチを切る」「マージする」のほか、「選択」「選択状態」「選択解除」「未選択」などの挙動についても理解しておこう。パソコンを使っていてもブラウザーとワープロソフトとプレゼンテーションソフトしか使っていない人には、よくわからない画面だろう。プログラミングが得意でなくてもよいので、表計算ソフトを使いこなしていれば使いこなせるはずだ。

セーブ

A列車で行こう9・Exp.のダイヤ設定で最も重要な操作は「セーブ」。1つ1つの行路などを確実に設定し、正しく設定できたら「セーブ」しよう。失敗時は「前回のセーブ」に巻き戻し(ロールバック)すればよい。失敗してぐちゃぐちゃになったダイヤを手作業で元に戻そうとする必要はない。最近のゲームでは必ずしも「セーブ」という概念のないものも多いが、公式マニュアルでも公式ガイドブックでも「セーブ」について説明がない(どのようなときにセーブするとよいのか具体的な教示がない・進行中のゲームを破棄してもよいと明言されていない)のは、やや不親切かも知れない。

設定中に「失敗した!」と気づくことができればよいが、必ずしも気づけるとは限らない。どこで何が起きたのかわからないまま、気づくとマップ全体のダイヤが狂っていたり、列車という列車がにらめっこして動かなくなっていたりするのが「A列車」だ。この場合も、以前の「セーブ」に戻って再開し、どこで設定ミスが顕在化してダイヤが狂うのかを突き止める。A列車で行こう9・Exp.のダイヤ設定は、まさにプログラミングのような作業である。「セーブ」するたびにビルド番号がまた1つ上がりましたな(おたくもですな)といったところだ。なお、セーブデータの削除は極力しないようにしよう。履歴を残すつもりで置いておくと、ふとしたときに再び開いて、マップの発展の経緯を振り返って懐かしむことができるだろう。

ダイヤウィザード

身もフタもないことを言えば、「ダイヤウィザード」が役に立つことは(ほぼ)ない。A列車で行こう9・Exp.の「ダイヤウィザード」は、「ウィザード」と名のつくいかにも親切そうな機能が「…あります!」とアピールするのに必要な最小限の哀しきララバイ『アリバイ』程度の実装に過ぎない。かろうじて「ダイヤウィザード」の使い道は「時間復帰」にある。「ウィザード」という名前から想像されるような質問に答えていくと自動でダイヤ設定が出来上がるような機能ではないのだ。機能の名前がいけないだけで「時間復帰」という機能は便利である。なお、さらに身もフタもないことを言うなら、この「時間復帰」はWindows版にしかないようだ。PS4版「A列車で行こうExp.」の「ダイヤウィザード」は本当に何の役にも立ちそうにない。

臨時ダイヤ

なおも身もフタもないことを言うなら、本作の「臨時ダイヤ」はマップ全体ではなく駅ごとにばらばらに設定するもので、ポイントの設定とも連動しない(ポイントの設定を曜日や月ごとに変える機能はない)。いかにも「臨時列車」の設定に使いそうな名称の機能だが、そういうつもりで使おうとしてもうまくいかないだろう。「ダイヤ」という用語はマップ全体や、少なくとも1つの路線全体について言う時だけに使ってほしいものだ。

「通常ダイヤ」と「臨時ダイヤ」は「運行予定」と組み合わせて使うもので、例えば「通常ダイヤ」には平日の発車時刻(または通過)、「臨時ダイヤ」には休日の発車時刻(または通過)を設定しておき、「通常ダイヤ」の「運行予定」では「平日」を指定し、「臨時ダイヤ」の「運行予定」では「休日」を指定する。この設定の枠組み全体を頭に入れてから使おう。「運行予定」で「曜日」ではなく「春」を指定すれば「春の臨時列車」を運行できそうに思えるが、ポイントの設定には「通常」と「臨時」の区別はない。現実のダイヤでいう「カラ待避」のように、「春の臨時列車」が実際に走る日も走らない日も(「夏」でも「冬」でも)、あたかも走るかのようにポイントの設定をぜんぶしておき、ほかの列車が同じ時刻に通らないように空けておく必要がある。また、0時を跨ぐと曜日が変わるため、「運行予定」や「臨時ダイヤ」を設定する列車では0時を跨がないようにしよう。

※歴史的な経緯により、時刻表を平日と休日で分けるのは新しい時代や都市部(通勤・通学輸送)の話で、全国の時刻表を見れば『全日』と書かれているほうが多いだろう。その上で、列車ごとの「記事」(備考)として「休日運休」「金曜運休」「月曜運休」などの記載がある。なお、新幹線や特急では料金に「繁忙期」と「通常期」の区別がある。こうしたことはすべて「時刻表のピンクのページ」に記載の通りなので、「A列車」というゲームをプレーするからには事前に必ず目を通しておいてほしい。職場体験でJRを選ぶと「時刻表のピンクのページ」で予習してくることを要求される。「時刻表のピンクのページ」は社会人としての『常識』とみなされていて、わざわざ教えてくれる人はどこにもいないのだ。自分で勉強しよう。なお、無資格・無届で旅行の日程(旅程表)を作成して他人に提供すると旅行業法に違反する。「知らなかった」では済まされない。

詳しくは「ダイヤ設定のヒントとテクニック」を見てほしい。

OuDiaとA列車

「A列車するならOuDia!」という話をうのみにして「OuDiaというフリーソフト」をわけもわからずインストールして途方に暮れる人がいる。

「OuDia」を使った「A列車」の楽しみ方は「A列車で行こう9 公式エキスパートガイドブック」で詳しく解説されている。しかし「ダイヤグラムを描く」ことはゲームの攻略に不可欠ではなく、本書の大部分(ページ数にして87.5%)は「ダイヤグラムを描く」こと以外の重要な知識の紹介に割かれている。その上で本書では「OuDia」より前に「Microsoft Excel」と「Microsoft PowerPoint」を使って「ダイヤグラム」を描いてみせている。そもそも「ダイヤグラム」は小学校の算数で習うもので、定規さえあれば描けるもの。「ダイヤグラムを描く」方法が「OuDia」だけではないことを再確認してほしい。

A列車で行こう9・Exp.のダイヤ設定では、どんな設定をしてもエラーやアラートの類はいっさい出ない。設定内容の妥当性は完全にユーザーに委ねられている。ダイヤ設定に矛盾や不備があると、線路上で列車と列車が鉢合わせして止まってそれっきり、というのが「A列車」だ。列車を「撤去」してやり直すか、設定がうまくいっていたときのセーブデータを開き直して開き直るやり直す。ダイヤ設定のミスによって草むしりと計算ドリルただちにゲームオーバーになるといったことはないので安心して試行錯誤してほしい。

ダイヤ設定の矛盾や不備を見つけるには、ゲームの中で実際に列車を走らせてみて、実際に列車が鉢合わせして止まってしまうのを見ることで見つけるという原始的な方法のほかに、ダイヤグラムに書いて図上で発見するエレガントな方法がある。ただし、ここで書くダイヤグラムは本当に簡単なものでよい。紙に手書きするだけでも、頭の中だけで考えていたときは気づかなかった矛盾や不備が明らかになる。

ここまではよいのだが、「ダイヤグラムを書いて考えるとよい」という助言を得たときに、なぜか「ダイヤグラムを書くにはOuDiaを使うとよい」ということまでごちゃ混ぜにしてしまい『A列車のダイヤ設定にはOuDiaを使うとよい』と思ってしまう人がいる。大人によるチェックを受けることなく中高生が中高生だけでゲームの攻略情報を流通させてしまうのは危険極まりない。

ダイヤ設定はダイヤ設定より前から始まっている!

ゲームの攻略に不可欠なダイヤ設定とは、列車の収支と街の発展に関わること、つまり乗客数と運賃収入、それに大きな影響を与える運行距離というパラメータをうまくコントロールすることである。

  1. マップ全体を見て都市の配置を決める(駅と駅をじゅうぶん離す)
  2. 運行距離(駅と駅の直線距離)に応じて「通勤型」「高速通勤型」「特急列車」のタイプを選ぶ
  3. 運行距離(駅と駅の直線距離)を長くするには途中駅の通過や「乗客対応」の「乗車」設定を使う
  4. 大きく発展させたい駅に降車客を集中させる(乗車と降車を区別して計画する)
  5. 乗客を乗せるタイミング(発車時刻)は分散させる(12分に1回の発車が限度)

乗客を列車に乗せるほうは分散させ(同時発車を避ける)、降車させるほうは集中させたい(途中駅では下車させずターミナル駅まで運ぶ)という綱引きのようなところ(トレードオフ)に大きなゲーム性がある。各駅からの乗客は、列車が24分間隔くらいなら、列車が来るのを待っていてくれるようだ。乗客数が多い時間帯と少ない時間帯の差を調べ、乗客数が少ない時間帯に定員を余らせ過ぎない程度の定員を見極めよう。また、上下線の列車の発車時刻をよく調整して、上り列車にたくさん乗せるのか下り列車にたくさん乗せるのかをコントロールしよう。例えば、ある時間帯の24分間に1,000名の乗客がいる駅で上り列車と下り列車に半分ずつ乗せるには、どちらかの列車だけで1,000名を乗せきってしまってはいけないので、定員を少なくする。例えば定員が500名の列車にして、上り列車の12分後に下り列車、その12分後に次の上り列車が発車するようにすれば、半分ずつに分散させることができる。ここで、下り列車の発車を上り列車の6分後、次の上り列車の発車を下り列車の18分後にすれば、上り列車には750名、下り列車には250名が乗るというふうに上下線で差をつけることができる。この場合、列車の定員は500名ではなく750名にする必要があるが、そうすると下り列車では定員をだいぶ余らせてしまうことになる。まさにトレードオフ(綱引き)こそ醍醐味であり「A列車」を『大学生の遊び』たらしめるシミュレーションの神髄なのだ。

駅はなるべく集約しよう

マップコンストラクションモードで景観を優先するときは、JRの駅と私鉄の駅を別々の駅にして近接して2つ建てることもあるだろうが、ゲームモードでは不利にしかならない。1つの駅で番線を増やしたり、立体交差駅を使ったりして、1つの場所では1つの駅に集約しよう。


マップの広さ

本作におけるマップの広さは、ゲーム内の建物の大きさを基準にしたスケールでいうところの「10km四方」(東西10km×南北10km)だ。「10m×10m」を1マスとするマス目(グリッド)で数えると、横にも縦にも1024マスずつある正方形のマップだ。

一方で、まっすぐな線路に高速な列車を走らせると、あっという間にマップの端から端までを走破してしまって、マップが狭く感じられる。旧作ではマップが正方形とは決まっておらず、細長いマップで長い線路を楽しむこともできたが、「A列車で行こう9」ではマップは正方形に固定なので、これはあきらめよう。列車の速度をむやみに高くしなければ、それなりに遠くまで走っている感じを演出できるだろう。

マップからマップの外に向かって線路や道路をつなぎ、列車や自動車を行き来させることができるマップ外接続(隣町)も使って、マップの外まで線路が続いている感じを出そう。


(この図はNMPC-L64で編集可能です=図をクリック!)

グリッド

ゲーム内で鉄道施設や建物の配置を考えていくために、「A列車で行こう9」では3種類のグリッド(マス目)が用意されている。

  1. サテライトの1kmグリッド:
    路線網と鉄道施設や大まかな運行計画を考えるときに使う
    ゲーム内の地形を見たままの印象では広さが実感しにくいので数字で確かめよう

  2. 調整区域(320mグリッド):
    自動発展を細かくコントロールしたいときに使う
    駅の南北が別の調整区域になる位置に駅をつくれば南北でがらりと表情の異なる街並みをつくることもできる

  3. 10mグリッド(ゲーム内の地面に直接表示):
    掘割や築堤、トンネルの坑口など、地形に沿ってきれいに仕上げたいときに使う
    地形編集で平地をつくるときに起伏が見やすくなる

それぞれのグリッドは、使う目的が違うので、細かさも異なっている。グリッドを使い分け、それぞれの場面に適した細かさで考えていこう。大まかなことや全体を最初に考え、細かいことは後から見ていこう。

線路・道路・建物の向きは「22.5°」単位

本作では、線路・道路・建物の向き(回転)は「22.5°」単位で行なう。線路の向きは8方向(※列車が進む方向としては16方向)にしか変えられない。やや厳しめの制約だ。

現実の街をモデルにしてマップを作ろうとしても、線路・道路を現実の通りには引けない。現実の地図を無理になぞって引こうとすれば、斜め方向にはジグザグに進むことになってしまう。ここは素直に、ゲーム内で引ける通りに無理なく引きたい。

なお、マップの地形データはマス目(グリッド)に支配されるので制約はさらに厳しい。線路や道路にあわせて築堤や掘割をつくるときは「90°」単位となる。特定の向きに限って「45°」の向きでも斜面の地形(※「三角錐」となる地形)ができるが、実用性はほとんどないだろう。

線路・道路の高さは「1ボクセル」単位

地形データの編集や建物の建設では高さを細かく扱えるが、線路・道路については、1ボクセル単位(スケール「2:1モード」では20m、「1:1モード」では10m)となっている。平面交差(※交差点や踏切を含む)と立体交差をつくり分けやすくするねらいだろう。しかし、隣の線路と0.5ボクセル(「1:1モード」で5m)や0.25ボクセル(同2.5m)の高低差をつけたいとか、そういう微妙な高さの築堤や高架橋にしたいといったことができない。駅については「地下鉄駅(ドーム型)」のみ高さが2ボクセルにまたがる(=天井が高い)。「高架駅(屋根付き)」も2ボクセルの高さで大きな屋根にしてほしかったところだ。同様に、高さが2ボクセルにまたがる円形の複線トンネルや大型の複線トラス橋の実装が待たれる。

なお、地形データの標高は「-80m」から「240m」まで扱える。水深が浅いところでは海底(川底)にトンネルを通すことも可能だ。「ハイトバー」を使いこなそう。旧作とは異なり標高「0m」のままで水面の上に橋を架けることができる。ただし、水面は「0m」以下に低くしたところにしかできず、山の上にダム湖を造りたいというルアーでアウトドアな(?)諸兄の夢はいまだ叶っていない。潮の満ち引きや天候による増水それに橋脚の工事に適した渇水期などが表現されていないだけでなく、水面の流れる向きがマップ全体で固定である。正確には流れがなく、その場でちゃぷちゃぷと揺れているだけである。グラフィックとしても、橋脚の形状が水中には適さないものになっているのが難点だ。

デフォルメ

建物のスケールと列車の速度のスケールは別物

本作でいう「10km四方」は、あくまで建物のスケール。列車の速度の表示は、このスケールとは別のスケールに従う。

ゲーム内の建物の大きさは、現実には巨大なものを適度に小さく、現実には非常に小さいものをやや大きくするデフォルメがなされている。建物の大きさを『粒ぞろい』にしてプレーしやすくするねらいだろう。リアルな景観にこだわるときは、小さく見せたい建物は遠くに、大きく見せたい建物は近くに配置して、遠近感を自在に操ろう。体感的な列車の速度も、列車から見える建物の距離や配置で大きく変わる。建物がまばらになって田畑が点在するエリアを通る、といったようなことによっても、体感的な距離を長く感じさせ、それによって列車の速度も高い(遠くまで行く)と錯覚させることができるだろう。

一方、ゲームのプログラム上の厳密な列車の移動の速度についてはどうなっているだろうか。わかりやすいのが列車の運行費用だ。ゲーム内の列車の速度の表示でいう『90km/hで1分間に進む距離』(速度のスケールでの「1500m」)ごとに運行費用が加算されてゆき、駅に停車したときに「1500m」に満たない端数の長さ分の運行費用があれば加算される。「公式ガイドブック」の「列車カタログ」では、便宜的に『90km/hで1時間走ったときにかかる運行費用』が示されているようである。この(列車にとっての)「1500m」は、マップの広さ「10km四方」でいう(建物や線路にとっての)1.5kmとは異なる。

別の言いかたをすれば、「A列車で行こう9」には2種類のデフォルメが共存している=建物のデフォルメと速度のデフォルメは別々である、といえる。ほぼ同じことが鉄道模型の速度計(※電圧計)でも起きるので、鉄道模型をすでに楽しんでいる諸兄であれば、そういうことかと納得していただけるはずだ。

※ゲーム内の列車の速度計でいう「90km/h」が現実の電車の「90km/h」の速度感を正確に模しているかは確かめようがないが、「A列車で行こう9」というゲームの中では、車両(列車)の体系化を「90km/h」を単位にして考えてある気配がある。現実にはない「(90×2=)180km/h」という最高速度のオリジナル車両があったり、「85km/h」までは「通勤型」で「90km/h以上」は「高速通勤型」という分け方になっていたり、「カスタム」の上限が「(90×4=)360km/h」にされているなど。なお、速度を「5km/h」単位で扱うのは現実の通りである。一方、現実の電車の速度感は架線柱の間隔やレールの継ぎ目で体感されるが、ゲーム内では架線柱の間隔が現実の通りにはできないほか、走行音の実装が非常に雑なので、そもそも速度感がよくわからない映像になってくる。

座標で駅間距離を測れ

「駅間距離」は、「座標」を使って測ろう。サテライトのグリッド(1kmごとの目盛り)を目安に目分量で把握してもよいが、斜めの長さはわかりにくい。「A9V2」のアップデートパッチで追加された機能として「カーソル位置のマップ座標を表示する機能(P+Bキー押下)」がある。これで座標を調べれば、数学で習う2点間の距離の公式を使って計算できる。発駅と着駅やマップ外接続の地点など、距離を知りたい2つの地点の座標をそれぞれ読み取ろう。

※なお、コンピューターのプログラミングでは伝統的に画面の左上を原点(0,0)とする。「A列車で行こう9」のマップ座標も左上が原点だ。縦方向の座標は、上から下(北から南)に向かって進むほど数字が大きくなるので戸惑うかもしれないが、そういうものだと思ってほしい。これは、コンピューターの画面に左上から右へ横書きで文字を表示するときに都合のいい座標なのだ。「10m×10m」のマス目で1024マスというのも、2の倍数や8の倍数を使うコンピューターならでは。16,800円もする高尚なコンピューターゲームでは100や1000より256や1024のほうがキリがいいのだ。

【昔ばなし】どうぶつの森他社人気ゲームで斜めの橋を架けるとおしゃれとされる。ゲームのマップ内をどんな向きにでも歩き回れることは、いまとなってはふつうである。しかし、大昔の「A4」やDS版などでは、列車の移動がマス目で考えられていた。列車のグラフィックが1ピクセル単位でぬるぬる動く、なーんてことができるわけもない時代。列車が現在いるマスから隣接のマスへ、天突きで押し出されるところてんよろしくマス目単位で飛んでいたのだ。斜めの移動は、斜め先のマスへ飛ぶという実装だった上に、ゲームのプログラム上の距離などの計算がおかしいということもあって、プレーヤーは斜めの線路を何か特別なものと思わされていたのだった。子どものうちに3Dで360°ぐりぐりというグラフィック(視点の移動や操作)に親しんでいないと「A列車で行こう9」は(空間の把握や、その中での柔軟な線路の引き方などへの習熟が)難しい。若いひとには想像もつかないだろうが、せっかくの「A列車で行こう9」を「A4」のようにしか遊べていない年寄りがいるかもしれないと思っていただくとちょうどよい。埋めようも隠しようもないジェネレーションギャップの1つである。

線路・列車に関する
2種類の「長さ」に注意

単に「駅間距離」と呼ぶだけでは、以下の2種類の長さのどちらを指すのかわからない場合があるので、正確な呼び方も知っておこう。

本作における列車の運行費用は、速度は関係なく、走った線路の長さ(道のり)だけに比例する。同じ列車(車種・編成両数)を走らせる限り、運行費用のかかりかたは同じだから、「Train」ウィンドウに表示される「運行費用」(※ただし1時間ごとにかかる維持費も合算で表示)の数字をそのまま(※ただし維持費は引いておく)、線路の道のりの長さを表わす数字だと思って使ってよい。

ゲーム内で列車が走った距離を「時間」を計って求めようという考えは捨ててほしい。発車と停車の加減速(※いきなり動いたり停まったりするのでなく速度がなだらかに変化すること)や、曲線・勾配での減速(-10%)があり、さらに速度制限標識も使うかもしれない。列車の速度はふらふらと変化するので「時間」を計っても距離は求めようがないのだ。そんなことをしなくても運行費用の数字が正確な距離を反映しているから、この数字をそのまま使えばよい。

※なお、「A列車で行こう9」の列車の加速が曲線(2次関数=摩擦を考慮したリアルな加速)ではなく直線(1次関数=速度aから速度bまで直線で加速する加速)なのが残念である。車両の3Dオブジェクトを移動させる最小単位があまり小さくないらしく、加速を2次関数にすると端数が出て移動がきくしゃくしてしまうのだろう。現に、車窓モードで速度が異なる列車と並走するとぎくしゃくして見えてしまう。「A9V4」までの車窓モードでは「フライトモード」や「プレビュー機能」でのカメラの動きに備わっていた慣性と同じ実装で動き始めと終わりをなだらかにしてあった(例えば停車時は、速度計がゼロになっても少し動き続けてから停まっていた)が、PS4への移植を経ての「A9V5」では省略されてしまった。

列車の運賃収入については、このサイトの「単回帰分析」のページを見てほしい。

適切な駅間距離の取り方

本作における駅は、中心(改札口)から半径400mの円内にある建物から乗客を集める。他の駅と円が重なっていると乗客を奪い合い、円の外にある建物からは乗客を集められない。円内でも、中心から離れるほど乗客を集めにくくなってしまう。乗客発生が多い大きな建物は、駅の至近にあるとよい。

「Option(オプション)」メニューの「データ表示」から「駅の資材有効範囲を表示する」をオンにしておこう。「駅の資材有効範囲(資材を出し入れできる範囲)」と「駅の影響範囲(乗客を集められる範囲)」は同じで、駅の周囲に表示される緑色の円の内側が、資材も乗客も扱える範囲だ。なお、高さについては±30m以内となっている。高架駅や地下鉄駅と、高台にある建物などの位置関係によっては高さもじゅうぶんに注意したい。

そもそも、列車という大がかりな乗り物を走らせるからには、発駅と着駅がしっかり離れていないと意味がない。2つの駅の緑色の円が重なるときは、駅間距離が短すぎる。円が重ならない位置まで離そう。円と円が接するとき、駅間距離は800mとなる。これよりも短い駅間距離にはしないようにしよう。

適切な駅間距離の取り方として、緑色の円を使うほかに、サテライトのグリッド(1km)を参考にしてもよいし、マップ座標を表示して距離をじぶんで計算してもよい。ただ、駅をつくってしまってから駅間距離を調べるのでなく、先に駅間距離を大まかに決めてから駅の位置を考えるほうがよいだろう。

駅間距離は、短すぎるのはダメで、長いほうはいくらでも長くてよい。例えば、マップ内に駅を1つだけつくり、その駅からマップ内で長い距離を走り、マップ外(隣町)につながる(隣町の駅との間を往復する)というのもいい。隣町も駅だと考えよう。隣町までの距離(隣町の駅との駅間距離)も長いほうがいいのだ。

駅間距離に応じて列車タイプを使い分け
中間駅にもじゅうぶんな乗降客数を


(A9V1「混迷する交通都市EX」のマップを例にした距離についての解説はこちら)

駅間距離に応じて「通勤型」「高速通勤型」「特急列車」などの列車タイプを使い分ける必要がある。距離が長い駅間には、速度が高い、上位の列車タイプを選ぼう。売上だけでいえば長距離の「特急列車」を走らせるだけで非常に儲かるけれど、マップの自動発展のためには、こまめに中間駅をつくる必要もある。しかも、駅をつくるからには乗降客数がじゅうぶんに多くないと、かえって駅の周辺を衰退させてしまう。人の流れを慎重に計画して駅の配置を決めよう。中間駅をカバーするため各駅停車にすれば、必然的に駅間距離は短めにならざるを得ない。各駅停車には「通勤型」を使おう。

各駅停車と特急を考えれば自然とわかるように、駅間距離とは、列車の発駅から着駅までの距離である。駅を多めにつくっても、途中駅を通過させれば、駅間距離が長い長距離の列車を運行できるのだ。同じ線路にいろいろな列車タイプの列車を走らせてみよう。私鉄の急行や快速は「高速通勤型」の列車を使って運行しよう。

「駅間距離」だけでなく
「キロ程」で考えよう

東京駅などにある「0(ゼロ)キロポスト」と呼ばれる物体とその名前を知っていても「キロ程」と呼ばれる概念を知らない人が少なくない。路線には起点と終点があり、起点からの線路の長さを「キロ程」という。時刻表に詳しい人は「営業キロ」と「実キロ」の違いについて超早口で解説してくれるだろう(すなわち「キロ程」という概念は持っている)が、「キロ程」という総称は承知していないということが往々にしてある。「キロ程」という用語は工事誌や専門誌に出てくるものである。あるいは高速道路に詳しい人のほうがよく知っているかもしれない。

本作ではマップ外(隣町)と行き来させる列車については運賃収入の計算が独特で、いわば「営業キロ」と「実キロ」が食い違うような感じになる。マップ内の駅とマップ外(隣町)の間の運行では、実際に線路をマップ外(隣町)に接続した地点の座標ではなく、マップ内の駅からマップ外(隣町)に向かって引いた垂線(マップの辺に対して直角な直線)とマップの辺が交差する点の座標(垂線の足)を使って、列車が走った距離が計算される。いわばきっぷの「運賃計算の特例」で「最短経路の営業キロで計算」されるような感じである。実際に通った線路の長さではなく、垂線(マップの辺に対して直角な直線)という「最短経路の営業キロで計算」するような感じと言える。きっぷと時刻表に関する知識があれば、それなりにそれらしい計算をしているのだなという感想になるだろうが、そうではないと、ゲームならではいんちきな計算をしているのだ、ひいては、このゲームはいんちきだとまで思ってしまうかもしれない。

特急停車駅

特急停車駅というものを路線図(停車駅案内図)の上でしか考えない(停車駅案内図がより停車駅案内図らしく見えることを重視して決める)人も少なくないが、本作では本作のゲームシステムに則って最大の合理性を追求するのがゲームとしては正しい。本作では、列車が駅に到着して乗客が降車し、乗客が乗った距離に応じた運賃が収入として列車に計上されるが、この運賃収入が着駅の周囲を自動発展させる「パワー」となる。列車タイプ「特急列車」が計上する収入は非常に大きくなる場合があり、むやみに特急停車駅を増やすと過発展(乱開発)になってしまいかねない。特急停車駅はマップ内に1つだけにするとよいだろう。この場合、列車タイプ「特急列車」の列車は、マップ内の唯一の特急停車駅と、マップ外(隣町)とを単純に往復する運行となる。

列車タイプ「特急列車」で莫大な利益を得るには、マップ内でなるべく長い線路を走破させる必要がある。マップの対角線を使えば長さは14km以上にまで長くできるが、マップ外(隣町)に接続すると運賃の計算で不利になってしまう。路線の両端をマップ外(隣町)に接続する場合、東西または南北にまっすぐの10kmの長さが基本となる。駅の周囲は半径400mの範囲で自動発展が起きるから、駅は少なくともマップの端から400m以上は離して設置したいが、実際にそこまでマップの端に迫って駅を設置するのも見た目が窮屈になってしまう。東西または南北に10kmの直線の路線では、片方の端から1kmの地点に特急停車駅を設ければ、反対側までの9kmを走ることができる。もちろん、この路線に駅を1つしか設けないという意味ではない。特急がかっこよく通過する駅を造って楽しもう。停まらないからこそ特急なのだ。日本ではフランス語なのか英語なのかわからない「グリル」「シチュー」「コンクール」「ヘルメット」「ノンストップ」というカタカナ語が使われることがある。英語の辞書に英語の単語として載っていても、もともとはフランス語の専門用語だという場合がある。フレンチに遅れる鉄道・航空の分野でフランスには一定の存在感があることに注意したい。

快速停車駅

快速停車駅というものを路線図(停車駅案内図)の上でしか考えない(停車駅案内図としてのリズム感やかっこよさだけで決める)人は、特急停車駅についてのそれと比べてさらに多いのではないかと思われる。また、本作のゲームシステムにおける列車タイプをまったく考えず、『停車パターン』(停車駅)を快速らしくしさえすれば快速だといわんばかりのプレーしかしない人も少なくないと思われる。本作における正しい快速とは、どのようなものだろうか。最大乗車率の数字を見れば、列車タイプ「高速通勤型」は「通勤型」より上位、「急行列車」は「特急列車」より下位という位置づけであることがわかる。数字に基づく上位下位は絶対である。本作の最大乗車率は、運行に適する距離に対応するような感じである。近距離の特急には「B特急料金」で座席のグレードもやや低い(座面が硬い)車両で運行される列車がある。これは日本やフランスがリードしてきた分野のはずだが、座席の硬さは乗車時間に対応して決められている。非常に長い時間がかかるなら寝台にする。国際線の旅客機も同じだ。乗車時間(運行距離)は、単に言葉で「長い」「短い」と感覚的に捉えるものではなく、具体的な数字を使って連続的に扱うものである。

A9・Exp.の列車タイプ(最大乗車率)と駅間距離
特急列車(120%)急行列車(140%)旅客列車(160%)高速通勤型(180%)通勤型(200%)
9km7km5km3km1km
特急座席指定快速・ライナー・私鉄有料特急普通列車・快速列車快速電車・私鉄無料急行各駅停車(国電)・私鉄の普通電車

本作における列車タイプは、長いほうで9km、短いほうで1kmの区間(駅間距離)を運行すべく、距離ごとに対応するものが用意されているのだろうと予想できる。実際にどのような距離で運行すると最も合理的なのかはゲーム内で試してみてほしい。なお、「電車」と「列車」の違いについて超早口で解説するのは自重しておくこととする。単に「快速」と呼ぶだけでは、指定席のある座席指定快速(リクライニングシート)、指定席のない快速列車(ボックスシート)と「いわゆる快速電車」(通勤電車の上位種別)のどれを指すのか明確でない。停車駅案内図の快速停車駅という意味での「快速」を真っ先に思い浮かべるのは国電区間と大手私鉄に限られることに注意したい。

京浜東北線の駅間距離
大宮-川口(途中6駅)平均2.1km
川口-赤羽(荒川を渡る)2.6km
赤羽-田端(途中3駅)平均1.5km
田端-田町(途中11駅)平均1.0km
田端-田町(快速運転)平均2.9km
品川-蒲田(途中2駅)平均2.5km
蒲田-川崎(多摩川を渡る)3.8km
川崎-横浜(途中3駅)平均2.7km
(根岸線)桜木町-大船(途中9駅)平均2.0km

※さいたま新都心、高輪ゲートウェイの開業前。快速運転は開始当初の停車駅。大宮-川口は埼玉県、赤羽-蒲田は東京23区、川崎-大船は神奈川県。田端-田町は1956年、大宮-赤羽は1968年から現在の線路で運転、西日暮里は1971年に開業、桜木町-大船は1973年に全通。1984年に全線でATC使用開始、1988年に快速運転を開始。桜木町-磯子と高島線は1964年、根岸からの本牧線は1969年、新杉田からの横浜シーサイドライン金沢シーサイドラインは1989年に開業。

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本作では列車タイプ「高速通勤型」を3kmほどの駅間距離で運行したり、5kmくらいまでの区間にある途中駅で乗客対応の「乗車」に設定して複数の駅から乗客を集めて主要駅(乗換駅)まで運びきるといったことがあって初めて「快速」(いわゆる快速電車)と呼べるものになる。駅の数を減らさずに駅間距離を長くするには、途中駅を通過したり、複々線化して急行線で運転するといった方法がある。

A9・Exp.の列車タイプ「高速通勤型」「通勤型」
通勤型遅い(~85km/h)旧型車両安い
高速通勤型速い(90km/h~)新型車両高い

「A列車で行こう9」は2009年度(2010年2月)の作品で、その時代の知識や認識に基づいて企画されている。そのような本作に対してむやみに最新の知見をあてはめようとするのは無理のあることで、そもそも野暮である。1990年代から2000年代にかけての私鉄の急行や快速では、性能が劣る旧型車両を優等列車に充当し、各駅停車を新型車両で運行するところがあった。これは地下鉄との相互直通運転に由来する。地下鉄線内には急勾配があるため、地下鉄に乗り入れるためには性能が高い電車を用意する。しかし、平坦で踏切もある私鉄線内では性能を持て余してしまう。また、地下鉄に乗り入れる車両では前面に非常口を設けるが、地上だけを走る車両には必要ないといった要求の違いもある。西武や小田急など、都心に大きなターミナル駅を持つ私鉄では、地上だけを走る車両として従来の車両を末永く運用しているところが多い。東急や京成など、全面的に地下鉄との相互直通運転を行なう私鉄では、すべての車両が地下鉄への乗り入れに対応する一方、その部分で多大なコストがかかるため車両の更新が遅く、地下鉄の旧型車両(と仕様を統一した自社の車両)が末永く走るという光景が見られる。なお、「旧型」「新型」というのは相対的で、しかも流動的なことである。特に新型車両では電子化が進んだ代わりに寿命は短くなり、以前ほど極端に「旧型」「新型」という意識が(趣味的もしくは生活上)向けられることは減ったように思う。筆者の感覚ではE217系も東急5000系も『新型車両』でE233系なら『最新型』であるが、物心ついたときからE233系だらけで見飽きたという子どもは早くもE233系を『旧型車両』と呼び、まだ見ぬ『新型車両』の1日も早い投入を渇望するといったことになっているのかもしれない。

ライナーホーム

1日に数往復しか設定されないが重要な役割のある「ライナー」などの列車もある。本作で「ライナー」という性格の列車を直接的に表現する明示的なメニューなどは用意されていないが、例えば「ライナー」しか発着しない「ライナーホーム」を設けるなどすれば「ライナー」という列車を十分に表現して楽しめるだろう。215系は、平日の朝夕に「湘南ライナー」の運用に入るが、平日の日中はずっと車両基地で『昼寝』していた。土休日には「湘南ライナー」の運転はないが、土休日の車両基地には他の電車が増えるので215系はどこかに追い出す必要がある。こうして215系は「ホリデー快速」として、所属区からかなり離れたところまで延々と走るのであった。「ライナー」や「ホリデー快速」は路線図には記載されない。それどころか『路線図にない線路』を経由したりするのも大きな魅力である。自作マップの線路と列車をすべて路線図に描こうとする人が絶えないが、あえて『路線図にない線路』や『路線図にない列車』を表現してこそ“奥深い”とは言えないだろうか。

東海道線の駅間距離
品川-戸塚(途中2駅)平均11.4km
戸塚-小田原(途中9駅)平均4.3km
小田原-熱海(途中4駅)平均4.1km
横浜-真鶴(快速「アクティー」)平均9.6km
大船-小田原(特急「踊り子」)37.4km

※2007年までの快速「アクティー」は戸塚、辻堂、大磯、二宮、鴨宮、早川、根府川を通過。東海道線の戸塚停車は1980年から。横浜-国府津の開通は1887年だが大船の開業は1888年。1889年に大船-横須賀が開通、1898年に大船軒が営業を開始。1943年に完成した海軍工場と専用線が国鉄に引き継がれ、国鉄の電車を修繕する工場(大船工場)として1945年に発足、2006年に廃止。

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本作のマップの広さは「10km四方」ということになっている。駅間距離が10km以上になる中・長距離の情景を楽しむためには、距離に関しての何らかのデフォルメをプレーヤー自身が考えて決める必要がある。例えば「1:1モード」「時間拡張30倍」のとき、ゲーム内の距離の数字を「9.0425倍」すると実感的になることが知られている。ゲーム内で1.2kmの駅間距離を、実際の路線の10.9kmくらいに感じる(ことができなくもない)ということである。さらに、車窓の景色を単調にしたり、直線区間が続くようにして、わざと退屈にすることによっても距離を長く感じさせることはできる。『鉄道模型の速度計』(※中身は電圧計)と似ていて、どのようなデフォルメにすれば納得できるかは、自分で決めるしかない。こればかりは自分が納得していても他人は納得してくれない場合が多々あるので、あまり熱くならないようにするのが無難だ。


列車の「乗客数」がおかしい?

まず、「駅リスト」に表示される「乗降客数」と、「Train」ウィンドウに表示される「乗客数」の意味を正確に理解しよう。

本作では、列車の「乗客数」(その駅から乗る客)はマップ内の建物の比に応じて厳密に算出される。マップ内の建物に変化がなければ「乗客数」は変化しない。なお、平日と土休日の違いはあるが、これも建物に変化がない限りは厳密に一定だ。野球場や遊園地をつくっても、特定の時刻に大量の帰宅客が発生するといった特別な動きは実装されていない。

  1. マップ内の駅で乗る客:駅中心から半径400mの範囲の建物で決まる
  2. マップ外(「隣町」)の駅から乗ってくる客:マップの「人口」で決まる(詳細)

超高層ビルを建てたのに「乗客数」が減った!?

本作に関するよくある誤解として、マップの「人口」を増やせば「乗客」が増えるはずだ、というものがある。これは誤解(不正確な理解)である。「人口」の数字を大きくしさえすればよいといって、ところ構わず超高層ビルなどの巨大な建物を増やすとどうなるか。かえって「乗客」が減るのである。

「乗客」の数は、マップ全体で計算され、それぞれの建物に『配分』され、それを駅が『集客』するという、何段階かの処理になっている。ここには思わぬ『落とし穴』がある。隣の駅前に超高層ビルが建てば、こちらの駅では乗客がゼロ同然にまで減るということが起きうるのだ。マップ内の建物の数や種類が変わったり、駅との位置関係が変わったりするだけで、「乗客」の数は非常にダイナミックに揺れ動く(※建物と駅に変化がない限りは一定)。

マップ内の建物が変わった(「人口」「産業構成比」が変わった)とき、「乗客」(駅から乗る客)が増えるのか減るのかは、駅の位置(各建物との距離)によって異なる。しかし、駅リストの「乗降客数」では乗車客と降車客が合算で表示されるため「乗客」(その駅から乗った客)の増減はわからない。列車の「乗客数」を常に確かめるようにしよう。また、超高層ビルなど巨大な建物ほど影響が大きい(バランスを崩しやすい)ので、慎重に計画してから着工させよう。

さらに、自分では何もしていない(建物や列車をいじっていない)つもりでも「乗客」が異常に減ったときは、思わぬ場所に他社が超高層ビルを建ててしまっているのかもしれない。建物は駅の有無に関係なく、資材置場に一定数の資材が溜まりさえすれば「自動発展」で建ってしまう。しかし、駅の影響範囲から外れていれば、その建物に『配分』される「乗客」は、どこの駅にも行けないのだ。こうなると手遅れである。1つ前のセーブデータに戻ってやり直そう。

【豆知識】LinuxなどのOSには「/dev/null」というデバイス(スペシャルファイル)がある。要らないものを捨てる(バケツ=ごみ箱)、何もしない、見せない、効き目をなくす、あるいは「そんなことをしても無駄」といった意味の比喩やジョークにも使われる。「A列車で行こう9」で、駅のないところ(どの駅の範囲からも外れたところ)に建ってしまった建物は、本来なら各駅に『配分』されたはずの「乗客」をのみこんでしまう「/dev/null」なのだ。資材置場のつくりすぎや資材の運びこみすぎに注意しよう。

「乗降客数」は24時間単位で考えよう

本作でいう「自動発展」(または「衰退」)は、列車が到着して客が降りた駅(着駅=下車駅)の周辺で進んでいく。「発展」するのか「衰退」するのかは、その駅の前日の24時間分の「乗降客数」によって決まるようだ。駅を新設したときは、一種のボーナスとして、最初から「前日の乗降客数」として大きな数字を持たされている気配もある。(駅を設置しただけで道路と樹木が生えてくるし、資材があればちょっとした建物が、列車の発着なしでもすぐに建つ。)実際にプレーしていくと、どうも「前日までの3日間の乗降客数」(いわば移動平均)のような数字になっているのかなと思わされるタイムラグを感じることもある。そうだとすればなおさら『ボーナス』なので、うまく活かそう。(「ダイヤ設定」に手間取っている間に一時的に「乗降客数」が激減しても、それだけで極端な「衰退」が起きてしまわないようにという救済措置でもあるかもしれない。)

駅周辺にある建物の種類(「産業」)に応じて、「乗客」(その駅から乗る客)の数は時間帯ごとに目まぐるしく変化する。しかし、1日を通しての変化のしかたは一定だから、24時間分の合計だけ気にすればじゅうぶんだ。「乗客」が『配分』されているのに列車の発着がなかったり満員になっていて乗れなかったりすれば意味がない。駅ごとに、どの時間帯には特に乗客が多いのかを把握して、ラッシュを適確にさばこう。時間帯によらずコンスタントに列車を発着させて、24時間での合計を少しでも上積みしていこう。

「詳細ダイヤグラム」の「乗客対応」を使おう

あらかじめ「Option」で有効にしておく(ずっと有効にしたままにする)。「駅のダイヤ設定」で正しく使い分けよう。

  1. 下車:乗客を全員降ろし、乗せないで「回送」にする
    車庫に入れる前に使おう

  2. 乗車:乗客を乗せたままにして、空きがあれば追加で乗せる
    乗客をいくつか先の駅まで運びたいときに使おう

  3. 乗降なし:駅に停車するが乗り降りさせない「運転停車」「回送」
    操車場を使って行き違いするときにも使おう
    複雑な乗り入れやスイッチバックでも乗客を乗り通しにできて重宝するぞ!

  4. 乗り降り(デフォルト値):乗客を全員降ろし、新しく乗せる
    周辺を大きく発展させたいターミナル駅で使おう

  5. ※未実装の動作:乗客を全員ではなく一部だけ降ろすという動作はない
    列車のほうで定員を変えよう(定員が少ない短編成の列車を乗り降りで各駅停車にしよう)

  6. (通過):※「動作モード」から選ぶ
    駅に停車せず、乗り降りもない
    通過のとき、折返はできない

  7. (折返):※「発車方向」から選ぶ
    折返にするときは必ず乗客対応を乗り降りにしておこう
    乗車で折返にすると乗客は元の駅に戻ってしまって売上がゼロになるぞ!

詳しくは「ダイヤ設定 7つの小枝(コツ)」を見てほしい。

乗客対応「乗車」で衰退?

駅の「乗降客数」がじゅうぶんでめでたく「衰退」は免れて「発展」と判定されたとしても、喜ぶのは早い。「発展」の勢いを決めるのは「乗降客数」という合算された数字のうち、「乗った客の数」ではなく「降りた客の数」のほうである。駅のダイヤ設定「乗客対応」の「乗車」を使うときは要注意だ。全列車を「乗車」にしてしまうと、その駅で降りる客がゼロになってしまう。「降りた客の数」がゼロになってしまうと駅の周辺が衰退しかねない。駅の「乗降客数」の数字だけを見ているとわからないので、よく把握しておこう。

つまり、駅のダイヤ設定「乗客対応」を「乗車」にする列車だけにしてしまわず、「乗り降り」にする列車を混在させる必要があるということだ。例えば、快速や急行を「乗車」にして、その続行で「乗り降り」の各駅停車を走らせてみよう。駅の番線数(ホーム)を増やして、待避や緩急接続のシーンを再現すれば、自然に見えるだろう。

【豆知識】緩急接続する駅で続けて発車する列車は、「時間拡張EX30倍」では「7分」以上の間隔で発車させればOKだ。ゲームでは時間の数字に現実感がないが、ゲーム画面で列車をじっと眺め、だいたいこんなものと思える秒数で決めてもよい。「時間拡張EX30倍」での「7分」という時間は、映像としては14秒である。現実の時間の1/4でいい(駅で撮った長回しのビデオをカット編集したようなものでいい)とすれば、これが現実での約1分(56秒)なのだ。実際には60秒かかっている目の前の光景を、わたしたちは0秒目から59秒目まで変わらぬ注意力で見続けているだろうか。答えはノーである。見たいものや気になるものだけを見て、そういうものが特にないときはぼーっとしているのである。

おすすめ「車両」

そんなものはない! 運行距離(発駅と着駅の直線距離)に注意して「列車タイプ」を適切に選べば、どの車両を使っても大差なし。このゲームは幸いなことにシングルプレイだ。誰にも気兼ねなく自分のお気に入りの車両を使おう。

おもな列車タイプ最大乗車率速度(km/h)運行距離(km)
特急列車
Limited Express
120%95~1607~
高速通勤型
High Speed Commuter
180%95~1252~5
通勤型
Commuter
地下鉄
Underground
200%~95
~70
1~3

詳しくは「列車と路線(ルート)」を見てほしい。ゲーム画面の「Train」の「諸元表示」では「列車タイプ」は英語で表示される。

【豆知識】「Option」の「データ表示」で「駅の資材有効範囲を表示する」をオンにすると駅に緑色の円が表示される。この緑色の円の半径が400mである。隣の駅の緑色の円と重ならないようにすれば(緑色の円と緑色の円が接するような位置関係で駅を設置すれば)、最短でも800mの駅間距離を保つことができる。これは、すべての駅について、互いに緑色の円が接するようにすべきということではない。駅間はもっと離すべき、あるいは通過列車を設定して列車の運行距離は長くすべきである。マップの全域で均等に駅を設置して「幾何学的に美しい配置だ。」みたいに自慢していたらお子さまもいいところだ。

「列車タイプ」と運行距離によって列車の売上が極端に変わるというユニークなゲームシステムになっていることを理解せず、車両の「損益分岐点」「利益率」などを静的に算定して専門家を気取る者がいるが滑稽である。

【豆知識】ゲームの進行に合わせて「定員」を調節したいと思っても、車両(「列車」)によっては思ったような編成両数にはできなかったり、つくった路線の長さと列車の速度が不釣り合いでダイヤを組むのが難しいということなどがあったが、「カスタム」で「編成」や「巡航速度」を変える機能が追加されたので、かなり自由になっている。だからといってゲームが簡単になってつまらないということはないので安心してほしい。

それでも「おすすめ車両」はあるはずだとか、「車両一覧を見せろ」とおっしゃるならこちらをこっそり参照していただきたい。

かなしきカスタム

「A列車で行こう9」の「列車のカスタム」は、「A列車で行こう9 Version 3.0(A9V3)」でパンタグラフが実装されたときに「224列車」すべてについてパンタグラフをどこにつけるかというデータを新規に作成することをメーカーが投げ出したことによって生まれた負の機能である。どんな機能に対しても「これは便利!」などとほめてみせないといけないというような義理はないのではっきり書いておく。

従って、現行の最新バージョンに至るまで、パンタグラフはあってないようなもののままであることに注意してほしい。このサイトでは「パンタグラフの昇降」についても述べているので読んでいってほしい。

同じ車両でも年代によってパンタグラフの種類が違う(長期にわたる車両新造の途中から変更されたとか、大雪をきっかけに古い国鉄型車両のひし形パンタグラフがシングルアームに変更されたなど)こともあるので、とても奥深い。もとはパンタグラフがない車両に好きなパンタグラフをつけるのもゲームならではの楽しみではあるので、「列車のカスタム」という機能がまったく不要なわけでもないのはいうまでもない。

【豆知識】どの種類のパンタグラフをどの車両のどの位置につけるかについてインターネットで調べるときは、「E231系 編成表」といった検索をするとよい。どの種類のパンタグラフがどの車両のどの位置についているのかという事実には著作権が発生しないので、「編成表」を載せているサイトの作者などに許可を得る必要はない。ただし、インターネットで見つけた「編成表」を書き写してじぶんのページやSNSの類に「編成表」を載せるのはアウトだ。絶対にしてはいけない。


A9の「新幹線」を完全理解せよ

本作では、Projectの「新幹線駅誘致」を完成させると、Trainで「超特急」の車両が『解禁アンロック』される。

「ひしめきあう街」など一部のニューゲーム(シナリオマップ)では、最初からTrainに「超特急」の車両が購入・配置してある状態で開始する。これを撤去・売却してしまうと、ゲームを進めてProjectの「新幹線駅誘致」を完成させるまで、新しく「超特急」の車両を購入・配置することはできない。これはちょっとしたチュートリアルになっていて、あなたは試されているのである。目先の資金ほしさに売却してしまうようでは落第だ。

列車タイプ「超特急」の車両は、できるだけ『満員』(※「定員×最大乗車率」いっぱいの「乗客数」)にして、長い距離で運行したい。本作における車両は、線路を走らせていると、走った距離に応じて運行費用がかかる。逆にいえば、駅や車庫に停めておけば、それほどの費用はかからない。列車タイプ「超特急」の車両では特に極端で、満員で長い距離(※マップの1辺の長さの半分以上)を走らせると莫大な売上が計上されて運行費用を差し引いても大きな利益(『大黒字』)が確保できる一方、ちょっとでも乗客が少ないとか距離が短いなどすると運行費用のほうがかさんで『大赤字』になってしまうのだ。確実に満員にできる駅から出発させることはもとより、確実に満員にできる時間帯だけ走らせて、それ以外の時間帯(満員にはならない時間帯=走らせると赤字になる時間帯)には駅などに停めておくということが、なによりも大切である。

A9で列車にかかる費用

購入価格資産税
評価額の5%
維持費
購入価格に比例
運行費用
購入価格に比例
未購入かからないかからないかからないかからない
↓購入購入時に
支出
1年ごとに
納める
↓↓
購入して未配置↓かからないかからない
配置(停車)↓1時間ごと
にかかる
かからない
配置(走行)↓走った距離に
応じてかかる
撤去(未配置)↓かからないかからない
↓
売却
売却価格
(評価額と同額)
が収入に
かからないかからないかからない

【豆知識】運行費用は走った距離に応じてかかる。高速な車両を「速度制限標識」や「カスタム」で速度を下げて走らせても、損になる(運行費用が余計にかかる)ことはない。安心して好きな速度で(ゆっくり)走らせよう。また、『配置費用』『撤去費用』という支出はない。安心して配置や撤去を何度も繰り返しながらダイヤ設定をしていこう。「未配置」のときに維持費がかからないというゲーム上の表現は、現実でいえば遠隔地や他社の工場に車両を預けてある状況を想像すればよい。

【豆知識】「A列車で行こう9」では線路が安い。…線路が安い! もちろん敷設費用はかかるし用地費用が高騰していればたいへんなことになるけれど、線路そのものに維持費はかからず、資産税も免除されているのだ。現実には、高速な列車や重量のある貨物列車が通る線路や、国電(E電)区間など列車の通過回数が多い線路では、べらぼうな維持費をかけて線路を維持していると想像するに難くない。ゲームの中では、そのような費用の違いは、車両側に持たせてあると思えばよい。列車タイプ「超特急」の車両がふつうの線路を走っておかしい、というのでなく、あなたが列車タイプ「超特急」の車両を走らせたら、その線路はそういう線路なのだということだ。

マップの「人口」がじゅうぶんに増え、列車タイプ「超特急」の車両をマップ外(「隣町」)に送り込むと満員になって戻ってくるようになれば、しめたもの。マップ内に停車駅は不要だ。東西や南北などを一直線の『高速線路』で結んで、ひたすら隣町と隣町を往復させるだけでよい。これぞJR東海パック新幹線のリアルである。

「自動発展」の速さや規模を左右する「駅に到着した列車に発生した売上」の数字(公式ガイドブックでいう『パワー』)を桁違いに大きくして急激な「発展」をさせたい場合にも、列車タイプ「超特急」の車両は有用だ。こちらも途中の停車駅は不要。『大発展』させたい駅から東西南北いずれかの方角に一直線の線路を敷き、その長さが最も長くなる方角の「隣町」との間で往復させるだけでよい。このときは、マップ内から外への片道だけ満員にできればじゅうぶんだ。マップの「人口」が少ないうちからも試したい。

列車タイプ「超特急」の車両を使うと何ごとも極端な結果が出るので、ゲームの仕組みや列車のはたらきがよく見えてくる。列車タイプ「超特急」の車両を使うことはチュートリアルなのだ。ここでわかったことを活かして、列車タイプ「特急列車」や「高速通勤型」も、うまく使っていこう(駅の位置関係=駅と駅の直線距離に応じて使い分けよう)。

一方、Projectで造る「新幹線駅」は、駅ではなく建物だと思えばよい。駅のように周辺を「発展」させるはたらきはない。あくまで列車タイプ「超特急」の車両を『解禁アンロック』させる目標(条件)にすぎないと承知しておこう。Projectで造る「新幹線駅」を黒字にするには「人口」が非常に多くないといけない(※「新幹線駅」は独立採算:「新幹線駅」の周辺に建物を建てたり、別の駅を横付けして列車を発着させるなどしても、まったく関係がない)ようである。


3DS版「産業比率」とは別物「産業構成比」

3DS版では(面積ベースの)「産業比率グラフ」があるが、これと「A列車で行こう9」(A9)の「産業構成比」はまったく別物だ。

3DS「産業比率」A9「産業構成比」
面積ベース
(占有するマス目の数)
消費電力?ベースA9では建物のみを計上
(「乗客発生時間帯」と対応)
(建物の面積はさまざま)
(A9では建物の種類と
 1:1で対応するものではない)
 「農業」
「工業」
「商業」
=「農業」
「工業」
「商業」
本当の意味での
「産業比率」「産業構成比」
(「経済」「雇用」のいわば分母)
 「住宅」≒「住宅」
(「ホテル」を含む)
朝の乗客発生確率
(「人口」とは直結しない)
 「娯楽」⇒「文化」12時や22時ごろの乗客発生確率
(建物の種類には
「娯楽施設」
「運動施設」
「文化施設」がある)
「林業」…A9の「樹木」は産業に属さず
(樹木の数を知る方法なし)
「公共」⇒「決算情報」の
「公共投資評価」
(道路を含む)
 「運輸」⇒「鉄道会社情報」
(「線路総延長」など)
建物「本社ビル」「鉄道車庫」などは
時間帯ごとの乗客発生確率に対応する
「産業構成比」の各欄に分けて計上
(他の種類の建物も同様)
 …「ビジネス」
「レジャー」
乗客発生確率の
平日と休日の差?
「空地」「未利用地」「水面」などは
いずれも表示なし

※「産業構成比」とかけて「士農工商」「文化住宅」「ビジネスにもレジャーにも」と解く。…整いました!

真っ先に気づくのは「林業」「公共」「運輸」がないことだろう。3DS版でいう「産業比率」と対応するのは「産業構成比」のうち「農業」「工業」「商業」「住宅」だ。3DS版でいう「娯楽」にあたるのは「レジャー」ではなく「文化」だ。A9の建物の種類としては「娯楽施設」「運動施設」「文化施設」に細分化されており、これらのカテゴリーに属する建物を建てると「商業」「文化」「レジャー」などの比率が増える。どの数字がどれだけ増えるかは個々の建物ごとに異なる。

3DS版の「産業比率」には「運輸」があるが、A9では駅の数や線路の総延長などは別の欄に表示され、鉄道施設がマップに占める(面積ベースの)比率を知る方法は用意されていない。3DS版のようにゲームのマス目がはっきりしているわけではないからだろう。建物の敷地の広さはさまざまで三角のものすらある。線路は細い。このような豊かな表現をとったA9は、さすがPCゲームなのだ。そんなA9なのに、建物をマス目に沿って敷き詰めようとか、そのときうまく敷き詰められないのはバグだとさわぐようではお子さまもいいところだ。根幹のシステムがどれだけ異なっているのかを正確に理解しよう。

3DS版では「産業比率」が「グラフ」(レーダーチャート)で表示されるが、A9では「産業構成比」にグラフはない。表に示したように、A9の「産業構成比」は、性質や目的がばらばらの数字を単に並べて表示しているだけで、本来は割合の数字ではないからだ。「公式ガイドブック」の「マップ攻略編」でも、「産業構成比」は表形式で示され、グラフにはされていない。これは手抜きではなく、数字の意味を正確に扱っているからなのだ。これを理解せずにじぶんのマップの「産業構成比」を円グラフなどで紹介したら赤っ恥もいいところだと思っておいてもらいたい。そんなことをしでかせば、小難しいことは暗記するが基礎ができていない、いわば算数の心得がない人だという烙印を押されてしまう。

A9の「建物」を完全理解せよ

建物が持つ固定の値
いわば建物の個性
「産業構成比」
「消費電力」「最大乗客数」となんとなく対応
してる感じ(同じ数字っぽい)
「乗客発生時間帯」「産業構成比」の
どの項目に
いくら加算するか
↓
このようなデータ表現で
「乗客発生時間帯」というものを
持たせてあるっぽい
時間帯ごとの乗客発生確率は
0~9の整数で表現
(公式ガイドブックより)
↓
分解能(目盛り)が10
ざくっとしか変化しない
「最大乗客数」乗客発生確率が9の時間帯に
発生する乗客の実数か
※「同じ数字っぽい」:列車の購入価格と運行費用と維持費は完全に比例する。これら3つの数字のもとになる値を1つだけ与えられていると見るべきだろう。これと同じことが建物でも行なわれているはずだと考えれば、プレーヤーが見ることのできる「消費電力」が、建物に関するほかの目的の数字と共通になっているのではないかと予想できる。しかし、「公式ガイドブック」を参照すると、「消費電力」と「最大乗客数」は一定の関係ではないとわかる。なるほど、列車で言えば「購入価格と運行費用と維持費」と「定員」は別々に与えられている。それと同じことが建物でも行なわれているのだなと納得できる。これは、いわば「効率」を表現していて、同じ「消費電力」なら「最大乗客数」が多いほうが「効率が高い」し、同じ「最大乗客数」なら「消費電力」が少ないほうが「効率が高い」わけだ。基本的には「公式ガイドブック」が手元にあれば正しく遊べるはずなので、これ以上の内部仕様を暴くようなことはしなくてもよいとは思う。
  1. 建物ごとに0~「最大乗客数」の客が発生するのでなく、時間帯ごと・産業ごとの「最大乗客数」をマップ全体で集計してから各建物に配分しているらしい:建物が増えたり減ったりしたときだけ計算すれば済む
    • 時間帯ごと:「乗客発生確率」の分解能は10しかない(いわば係数に過ぎない)→マップ全体の「最大乗客数」の合計に「乗客発生確率」をかける→実際の数(見かけ上、それなりにばらばらな数字が出てくる)
    • 産業ごと:「工業度」「商業度」「住宅度」の3種類?(乗客発生確率のテーブルの作成には全種類が使われるが乗客数の配分は3種類に束ねて計算?:「葡萄畑」「ビニールハウス」に「商業度」が与えられている所以)
  2. 建物への配分
    • 「工業度」への影響を持つ建物に「工業度」分の「乗客数」を配分?
    • 「商業度」への影響を持つ建物に「商業度」分の「乗客数」を配分?
    • 「住宅度」への影響を持つ建物に「住宅度」分の「乗客数」を配分?
    • この3つそれぞれ、「消費電力」に比例して配分?(その建物の消費電力/同じ産業の建物の消費電力の合計)
  3. 駅から見ての「集客」と列車への「乗車」
    • その駅の基準座標から半径400m以内にある建物に配分された乗客数を回収受け取り
    • 距離に比例してリニアに目減り(200m離れると半減、400m離れるとゼロ)
    • 1番線から先に、列車の「定員×最大乗車率」まで押し込み(優先して乗せたい列車は若い番線から発車させる)
    • この時計で時計の文字盤を5等分した「12分枠」のような枠があるらしい(本当に「12分」かどうかは不明):同じ枠の中で先に発車する列車から順に乗車、その枠での受け取り乗客数カウンターみたいなものがゼロになれば乗客ゼロで発車=「前の電車から何分後」ということでなく「枠の中で何番目の発車」という考え方をしよう
    • (このような枠があるという仮定の上で)「8時台」「9時台」とは言うけれど、その中間もうまく表現されている気配がある(「8時59分」と「9時01分」に違いがあろうか・「8時半」が含まれる枠では「8時台」の乗客発生確率がむき出しになるのだろう):見かけ上、それなりになだらかに乗客数が時々刻々と変化するように見える

※「それなりにばらばらな数字」:列車の「乗客数」を見て「432」だったときに、あしたの同じ時刻には「433」や「431」になるかなと思うと、そんなことはなく毎日きっかり「432」である。だから「乗客数」は「景気グラフ」とは連動しないのだなと推定できる。

※マップ全体での「消費電力の合計」や「最大乗客数の合計」と列車の「定員」とでは桁が違いすぎる。列車の「定員」に合わせた桁数の「乗客数」にしようとして何らかの一定の割り算(1000で割るなど)をしていないか。割り算をすれば小数点がつくはずだが、切り上げや四捨五入はせず切り捨てのようである。そうしないと、「葡萄畑」があれば必ず1名の乗車があるというようなことになってしまう。また、「消費電力の合計」や「最大乗客数の合計」が非常に大きくなった「終盤」では、それでも一定の割り算(1000で割るなど)しかしないために、乗客数の大小の表現力(いわばダイナミックレンジ)が足りず、小規模な駅前の乗客数が不当に少なくなることがあるのではないか。ちなみに65535を10で割ると6553.5で、小数点以下を切り捨てにすると6553である。公式ガイドブックなどに「6500」みたいな数字があれば、そういうロジックを想像せざるを得ない。10両編成の「通勤型」で「3000」くらいのものが上下同時発車しても「500」の余裕があるので、続行の各駅停車や支線の列車などにあてる、というような考えになっていないか。1024に10をかけると10240で、マップの座標は(0,0)から(10239,10239)まであるのはここだけの話だ。

※乗客発生のある建物はすべて、「工業度」「商業度」「住宅度」いずれかへの影響を持ち、「消費電力」がゼロでない。複数の産業に影響を持つ建物もあるが、主に影響を持つ産業がはっきりするよう、影響の大きさには大差がつけられているはずだ。いわばおまけの波及効果というイメージに過ぎず、「複数」というところにはあまり期待しないのがいいだろう。小規模すぎる建物については、配分される乗客数が少なすぎないようにあえて複数の産業への影響度を持たせてある気配もある。小さいくせに両手を高く掲げて大きな口を開けて配分を待っているというイメージだ。なんともはや。

「人口」のロジック

マップ外(隣町)からの乗客数が「人口÷200」だというロジックがあり「200」という定数(らしきもの)があるらしいと先にわかったところであった。「人口」は「住宅」を増やさないと増えない、つまり「住宅」の建物1つごとに「人口」の上限があることもわかっていた。ここで、マップコンストラクションモードのテンプレートの「平地」で「高層マンション6」を1つだけ建てたとき、「人口」は「0」のままである。「住宅」は増やさず、試しに「レンガ建築2」を建てていくと「人口」はどんどん増えるが、「レンガ建築2」を77つ建てたとき「人口」が「2000」となり、それ以上は増えなくなった。「高層マンション6」1つによる「人口」の上限は「2000」であるとわかった。ここまで「発電所」がなかったが「火力発電所」を追加しても「人口」は変わらず、「人口」の計算に「発電所」は関係ないことがわかった。「産業構成比」の「工業」が「0%」のままでも所定の「人口」に達することがわかった。

「レンガ建築2」を2つ減らして75つにしてから、「野外音楽堂」を1つ、「天文台(小)」を9つ建てると、再び「人口」が「2000」に達して増えなくなった。どういうことだろう。

「明日への風」さん(※個人)のページを見ると、「高層マンション6」については「1150pt」、「レンガ建築2」については「2990pt」という数字がある。「人口」が「2000」で上限に達したとき、「1150pt」の「住宅」に対して「2990pt×77=230230pt」の「住宅以外の建物」が建っていたという計算になる。実は数字を先に見たのだが「野外音楽堂」は「2690pt」で「天文台(小)」は「220pt」。「2990pt×75+2690pt+220pt×9=228920pt」あれば「高層マンション6」1つによる「人口」を「2000」にするのに足りるということになる。「228920pt+1150pt=230070pt」を「1150pt」で割れば、ほぼ「200」である。建てた「住宅」が持つ『合計pt』の「200倍」の「pt」を、建てた「住宅」自身と「住宅」以外の建物で達成すれば、建てた「住宅」による「人口」を最大にできる。人数を数えるときに自分を数え忘れる人がいるとはよく言ったものである。

「2000」という「人口」は、そのベースとなる「住宅」が持つ『住宅pt』なるものが「1000pt」あるときに、「住宅」自身が「1000」、「住宅以外」の建物が「1000」の「人口」を持つ、あるいは「住宅」の「1000」という「人口」が「住宅以外」の建物へ通うといった、行きと帰りを数えて数字は2倍というような感じのする数字なのであった。「人口」とは言うけれど「乗降人員」じみているのであった。だからこそマップ外(隣町)からの乗客数を決めるロジックとしても「人口」が使われているわけだ。また、「住宅」自身も計算に入れるのは、「住宅」も目的地になるということを表わしている。「住宅」でラマの飼育やブロッコリーの栽培保険の代理店を営んでいるだとか、習い事の教室を開いているだとか、考えようはいくらでもあり不自然な表現ではない。「A列車で行こう9」というゲームは素朴に思われるよりははるかにエレガントにできていた。

「A列車で行こう9」(PS4「A列車で行こうExp.」)の「産業構成比」の画面には『実数』がなく割合(比)のみが表示されるためつかみどころがなかったが、「住宅」の建物に限っては「人口」の上限があることによって、それ以上動かないという確かさのある『実数』を得ることができるのであった。A9V5で34種類ある「住宅」の建物をすべて調べたが、「住宅1」から「住宅15」までは「24」という上限で揃っていて違いがなく、公式ガイドブックにある「16~60人」という「最大乗客数」の説明からは予想できないものになっていた。そして、34種類の建物を調べて出てきた数字がすべて偶数、最小「20」から最大「2530」、しかも1桁目が1でない数字だらけだったことから、2で割ってみようという発想になり、そうすると「明日への風」さん(※個人)のページにある『住宅pt』なる数字そのものだったのである。同じ数字を手元で出せたことには大きな喜びがあるが、「住宅」以外の建物についても調べようという気にはまったくならない。

また、「人口」の数字への影響として「工業」「商業」「文化」などの内訳はまったく不問であることもわかった。「文化施設」の建物はマップ内にいくつも配置するにはユニークでユーモラス特徴的すぎるため、1つの建物に大きな影響度を持たせてあるようである。少ない建物で「人口」を増やす(土地を節約する)には「文化施設」がよいといった有利・不利はあるものの、基本的には好きなように産業を選んでいけばよいと言える。だからといってSwitch版「はじまる観光計画」のように泳いで乗り換え『観光碑』なるものをどかどかと設置して回るようなゲームになってしまってはいけない。このことを「明日への風」さん(※個人)は中国4000年『縁台4000個』という何時何分何秒勝気で勢いのあるやんちゃな小学生男子っぽさ全開のデモンストレーションによって強く釘を刺していたわけだが、それでもああいうSwitch版が(しかもコロナ禍の最中に)出てしまったのであった。

(※2026年4月9日に追記)

「A列車で行こう9」の「産業構成比」に関する詳細はあくまで公式には明らかにされていない(ゲームを進めてのお楽しみという扱いだ)が、消費電力ベースで算出されている気配がある。「消費資材」「消費電力」「建設費用」は互いに高い相関係数を示す。このうち「消費電力」はゲーム画面で合計の数字や過去の推移が表示されるので使い勝手がよい。表示されるということは、それを見ろということに違いない。

「A列車で行こう9」では建物の種類ごとに面積などの合計を知る方法がないことにはなるが、建物ごとの消費電力は、建物の敷地の面積とは関係なく建物の実態をよく表わす数字なので、このこと自体は望ましい。つまり、「A列車で行こう9」では少ない面積で消費電力が大きい建物を駅の近くに建てるのが有利だということだ。必ずしもその通りにはできないかもしれないが、ちょっと覚えておこう。

本作ではゲームモードで樹木を思い通りに増やすことはできないが、増やしたとしてもどこにも計上されないのでゲーム上は無意味だ。公園などは、3DS版や、もっと昔の「A列車で行こう4」の感覚でたくさん造っていると、「A列車で行こう9」では多すぎるということになるかもしれない。公園などは「衰退」せず、ほかの建物に自動で建て替わることもないので、むやみに増やさないようにしよう。

A9と3DS版の両方とも、「空地」「未利用地」「水面」などは計算に含まれない。マップ上で、何か建物や施設を造った部分だけに注目させる数字が出てくる。「産業比率」「産業構成比」は割合の数字であり、これを見るだけではマップ内の開発の規模がわからない。これを補うのが「人口」の数字であるとも言えるが、その「人口」は「産業構成比」の内容に応じて揺れ動く。ここで「消費電力の合計」だけはぶれない数字が出てくるので、「消費電力の合計」こそが開発規模を正直に表わす数字だと思えばよい。

「要望」として「なにのそれがしという有名な建物みたいな建物がほしい」などとWikiなどに投稿されては誰からも反応されないということが多くみられるが、これは当然である。本作における建物は「産業構成比」「乗客発生時間帯」という大きなシステム(ルール)を楽しむための、チェスや将棋でいうところの「駒」なのだ。チェスや将棋で「新しい種類の駒を増やしてほしい」などとは誰も言わないだろう。囲碁サッカー赤青チェスがいいとか、新緑に包まれて実物大の将棋だとか、そういうことなら「同じ建物の色違い」「高さや幅や組み合わせを変えられる建物」「看板などの付け外し(テナントや広告の営業を楽しむ機能)」「増築・減築」「曳家(移築)」という実装を要望すべきなのだ。とはいえ「A列車で行こう9」のルールの中で、建物のバリエーションが乏しい領域があれば、そこを指摘するのは有意義である。例えば「本社ビル」というカテゴリーの建物は、この「本社ビル」というラベルに発想が縛られて、いまいちバリエーションが乏しい。「なになに置場」という言葉で考えて発想を広げていった形跡があるのは微笑ましいが、「レール置場」は分解して「アイテム」にしてほしいし、「保線車両置場」は大きさが「2:1モード」のままだ。このカテゴリーで最新の建物が「鉄道舎」だというのが(悪い意味で)泣ける。このサイトの「建物16」では、プレーヤーの鉄道会社が直営するにふさわしい種類の建物が増えるといいなということで「ゴルフ練習場」「自動車教習所」「倉庫」「クリーニング工場」などを提案しているのでご笑納いただければ何かの幸いである。

※フィットネスクラブという名の防火水槽「ゴルフ練習場」:車両基地と一体でニュータウンの急斜面を削るか谷や沼を埋めるお仕事。オイルショックがなければ学校の用地になったかもしれない。「自動車教習所」:埋立地の元漁師バスの運転士を自前で養成。「倉庫」:由緒ある私鉄が殿様の許しで倉庫業。物置きという意味ではない。「クリーニング工場」(リネンサプライ):仮眠施設や系列ホテル御用達。例えば、この「クリーニング工場」には、これを建てると「なになに度」がいくつ増えますというのでなく、「ビジネス度とレジャー度を何%平均化します(極端な凸凹をならします)」という挙動を付与すればもっとおもしろい。これは「国土計画観光業を振興します」という漠然としたことを、このゲームのシステムで具体的に表現した表現ということになる。同様に、「ゴルフ練習場」には「ビジネス度の何%を文化度に付け替えます」という挙動を付与すればリアルだ。「自動車教習所」や「倉庫」には、バス・トラック・資材置場の費用を下げる効果を持たせたい。このような特殊な効果を持たせた建物だからプレーヤーの会社しか建設・保有できない(「自動発展」では建たないし、「売却」できない)という扱い(つまり「本社ビル」というカテゴリー)にするととてもしっくりくる。建てられる数にも上限があるとよい。互いの距離を離さないと設置できないという制約があってもよい。「A列車で行こう9」では「学校」の隣に「夜の街歓楽街ビル」を建てることができる。「コンビニ」には「酒」も「たばこ」もあるだろう。なんともはや。

※「資材置場」を駆使するプレーが「倉庫業」と言えなくもないが、ちょっとわびしい。そういうことなら貨物の種類が増えればよい。輸出専用と輸入専用と中継専用が増えればよいのだ。なあに、かえって「A列車で行こう10」が楽しみになってくる。

このようなことは、マップコンストラクションモードだけで無限に楽しむ「箱庭」においても同じだ。与えられた制約を楽しみ、要素の調和を追求するのが「箱庭」である。ゲームの作者が用意してくれたものをまったく無視して自分の好き勝手な色や形にしたいというのは「造形遊び」である。それは砂や粘土や木片や石ころそれに石膏という材料を使って自分の手で行なうべきものである。あるいは自力で3Dのモデリングをすればよいのである。わざわざ「A列車で行こう9」を使って中途半端に「造形遊び」をすることはあるまい。高架の線路を鉄鉱石のクレーンに見せかけたり、高架の道路を駅舎の大屋根の代わりにしたり、レンガの橋を複線トンネルの代わりにしてドクターイエローを配置したスクリーンショットを公式サイトに掲載するなど、もってのほかである。「A列車で行こう9」を5歳児とも呼ばれる未就学児いわゆる子どもに遊ばせてもいいが、絶対に家庭から外へ出してはいけない。このゲームの対象年齢は、あくまで16歳以上(※3DS版が「高校生以上」とのことなので、それと同じか、さらに上)なのだ。あえていえば単に年齢だけ満たしていればいいというものではない。大学に入って3年生になる(※3年生から大学に入る人もたくさんいるけれど)、専門の科目が重くのしかかる。専門性とは何か。そうしたことを考えながら「頭の体操」などと称して取り組むのが「A列車で行こう9」というPCゲームなのである。なんとなくではいけない。用語の定義をひとつひとつ確かめながらプレーしていく。説明に破綻はないか。公式情報にも疑いの目を向けるのをデフォルトとする。ビジネスマナーも知的財産権も研究倫理もばっちりである。これが大学の3年生というものだ。

電力供給率と「衰退」

本作においてゲームの進行を支配するのは、実は資金でも列車の運行でも資材でも人口でもなく、「電力供給率」である。

電力需要
(建物の消費電力の合計)
電力供給率
総発電量に満たない
(電力が余る)
100%自動発展が促進電力会社が大赤字
60%程度あまり発展しない収支が均衡
(発電所の種類により異なる)
総発電量の3倍まで33.3%以上停滞電力会社が黒字
総発電量の3倍以上33.3%未満電力不足で衰退電力会社が大黒字
(発電所がない)0%ブラックアウト

電力供給率と電力需要の両方を見よう。都市の発展がひと段落したとき、電力供給率は60%程度で問題ない。自動発展を進めたいときは電力需要を上回る総発電量が必要である。電力が余っていないと自動発展は進まないのだ。一方、子会社(自社物件)は電力供給率と関係なく好きなように建てることができるので、総発電量を上回る電力需要にすることができる。このとき電力会社の収支は改善され、発電所の種類にもよるが、電力供給率を60%程度にまで下げる(需給をひっ迫させる)と電力会社は黒字になる。このとき、電力が理由で建物が衰退することはない。ただし、電力供給率が33.3%よりも低くなると、「電力不足です」というメッセージが表示され、マップ内の他社物件がランダムに(消費電力の多い建物から順に?)消えていく。建物が減ったことで電力供給率が33.3%に戻ると、衰退は止まる。マップコンストラクションモードで発電所をつくり忘れたときや間違えて発電所をすべて撤去してしまったときは、マップ内のすべての建物が停電する(夜間に照明が点かなくなる)。

ゲームモードでの発電所の増設は非常に困難だ。まずは、ニューゲームの開始直後にある発電所をうまく使うことを目指そう。開始時に電力が余っていて自動発展が進むようにしてあるシナリオマップがほとんどである。このため、ニューゲームでは電力会社が大赤字の状態から始まる。すみやかに自動発展を進めて電力会社の収支を改善しないと、あっけなくゲームオーバーになってしまう。序盤は時間との勝負だ。とはいえ、いい加減な自動発展をしてしまうとマップがどうにもならなくなる。余っている電力を消費するために、とりあえず資材工場を多めに建設するのも手だ。生産した資材はもっぱら隣町に売却する。路線網や駅の配置を決めて自動発展の準備ができたら、資材工場を減らして再び電力を少しずつ余らせ、自動発展を段階的・計画的に進めていく。これなら盤石の体制をつくっていけるだろう。

【豆知識】現実の都市計画には「計画人口」という概念がある。ニュータウン(開発)や区画整理事業の場合、いわゆる街開きから何年目に何人の人口で、最大で何人ということを決め、これにあわせて電力・水道・交通などのインフラの容量や、病院・学校の規模(定員)、それに、これらを段階的に整備するスケジュール(時期)を決める。「A列車で行こう9」では「消費電力」(電力需要)の数字そのものを一種の人口とみなすとわかりやすい。発電所を先に建て(あるいは最初から建っていて)「総発電量」が決まっているのが、一種の「計画人口」である。このゲームで発電所を増やしたり減らしたりすることは、いわば「計画人口」を変えるような大仕事、つまり超ウルトラスーパー上級編だと思うとよい。

  1. 火力発電所:現実にもゲームでも基本の発電所。燃料や水の確保と排煙や冷却水の放出の都合で化学コンビナートと隣接する海岸や大きな川の河口付近に立地。ごみを燃やす発電では、余熱を使うスケートリンクや温水プールを建てる自治体もある
  2. 潮力発電所:ゲームでは「水門」に見立てることができる(公式ガイドブック)。港を使う場合は船の航路を妨げないようにしよう。川の合流地点や、複数の川とつながる沼などにつくるとよい
  3. 地熱発電所:ゲームモードでプレーヤーが建設することが比較的容易な発電所。マップの端の山奥で、隣町からトラックで山中の地中の資材置場に資材を搬入して建設する。地形が険しければ自動発展で道路ができず他社物件が建ちにくいので好都合

本作においては電力会社も子会社の一種であり、鉄道施設と同様に土地の評価額にかかる資産税は免除されるが、建物の評価額に対しては資産税がかかる。駅や操車場の評価額は常に一定だが、発電所の建物の評価額は「景気グラフ」に応じて変動するほか、そもそも建設費が莫大であるので評価額が高く資産税が高い。

なお、本作に登場する「変電所」はいまのところただの建物で、ゲーム内の電力や鉄道に対して何らかの大きな作用をおよぼすものにはなっていない。今後の実装に期待したい。


(この図はNMPC-L64で編集可能です=図をクリック!)

A9の「道路」は「バス通り」

A列車で行こう9・Exp.の「道路」を走るのはプレーヤーが手動で配置した自動車だけである。「道路」を引いただけで自動車が勝手に現れたりはしない。マップ外(隣町)に接続した「道路」から自動車がやってくることもない。本作における「道路」は、「自動発展」の処理と密接に関係した、いわゆるひとつのゲーム要素である。ゲームモードでは極力、「自動発展」で造られる道路をそのまま使おう。

本作では「道路」に接して建物が建ち、その後、建物に接して建物が建つ。このとき、隣り合う建物同士の間に細い道があるように見えるグレーの地面テクスチャが使われる。ゲームシステム上の「道路」ではないが、グレーの地面も道路だと思えばよい。このような細い道路を「道路敷設」のメニューでぜんぶ引こうとしなくてよい。マップ内の土地は貴重だから、少しでも「道路」を少なく「建物」を多くしたい。

※「自家用車」「タクシー」が追加されたことで、このゲームでの「道路」の持つ意味がわかりにくくなった。「自家用車」は本来、JRやJHの緊急走行ができる車両を実装しようとして用意した3Dオブジェクトではないかと疑っている。なぜあの車種なのかと問えば答えに詰まるはずだ。

「自動発展」でできた「道路」があるからバスを走らせる、というのが関の山だと知っておこう。そのようにしてバスが行き交うようになった「道路」を「バス通り」と呼ぼう。

本作のバスは旅客列車と同様に街を発展させる効果があるが、いかんせん列車よりも定員が少ないので効果も小さい。最大車両数が40だったA9V1のマップでは、列車だけでは足りないときにバスを総動員しようという使い方になるだろう。本作のバスは、序盤よりも終盤で使おうかといった感じの存在である。プレーヤーのあなたが自宅から最寄り駅まで路線バスに乗るのだとしても、それを律義になぞってゲームの中で最初にバスを走らせないといけないということはなく、本作ではバスは後回しにして最初から鉄道に取り組むとよい。現実にも、鉄道の駅ができてから路線バスが駅を中心にして走るようになるのである。

車両定員×最大乗車率
近距離用ノンステップバス56×200%=112
中長距離用ハイデッカーバス38×120%=45
5000系(東急田園都市線等)1507×200%=3014
485系300番代704×120%=844

本作では「列車タイプ」と「最大乗車率」が対応しているが、これはバスについても同様だ。バスの最大乗車率を見ると、列車でいうところの「通勤型」と「特急列車」に相当する最大乗車率が車種ごとに与えられている。ずばり「近距離用」「中長距離用」という名前にもなっているので間違えようはないだろうが、バスについても運行する距離に応じて車種を使い分けよう。

施設敷地サイズ用地費用(最低額)建設費用
バス停(側道)?960,000212,826,000
バス停(引込)??2,400,000417,134,000
バスターミナル???6,912,0002,449,744,000
コンビニ(小)40m×20m=800m2800,000448,000,000
ホームセンター80m×60m=4,800m24,800,0002,600,000,000

本作の「バス停」や「バスターミナル」には、その「建設費用」や「敷地サイズ」に比例する「資産税」が毎年かかり続ける。特に「バスターミナル」は「ホームセンター」に匹敵する高コストな施設だ。過去作「A列車で行こう7」の「駅前広場」とは異なり、「A列車で行こう9」の「バスターミナル」には売上がない(「バス」の売上は「バス停」や「バスターミナル」ではなく「バス」ごとに計上される)。すべての駅前に必ず「バスターミナル」を設置(しかも北口と南口や東口と西口にそれぞれ設置)しようという『リアル志向』のプレーをすると大赤字だ。駅前に何台ものバスが並ぶ情景を楽しみたいからといって「バスターミナル」を設置するのでなく「バス停(片側)」を並べて配置するなど工夫してみよう。あるいは「バスターミナル」には「中長距離用ハイデッカーバス」をずらりと停車させ、確実に満員となる時間帯に4台のバスがいっせいに出発するようにしてみよう。このために本作のバスは4色あるのだ。

なお、道路の交差点と「バスターミナル」が近すぎる場合や道路の終端などでバスやトラックが詰まって動かなくなることがある。列車と同様、バスやトラックにも「ダイヤ設定」が必要だ。交差点の手前のバス停で発車時刻を待たせ、交差点や「バスターミナル」へ出入りする自動車が同時には1台だけになるようにしよう。

おすすめ「子会社」

そんなものはない! ゲームモードで「自社物件」を保有し続けるのは困難。「自動発展」に任せよう。どんな建物が建っても、それはそれ。どんと構えていよう。

「自動発展」が進むにつれ地価が上がり、建物(「子会社」)の評価額がつりあがり、「資産税」が巨額になるという流れ(最初は大したことがないが中盤以降に大変になる)を理解せず、建物の「損益分岐点」「利益率」などを静的に算定して専門家を気取る者がいるが滑稽である。

【豆知識】街並みを変えたくない、大きな建物に建て替わってほしくないというときに「自社物件」として保有する必要があったが、「調整区域」の機能が追加されたので、その必要はなくなっている。

地価の調べ方

ゲームの中で地価を調べるには、「子会社」を建設する「Construction」メニューから適当な建物を選択して、地価を調べたい位置で「用地費用」の見積もり額を表示させればよい。ここでは「子会社」の「店舗」にある「コンビニ(小)」を使うことにする。

「40m×20m」の長方形の敷地を持つ「コンビニ(小)」の「用地費用」は、最低のとき「¥800,000」である。いま、適当に「文明開化が薫る街」のニューゲームを開始し、天候に合わせてドーム屋根が開閉すると評判の「野球場」の南に「コンビニ(小)」をつくろうとしてみる。「用地費用」は「¥406,400,000」と表示される。これは、最低額の508倍である。このように、最低額を基準にして、その何倍まで上昇しているかを見ればよい。なお、見積もり額を見るだけでよいので、実際に建てる必要はない。見積もりは無料である。なお、既存の建物などと重なる場合「買収撤去費用」が「用地費用」の欄に合算で表示されてしまい、その位置の「用地費用」はわからなくなってしまう。建物などと重ならない空き地を使おう。多少の位置の違いでは「用地費用」は大きくは変わらないので、位置はだいたいでよい。

実際に建てたい建物や鉄道施設によって面積が異なるが、地価(の上昇度)を確かめたいときは基準にする「コンビニ(小)」を使って「用地費用」を確かめよう。

地価は最低額の2000倍くらいまで上昇するようだ。地価が上がりきってしまうと何をするのも困難になってくる。プレーヤーの会社が倒産するわけではないが、できることが少なくなるという意味では事実上のゲームオーバー(詰み)ともいえる。駅や線路を増やしたり自社物件を建てたいときは、むやみに地価を上げ過ぎないように注意しよう。なお、地価の変動はミクロにしか起きない。地価を上げる要素の単純な積算でしかなく相互作用もない(※コンボ特定の建物を組み合わせると地価が跳ね上がるといった特殊な効果はなく、建てると近隣の地価を下げる負の建物というものはない模様)。マップ内のどこかに超高層ビルを建てただけでマップ全体の地価が上がるといったマクロな効果はない。

【豆知識】どうしても地価を下げたいエリアがあるときは、そのエリアにある駅とバス停と道路を完全に撤去して衰退を起こそう。衰退が起きるのはそのエリアだけで、マップ全体には影響しない。このゲームでは「調整区域」と呼ばれる「320mグリッド」ごとに発展・停滞・衰退が判断されるようである。この判断の処理を停止して停滞に固定するのが「調整区域」という機能であるともいえる。なお、「調整区域」に指定してあっても地価そのものは変動し続ける。降車客の多い駅やバス停があれば周辺の地価はどんどん上昇し、そこに自社物件が建っていれば、その評価額はどんどん高騰するので要注意だ。「調整区域」に指定していれば駅や道路などがなくても建物が維持されるが、地価は最低額まで下がろうとする。このとき最低額まで下がりきらない分が、その建物自身が建っていることによる地価上昇効果である。一部のニューゲーム(シナリオマップ)では、山奥や山頂にぽつんと建てられた「野外音楽堂」や「天文台(小)」などが衰退によって開始直後に消える。このような建物を維持したいときは自社物件として保有するか、「調整区域」に指定する必要がある。特に、じぶんで苦労して山奥に「温泉宿2」を建てたあと売却すると、すぐに衰退によって消えるのは水の泡としかいいようがない。

「用地費用」をわかりやすく

「用地費用」(地価)の数字は、そのままでは大きすぎて実感を持ちにくい。ここで紹介した「最低額の何倍」という見かたによってスケールを変換し、例えば食べ物でいえばどのくらいの豪奢品なのかを実感してみよう。

とんかつ定食×2
とんかつ定食
牛丼
カップ麺
豆腐
駄菓子
タダ
同然
*
~10倍 ~25倍 ~100倍 ~200倍 ~500倍 ~1000倍 ~2000倍

※残念ながら「ホテルのカツカレー」はこの表には収まらなかった。「とんかつ定食×2」とは、じぶんが知っている食べ物の中で最高ランクの「とんかつ定食」を2回も続けて味わえるような得がたい体験のようなことをいう。プログラミングにおいて「2000倍」の差をつける変数を持たせるというのは中途半端あるいはメモリの無駄遣いという感じがあるので、実際にも「256」「512」や「1024」といった整数を表現できるビット数の値(※その整数を格納する変数のビット数がほんのわずか)を持たせて、計算式で何倍かして「2000倍」(たぶん「2048倍」)を表現しているのだろう。ここまでに調べてみた「用地費用」は、いずれも最低額の偶数倍だった。656と278の公約数を求めてみよう。きっと「1024×2」で「2048倍」が表現されているのだろうと思えてくるはずだ。そして「とんかつ定食」を2回も続けて味わえるような体験は確かに得がたいものではあるが、それがうれしいかというと疑問である。いま端的に、もったいない。せっかくの「とんかつ定食」だから、別の機会にそれぞれ味わいたい。「とんかつ定食×2」は豪奢品ではないけれど、ものすごく無駄なことだというイメージである。

見えていて見えていない
A9の「資金」

マイナスになったら ⇒ 『ゲームオーバー』
(税引後赤字) ⇒ いつかは『ゲームオーバー』
(税引後黒字) ⇒ (税引後赤字)
(税引後黒字) ⇒ (均衡) ここを目指して遊ぶ
(納税額の2倍の利益) ⇒ (納税額と同じだけの資金が毎年増えてゆく)
10兆円を超えたら ⇒ 『クリア』(事実上のカウンターストップ) 必ずしも達成しなくてよい
(ゲームが終わりになるだけ)

『A列車で税金をゼロにする方法』がある。「資産税」がかかる物件や施設、車両をすべて売却や撤去し、株式も保有せず、年間の売上をゼロにするのだ。これで税金はゼロになる。ゲーム画面の「資金」の表示はびた一文変わらない。「資金」の多い少ないは関係ない。多額の売却益を計上して「資金」が多くなっても、税金(「法人税」と「消費税」)は売却益のあったときに1回かかるだけである。そのあとは、何もしなければ資金は減らない。

このゲームでは、プレーヤーの操作によらない強制的な『臨時収入』や『臨時支出』(いわゆるボーナスやペナルティやハンデの類)は発生しない。あなたの一挙手一投足のみによって「資金」が動くのだと実感してほしい。その変動は、すべてあなたの(ゲーム内の会社が)したことなのだ。開始直後からただちに「資金」の数字が目まぐるしく変動するニューゲーム(シナリオマップ)にいきなり放りこまれて右も左もわからないままなんとなく何かするのはいけない。

何もしなければびた一文、「資金」の額は変わらないのである。まずはこのことを確かめてほしい。マニュアルに書いてあることを読んで、その『逆』を試してみるということだ。これがゲームシステムの理解への最短の近道であり、唯一の王道である。


ゲームモードこそゲーム

ゲームモードでは空にいろいろなものが飛ぶ。デモムービーで紹介されている気球や飛行船のほかに、焼き鳥渡り鳥やブルーインパルス軽飛行機などが、何らかの条件で出現するようだ。どんな条件で何が出現するのか探ってみるのもよいだろう。

ゲームモードの楽しみは、ゲームの作者が仕込んだルールの隙※をついて、思わぬ形で成功を収めてみせるというところにもある。これもまた「攻略」である。

石炭やごみを隣町におしつけるシムシティ見えない「隣町」の様子を想像しているときが、実はいちばん楽しい。「隣町」には無限の「資材」の在庫があって、いつでもいくつでも即日発送してくれるのだ。これを使わない手はない。

※それは本当に「隙」なのか?:「A列車で行こう9」は2010年2月11日、「時間拡張450倍」しかない状態で発売された。あとから追加された各種のモードは(暗に)「おまけ」扱いを受けていて、ゲームの作者があまり考えていないというかどうでもいいと言っているような感じでゲームのバランスが本気では調整されていないという印象がある。車両保有数が少ない発売当初の(「A9V1」の)シナリオマップでは「隣町」にたくさんの列車を送り込む余裕はなかった。「隣町」を活かすというのは、車両保有数が増えてこそのプレーである。列車が「隣町」に消えている間は多少なりとも動作が軽いという副次的な効果もあるが、それはまた別の話。

樹木の増やし方

本作の「樹木」は、ゲームモードでは自由には植えられない。樹木の周囲に樹木が増えるということも起きない。

ゲームモードで好きな場所に樹木を植えたいときは、資材置場なしで駅をつくり、乗客を乗せた列車を到着させて、下車させよう。生えた樹木は、道路が延びるときや建物が建つときに重なって消えるほかには、勝手に消えることはない。なお、このとき「農業」の建物も同時に増えていく。

生える樹木の種類は選べない。多めに生やしてから、気に入らない種類の樹木を撤去しよう。「農業」の建物も同様。畑、花畑、水田、サイロがランダムに並ぶので、じぶんのマップのイメージに合うものを選んで残そう。練馬区にありがちな「低層雑居ビル」の裏手に畑があるのはよいが、さすがにサイロは似合わない。

自動発展の状況によっては、道路沿いに街路樹のように並んで樹木が生えるときがある。自動発展で建つ建物は道路またはほかの建物に接して建つので、道路に沿って樹木が生えていると建物が建ちにくい。樹木を撤去すれば自動発展で建物が建つようになる。道路沿いの樹木を景観として活かしたいときは、自社物件を1つ建てる。以後はその建物に接して自動発展で建物が増えていく。

コンテナ港の黒字化も「人口」頼み?

ゲームモード専用ともいえるのが、「港」「コンテナ港」「ヘリポート」や「Project」の「国際空港」である。設置はマップコンストラクションモードでもできるが、船や飛行機が行き来するのはゲームモードだけである。船がうまく来ない場合はゲームを読み込みなおす(ゲームを再起動する)と航路が再計算されて来るようになる場合がある。ゲームの時計を進めていれば定期的に航路が再計算される(?)ようで、船が来ていたのに来なくなることもあれば、来なかった船が(何もしなくても)来るようになったりもするようだ。同じ方角の海から来るとも決まっていないので、これをランダムにするために定期的に航路を変える仕組みにしたのだろう。その方角には海がない! それでも航路を引こうとしてしまう「A列車で行こう9」という名の愚直なプログラム。そういうときに「船が来ない」ということになるのだろう。

「Project」のうち、子会社扱いにならず損益が発生しないと説明されている「新幹線駅」「リニア駅」を除く各施設は、マップの「人口」に応じて「売上」が決まるようだ。「人口」が少ないうちに手を出すのはやめておこう。違う言いかたをすれば、「人口が少ないから乗客数の足しにしよう!」などと考えて「序盤」で「Project」の建物を建てても、ぜんぜん有利にならないばかりか、「Project」の建物が大赤字を垂れ流すということだ。「Project」の建物は、マップの「人口」が非常に多くなったけれど駅や列車の数に限界があって乗客を運びきれず、「人口」の多さを収益につなげきれていないときに、収益の機会を補ってくれるものだといえる。

きみ自身の目で確かめてみてほしい。


自己流は厳禁! マニュアルを熟読せよ

インターネットで「A列車で行こう9」について検索すると、きちんとマニュアルを読んだとは思えないブログ記事やプレー動画が見つかる。中には「自己流」と称して謙遜したつもりになっていると見受けられる者や「やってみた」などと称して正当化する者もいるが、とんでもないことである。マニュアルを熟読せずにプレーすることは、せっかく行った観光地でマクドナルド全国どこにでもあるチェーンのファストフードだけを食べて帰ってくるようなものである。マニュアルがあるのに無視して「自己流」と称するのは謙遜ではなく不遜である。行為によっては使用許諾契約に違反したり、法令違反やそのほう助にあたることも起こりうる。釣りの道具だけを知人から譲り受け、何も学ばないまま危険な場所に立ち入ったり、それと知らずに密漁をしてしまうのと同じだ。

マニュアルを注意深く読めば気づくことができるちょっとしたテクニックの類を、あたかもじぶんで発見した(あるいはじぶんだけが知っている)かのように紹介してはいけない。とはいえ、「A列車で行こう9」のマニュアルが非常に不親切なのも事実だ。このページでは、マニュアルの焼き直しや丸写しではなく、マニュアルを読んでもわかりにくい注意点や、そもそも説明のないことについて、ゲームの楽しみが損なわれない範囲で解説したものである。発売から10年が過ぎたいま、改めてゲームモードを楽しむ人が1人でも増えることを願ってやまない。というのも、発売から日が浅く、購入者に若年層が多いと思われるPS4版では、ちゃんとゲームモードを楽しんでいるプレーヤーがたくさんいるらしいということがGoogleサジェストから示唆されるのである。ひとすじの何か的なものを見た気がして、たいへん心強く思ったことを書き添えておく。(※コンシューマー機のほうがゲームとして熱心にプレーされるという構図は、「A列車で行こう4」「A列車で行こう6」でも見られたものである。小学生から高校生まではまじめなのである。大人になると、なんとふまじめなことよ。)

※Wikiやプレー動画で、情報の出典を明示せず「自分はこんなことを知ってる」と自慢げに披露する者が後を絶たない。それはマニュアルに書いてあったとか、公式ガイドブックの何ページに書いてあったとか、わかる人には必ずわかる。こざかしいことをしてはいけないし、させてはいけない。

Windows版「A列車で行こう9」をフルスクリーン表示でプレーしていると「HTMLマニュアル」を開くのが億劫になるかもしれない。そんなときはPS4版の「オンラインマニュアル」がWebで公開されていて誰でも閲覧できるので、こちらをゲームのPCとは別のスマートフォンやタブレットで開いて、常に手元に置こう。その「オンラインマニュアル」のどこから見ていけばいいのかわからないといったときに、このページがお役に立てればと思う。以下のページ(「ニューゲームで試す」)では、事細かに「オンラインマニュアル」へのリンクを張ってあるので、面倒がらずにその都度、「オンラインマニュアル」の該当箇所を読むようにしてほしい。「A列車で行こう9」をすでに長年(5年以上)プレーしてきている人にあっては、知っているつもりのことでも、改めて「オンラインマニュアル」を読んでみてほしい。何を隠そう、わたし自身がマニュアルを読まずにプレーしていたのである。自信をもって言いたいのが「マニュアルを熟読せよ」ということなのである。

わからない・知らないを「難しい」言うな

「A列車は難しい」という先入観をなくそう。ブログや動画で「難しい」と言っている人の言い分をよくよく確かめてみれば、単にその人が「わからない」「知らない」だけのことを、あたかも万人にとって「難しい」かのように言っているだけのことがよくある。わかれば難しくないし、知らないことを残さない(わかるまで調べる)という態度が大切だ。

一方、メーカーが公式情報の中で「難しい!」と書いていれば、それは「としまえんで僕と握手してよキミの挑戦を待つ!」という意味のハッタリ決まり文句なので、真に受けて「A列車は難しい」などと思う必要はない。軽いあいさつだと思えばよい。

ゲームの機能や仕様がこなれていないために「できない」「やりにくい」ことがあれば、それははっきり「できない」「やりにくい」と言えばよい。こういうことを「難しい」という言葉でぼかしてはいけない。本人の意識としては、そのもの自体が「難しい」という表現をすることで「誰のせいにもしない」(自分がかわいい自分はいいひと)というつもりなのだろうが、これはとんでもない態度である。自動車のハンドルを握ると人が変わるとはいわないけれど、ゲームはあなたを映す鏡である。

小一時間で初心者卒業

「A列車で行こうシリーズ」に関するコンテンツで「初心者卒業」と銘打つものは地味に世界初[たぶん]である。「初心者」とは何か。

  1. マニュアルを読まない:動画やスクリーンショットを見て真似するだけ
  2. 公式情報を無視する:友達や先輩の言うことのほうが重要という態度
  3. 確認を嫌う:ものごとをじぶんで確かめるのを面倒がる・理解度などを確かめる問いかけに反発する

※ここでは「A列車で行こう9 攻略 初心者」「A列車で行こうExp 初心者」という文脈で述べるので「マニュアルを読まない」「公式情報を無視する」と表現するが、例えば鉄道について知識の暗記ばかりを自慢してウィキペディアを引かない、実物の観察を怠る、たまたま自分が知っているものだけでマップや動画を作ろうとすることなども、同じことである。このサイトの「ウィキペディアを使おう」を読んでほしい。じぶんはPCもソフトもうまく使いこなしてプレー動画の再生数も稼いでるから「初心者」じゃない、なーんてことはないのである。

「初心者」という言葉に「良いイメージ」はまったくないと知ろう。謙虚さや実直さを表現する「初心に返る」「初心を貫く」などの「初心」という言葉と混同してはいけない。「初心者」という言葉に「初々しい」とか「かわいげがある」とか、そんなイメージはない。どちらかといえば上から目線で一方的に「みんな初心者だから君も魔法××になってようちに入ってよ」と(人数を集めることしか考えておらずカリキュラムを用意していない=初心者を初心者のままにしておく⇒だから「みんな初心者」は本当)部活やサークルに勧誘するときにしか使わない言葉だろう。自分で「初心者です」と名乗ることは猛烈に非常識で恥ずかしいことだと理解するのが「初心者卒業」への第1歩だ。具体的には、「初心者です」などと名乗っている暇があればマニュアルや公式ガイドブックを開き、どこがわからなかったのかをURLやページ数で言うことだ。「なになにがわかりません」と言ったり書いたりして質問ができるようになればしめたものだ。その質問には自分で答えていくことが可能なのである。「初心者卒業」とは、究極的には自分で自分を卒業まで導くということにほかならない。

※ここでいう「カリキュラム」:ピアノでいえばバイエル。
※コースやカリキュラムの水準を指していう場合は「初級」。「初級コースの受講者」とはいうが「初級者」とはいわない。「なになに者」という形式で、ある状態と人とを強く結びつける言い方をすること自体が悪口じみていると理解しよう。(「受講者」など、動作を指していう「なになに者」はニュートラルである。)

インターネットでは、「マップ共有所」などと称してプレーヤー同士で自作のマップのセーブデータを交換しあいながらかわいがられるうわべだけなかよくしてみせる(頼まれると断れない人を見つけてじぶんのために使い倒す)変なコミュニティがあるが、あなたはそんなものに加わってはいけない。地形の自動生成を使って、いくらでもじぶん好みの地形データをつくって、じぶんだけでどんどん遊んでいけるのだ。他人の力など必要ない。「A列車で行こう9」はシングルプレイのゲームなのだ。地形データはマウスで手作りしてはいけない。「A列車で行こう9」が持つ地形のデータ表現の制約(決まりごと)を無視してむやみやたらと地図の画像を取り込むのも無茶なことだ。「A列車で行こう9」のマップの地形データは、地形の自動生成だけを使ってつくるべきなのだ。できあがりの自然さがまるで違う。逆に言えば、この違いがわからないうちはお子さまだとも言える。地形の自動生成を思い通りに使いこなすことが大人への大きな1歩となるのだ。大人は「マップ共有所」などというものに何のニーズも持たない。そもそも「無料案内所」「マップ共有所」という日本語がおかしい。あやしいものに近づいてはならない…というよりは、そもそも「マップ共有所」という表記を見てにやりとしてみせるのが大人というものだ。

「小一時間で」とは何か。「わかった!」と思える瞬間は唐突に訪れる。それがいつ訪れるのかはよくわからないが、訪れてみれば、それまでの時間は「小一時間」だったと思えるということである。ゲームを起動したが特に何も調べたり考えたりしていない時間は除いて、何かをすごくよく考えた(という実感のある)「正味の時間」を集めてみれば「小一時間」だった、といったところか。ところでごはんは炊けただろうか。


ぼやき


ニューゲームで試す

公式ガイドブック対照表マニュアル対照表
ひしめきM
(ひしめきあう街)
Version 4.0
公式マスターズガイド(pp.14-15)
基本をマスター
エアポートM
(空港連絡線は続くよ)
Version 3.0
公式マスターズガイド(pp.36-37)
あかりM
(水面に揺れる工場の灯)
Version 2.0
プロフェッショナル公式ガイドブック(pp.92-93)
メトロポリタンM
(広域都市計画EX)
Version 1.0
公式ガイドブック(pp.98-99)
タ陽M
(夕日町計画)
Version 2.0
プロフェッショナル公式ガイドブック(pp.90-91)
エキスパァM.
(混迷する交通都市EX)
Version 1.0
公式ガイドブック(pp.114-115)
ドリームM
(大都市構想EX)
Version 1.0
公式ガイドブック(pp.96-97)
ステップアップ
マリネ屋M
(砂浜とウォーターフロント)
Version 4.0
公式マスターズガイド(pp.18-19)
かいか家M
(文明開化の薫る街)
Version 3.0
公式マスターズガイド(pp.28-29)
ネオン橋ブリヂM
(おどる広告都市)
Version 3.0
公式マスターズガイド(pp.24-25)
かけはM
(村の架け橋鉄道)
Version 2.0
プロフェッショナル公式ガイドブック(pp.86-87)
かまちM
(城下町の復興)
Version 5.0
対応する公式ガイドブックは刊行されていません
その他のマップ

チュートリアル

本作には『いわゆるチュートリアル』はありませんが、最初のリリースであるA9V1に収録された11個のニューゲームが実質的なチュートリアルになっていました。公式ガイドブックにも丁寧な説明がありますが、ニューゲームを11個もやらないと全体像がわからないようになっているというのは散漫な印象も否めません。ここでは、もう少し要点だけに絞った4つのチュートリアルを考えてみました。


[ 目次 | 索引 | 図版集 ]


製品情報
タイトルA列車で行こう9 Version 5.0 ファイナル(A9V5)
ジャンル都市開発鉄道シミュレーション渋沢栄一なりきりアドベンチャー
プレイ人数1人
ベーコン数2枚
植林数(最大)400,000本
地形生成6パラメータ(シード表示なし)
水田水面なし
雑草なし
草いきれなし
踏切警報音1種類
列車走行音速度によらず固定
橋の塗装変更不可
橋脚・高架橋柱選択不可
架線柱単線用1種類、複線用1種類、3線用1種類
架線柱(新幹線)なし
シールドトンネルなし
複線分岐不可
車両保有数上限(車両最大数)鉄道車両10両編成×300本・自動車300台
パンタグラフ11種類(取付位置データなし・昇降不可)
A-A基準なし
11両編成(ヤテ・スカ)非対応
運転台視点変更不可(車両中央に固定)
モノレールなし
鉄道博物館先頭車1両のみ展示(カシオペアは機関車のみ展示)
鉄骨番長高層ビル・超高層ビルのみ
最適視聴距離50cm(文字サイズ変更不可)
マイク(別売)非対応
ヒーター(別売)非対応
コンプレッサー(別売)非対応
サーキュレーター(別売)非対応
空気ばね(別売)使用可能(手動)
グラスコックピット(別売)非対応
録画機能連番キャプチャ
オンライン機能なし
発売日2018年9月6日
バージョン情報Version 5.00 Build 4431
※「DX」は車両追加のみで、ゲームの機能に変更はありません。
※このページではPS4の「トロフィー」は扱いません。