1日に6923万人が利用するニッポンの鉄道。YouTubeの鉄道動画を参考に、ゲーム「A列車で行こう」のダイヤ設定で効果的に情景演出する方法やコツを探る。(※数字は2018年度「鉄道輸送統計調査」による)(最終更新:2025年2月19日)
⇒ 列車の運行制御(コントロール):ポイントの切り換え・採時駅・信号場
【鉄道施設の運用】これからつくるダイヤの実施に必要な鉄道施設の造り方(それをふまえてダイヤをつくる)
⇒ 列車と路線(ルート):輸送力(定員)・特急列車・乗り入れ(直通)
【鉄道サービスの計画】どのようなダイヤにすればニーズを満たせるか(それをふまえてダイヤをつくる)
「路線網を直そう」のページを読んでください。万一、あなたの身の周りでマップコンストラクションのテンプレート「平地」で遊んでいる人がいたら「府中のメソッド」のページを読むように促してください。
このサイトは16歳以上を対象にしています。このサイトでは16歳の人を子ども扱いせず、鉄道総研の研究者になるかもしれないし、官公庁や機構で鉄道政策に関する実務者になるかもしれないと期待していろいろなことを詳しく述べています。あなたが16歳以上の場合は「酒とタバコと都市開発鉄道シミュレーション」のページを読んでください。このページをまったく読まずに下までスクロールしたあとに「用語集」の「路面電車」「モノレール」「新交通システム」のいずれかをクリックした酔っ払いみたいな人がいました。本作が描き出す日本ならではのコンビニやファミレスは酒とタバコあってのものですが、酒やタバコと都市開発鉄道シミュレーションは相いれません。酒ともタバコとも無縁な16歳の人なら大丈夫でしょう。ただし、バスといえばスクールバスと遠足や修学旅行の観光バスとスノボに行くツアーバスの類しか知らず、一般の路線バス(※均一運賃を除く)の乗り降りのしかたと運賃の払い方を知らないがゆえ、単にじぶんが人前で恥をかきたくないだけなのに一般の路線バス(※均一運賃を除く)ぜんぶを忌避したり「あんなのは低所得者の乗り物だ」というふうに悪く言ったりするようなとんでもない人は除きます。「A列車で行こう9」のバスに降車ボタンがない(「乗降がないバス停は通過する」という挙動がない)ことはもっと指弾されるべきです。
「ダイヤの組み方」以前の話とは
- 特定のゲームソフトの操作方法を知ることと「ダイヤ」について知ることを区別してください
- やみくもに検索エンジンや動画サイトに頼るのでなく製品のマニュアルを読んでください
- 鉄道に関しては雑誌・専門書・時刻表が最大の情報源ですから必ず読みましょう(ネットだけで済ませようとしない)
- じぶんにとっては初めて知ることでも、世の中の人はそれをすでに知っています
快速のスジ現実の鉄道のダイヤの考え方にPCとPS4とSwitchと3DSといった違いがあるわけではありません。「できていますか小6算数」と「Googleサジェスト 1問1答コーナー」のページも読んでください。
達成すべき内容 | 達成すべき水準 |
---|---|
連動駅と採時駅を理解する | 適切な停車時間を設定する(停車時間の長さで表現する) |
むやみに駅を大きくせず過不足のない施設を計画できる | 複線の路線では2面4線(単線の路線では2面3線)より大きくしない |
駅の種類を使い分け、運行上の位置づけや重要度の違いを表現できる | 立ち食いそば、保線基地、詰所、社宅、系列のホテルを配置する |
駅構造と配線の機能をよく理解して使い分けられる | 近代化や合理化で遊休化した施設は撤去する |
迂回率を意識して長距離列車や直通列車を設定できる | 1.2程度 |
三角線を設けるなどして適切に線路を共用できる(路線を乱立しない) | 1マップ5路線30駅40編成まで(※時間拡張60倍EXマップ) |
本線と支線の概念を理解し、分岐駅と立体交差を適切に計画できる | 適切な信号機を建植する |
車両の海側と山側の概念を理解し、むやみに列車の向きが逆にならない路線網にできる | 機関車けん引の客車列車、4号車と5号車にグリーン車を組み込んだ編成などを運用する |
現状の施設を最大限に活用する運転を計画できる | 全駅の乗降客数を最大化する(機会損失を最小化する) |
適切にポイントを追加し高密度なダイヤを作成できる | ピーク時に複線の路線の終点で1面2線を使いきる |
「通勤型」の各駅停車でじゅうぶんな利益を確保できる | 全編成を税引後黒字にする |
新幹線車両を黒字で運行できる | 1路線4編成(※ひしめきあう街) |
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A列車というゲームでは時刻表の通りに発車時刻を入力すると列車が自動で走るということはなく、ゲーム内の各種「ダイヤ設定」機能をうまく組み合わせる必要があります。ゲーム内の列車の運行計画は、プレーヤーであるあなた自身がゲームのマップをよく見て、よく考えて、あなた自身の責任で『決定する』もの。この『決定する』という局面に立つことこそがプレーヤーをプレーヤーたらしめ、大きな充足感をプレーヤーにもたらします。自分が受験する高校を自分で選んで決めて、受験して、実際に高校生になった人なら、『決定する』ということの重みをすでに知っているはずです。模試も受けずに志望校は決められませんし、1校しか受験しないということも通常ありません。運行計画も同じで、試行錯誤をまったくしないで最初からいきなり「このマップの運行計画はこれだ」といったものができるわけはなく、いくつかの案を比較・検討しながら策定していくものなのです。そのようなプロセスをまったく経ずに「ダイヤ」なるものを作成したと称する動画やブログは、プレーヤーとしての楽しみを最初から捨てているようなものです。あるいは、本当に模試も受けずに1校しか受験しないで自動的に高校生になってしまった人が、そういうプレーをしてしまうのかもしれません。ましてや、ゲーム内の各種「ダイヤ設定」機能について理解しようともしないまま時刻表の通りに発車時刻を入力すると算数の授業のようなダイヤグラムを描画してくれるフリーソフト「OuDia」を使いさえすれば「A列車で行こう」の中で列車がうまく走るなどという幻想を抱いてしまうのはとてもよくありません。
※あくまでゲーム「A列車で行こう」の中で必要なことに絞って、かなり端折って書いています。ご容赦ください。
A列車で行こう9・Exp.のダイヤ設定はPRC(Programmed Route Control)やPTC(Programmed Traffic Control)のように駅とポイントで列車を選択させるエキスパート仕様。これが鉄道というものです。A列車の「ダイヤ作成」に挑戦するなら時刻表という発想は捨てましょう。
※「選択解除」と「未選択」と「複数選択」があるのがパソコンならでは。ゲーム機とスマホしか知らない人にとって敷居が高くなる大きな原因の1つ。
鉄道の運行管理システムやダイヤに関する知識は、ふつうに「NHKスペシャル」や「クローズアップ現代」あるいは「鉄道博物館」で紹介される、ふつうの知識=「一般常識」です。ひと昔前(※2000年ごろ)には、さすがに「一般常識」とまで言い切ってしまうのは躊躇するものでしたが、いまは非常に知識が普及しているので「一般常識」と呼んで差し支えないでしょう。もちろん、これまでたまたま知る機会のなかった人や子どもにとってはこれから知っていく知識です。まだ知らない人は、いまここで確実に知識を手に入れましょう。知らなかったことを恥じる必要はありませんが、知るための手間をきらって自分勝手にめちゃくちゃなことをするのは非常に恥ずかしいことです。知識を持たない人を見下したりからかったりするのもいけません。知識は公共財です。
このサイトの理数探究(と研究倫理)というテーマに即して言えば、「レールボンド」が切断されて持ち去られる事件が「窃盗」と報じられていますが、これは運行の安全を妨げる行為です。「レールボンド」のしくみを知らなかったとは言わせない、運行の安全を妨げることになるとは思わなかったという言い逃れはさせないためにも、知識の普及は重要です。同じ線路に貨物列車も走ります。運行が停まれば、影響は貨物列車にも及びます。損害額は恐ろしいものになるでしょう。単なる「窃盗」という話ではまったくありません。鉄道はおもちゃではありません。「A列車で行こう」攻略の一環としてダイヤ作成を楽しみながらも、例えば「初心者は環状線」という通説をうのみにせず、ゲームシステムの正確な理解に努めましょう。
※なんと、いまや「PRC」は小学館の国語辞典「デジタル大辞泉」に掲載されています。鉄道の運行管理システムというものが現代の一般教養の1つになりつつあるのには隔世の感があります。その昔、「ATOS」という運行管理システムについて事細かにまとめた個人サイトがありましたが、いまは個人が(「ぼっち」で「同人」的に)何かあくせくしなくても、ちゃんとテレビやインターネットに(B2BやGでのプロのチームの成果物として)そういうものが出てきて、いろいろなことを教えてくれるようになりました。いまのわたしたちは、じぶんでウェブブラウザを開いて、例えば(一社)日本民営鉄道協会の「鉄道Q&A」や、(公社)鉄道貨物協会の「貨物時刻表」について読むことができます。なんと、いまのわたしたちは(一社)日本民営鉄道協会の「鉄道Q&A」や、(公社)鉄道貨物協会の「貨物時刻表」について、じぶんでウェブブラウザを開いて読むことができるように、なっているのです。これはすごいことだと思いませんか。ある時期には、まだ「ATOS」という運行管理システムについて事細かにまとめた個人サイトをリニューアルしてやろうと画策していましたが、これは限りなくあきらめました。代わりに、ゲーム「A列車で行こう」シリーズというかたちでワンクッションはさんで列車の運行管理というものを愛でてゆく新しい試みができればと思うようになって、いまに至ります。
「効率と収支を追求する」というと、線路の効率を極限まで追求しようとする人や、収支の上で両極端の「ドル箱路線」と「赤字ローカル線」にこだわってしまう人が出てきますが、いずれも適切ではありません。「効率」にも「収支」にも「バランス」というものがあります。ひしめきあうせめぎあう指標が均衡する点を見つけることが「追求する」ということなのです。
奥深い秋の夜長「理想の追求に終わりはありません」といった常套句がありますが、指標が均衡する点を見つけるという意味である「効率と収支の追求」には明確なゴールがあります。
日本の鉄道では運賃の認可を通じて原価と利潤が一定の適正な範囲に収まるよう誘導されます。「ドル箱路線」「赤字ローカル線」のどちらも、適正とは言えない状態に陥っているという意味で、これは解消されるべきとみなされるものです。山手線や東海道新幹線では最新鋭の車両の開発費用を原価として計上しているのでしょうか。小湊鉄道は市原市の提案を事実上拒否したといいます。これまでにも小湊鉄道は千葉銀行の提案も京成電鉄の提案も頑なに拒んできていることが知られています。
「A列車で行こう9」(PS4「A列車で行こうExp.」)は腐ってもゲームです。ゲーム内で意味のないことをしてはいけません。あなたの評判を下げるだけです。五井駅前は本来、開発に充てるべき土地が漫然と小湊鉄道の社屋や車庫になっていることが知られています。座長の大学教授の意見に逆ギレしてちっとも思い通りに市原市役所を攻略できないからといって小湊鉄道みたいに自棄を起こしてはいけません。…小湊鉄道みたいに!
※公共交通機関である鉄道に関する制度は厳格ですが、私的な会社の(経営者と従業員という「個人」の)「なりわい」を支援するだけの観光庁の補助金は非常に甘い制度だったことが露呈しています。(厳格であたりまえの)座長の大学教授に「叱責された」と感じて子どものようにすねているだけに見えます。小湊鉄道と「A列車で行こう はじまる観光計画」のメーカーには「観光に生きる者は観光に滅びる」という言葉を贈りたいと思います。歴史的経緯により日本では「観光」の学部は短大に置かれ、専門家が育っていないという実情があります。観光庁が招集する「観光の専門家」が未だ未熟なために起きている事態だと思われます。
質問をするのは難しいことです。「検索」の入力欄への入力を「検索質問」といいます。質問というだけあって検索は難しいです。何をどう質問していいかすらわからない状態から始まるのは珍しいことではありません。このような状態に置かれたときにどのような対応や言動をするのかを見れば、その人となりが見えてきます。あなたは検索サイトを無人の自販機のような機械だと思って、機械を操作するかのようにぶっきらぼうな「検索質問」をするかもしれませんが、「むじんくん」は無人ではありません「検索質問」のほとんどはそのまま、検索結果に出てきたページをあなたがクリックしたときに、そのページの運営者にも見える状態になります。あなたがどんな「検索質問」をしてじぶんのページに来たのかを、ページの作者は知ることができます。検索の相手は機械ではなく人間だということを知っておいてください。
このページ「ダイヤグラム総合(仮称)」では、ゲーム内でのダイヤ設定の操作方法は説明しません。「初心者に冷たい!」と思われるかもしれませんが、そうではありません。公式のオンラインマニュアル「駅からダイヤを設定する」「ポイントからダイヤを設定する」をちゃんと読めば大丈夫。ゲーム画面のわからないところにマウスのカーソルをあてて少し待つと説明が表示されるので困ることはないでしょう。用語が見慣れないので「とっつきにくい」だけで、操作そのものは非常に単純で明快です。メーカーがきちんと用意してくれているマニュアルや「ふきだしガイド」のほかに説明が必要とは思えません。「初心者」という状態からは、あっけなく「卒業」できてしまうものです。心配はまったく無用。現に、これまでたくさんのプレーヤーが「ダイヤ設定」を難なく使いこなして、シナリオを攻略するのみならず、オリジナルのマップをつくって魅力的な列車運行体系を構築してきました。
このゲームを先に遊んできたわたしたちは、マニュアルの「コピペ」をするのでなく、マニュアルに「リンク」して読者をマニュアルに誘導する(マニュアルの存在を知らなかった読者がじぶんでマニュアルを読みに行ける)ページをつくるべきです。同様に「A列車で行こう9 公式エキスパートガイドブック」に書いてあるようなことを改めて説明するまでもありませんし、「A列車で行こう9 公式エキスパートガイドブック」などこの世に存在しないかのように、「A列車で行こう9 公式エキスパートガイドブック」とまったく同じことを(結果的にせよ)書いてしまうのもナイーブすぎることです。(マニュアルと公式ガイドブックを読んでもわかりにくい部分については「ダイヤ設定 7つの小枝(コツ)」にまとめました。それでもなおわかりにくい部分が残るとは思います。)
このページ「ダイヤグラム総合(仮称)」は、マニュアルと公式ガイドブックのどちらにも載っていない、ゲームからは少し離れた俯瞰的な視点で現実の鉄道を見ていくというスタンスです。ゲーム「A列車で行こう」シリーズがあってもなくても、わたしたちは鉄道というものを楽しんできたし、これからも楽しんでいくのです。とはいえ、ゲーム「A列車で行こう」シリーズは、わたしたちが鉄道を「眺めるだけ」ではなく「じぶんの手で動かしてみる」という得がたい仮想体験を提供してくれる貴重な場の1つでもあります。このページ「ダイヤグラム総合(仮称)」では、「A列車で行こう」シリーズの中でもPC版の最新作にしてプロフェッショナルかつエキスパートな仕様に定評のある「A列車で行こう9」を楽しみながら現実の鉄道も深くマスターしていこうというみなさまを応援いたします。いわば「知識を手に入れるための知識」(大学で学ぶ情報検索実習のエッセンス)をあなたに。いつかあなたがゲームを“卒業”しても、現実の鉄道を楽しむための知識はもとより、この「知識を手に入れるための知識」こそ、一生ものとなるでしょう。
なお、PS4®版「A列車で行こうExp.」も内容はPC版と同一ですので、特に区別せず扱います。「ダイヤグラム総合(仮称)」は「arx.neorail.jp」のコンテンツの一部です。
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