(初版公開:2018年8月1日、最終更新:2026年9月15日)
[ どんなゲーム? | マップ一覧 | チュートリアル | マニュアル対照表 | 公式ガイドブック対照表 | すももコース ]
「A9V5」(2018年9月6日)で追加されたシナリオマップは3系統。「A9V5」の機能を紹介するマップが2種類、「A列車で行こうExp.」(2017年12月21日)で追加された「時間拡張450倍」のシナリオマップが3種類、外部企画「A列車紀行」のマップが6種類。数を多く見せようと必死のようすが伝わるがゲームとしてプレイアビリティを備えたマップはわずか。「A9V4」(2015年6月19日)で大好評となった「時間拡張30倍」を採用したマップがゼロなのは論外である。むやみに新機能と車両が増えるばかりで、これまでのバージョンで生煮え感が残っている架線柱や信号機といった鉄道シーンの核心がまったく『ブラッシュアップ』されていないのには開いた口が塞がらない。バージョンの数字は上がったが『退化』したと言っても反論はできまい。わたしたちが、させない。
「A9V4」のアドオンとして別売りされた「JR東海パック」(2015年12月11日)に割高感を感じて買わなかったユーザーもいるが、「A9V5」を買うと「JR東海パック」が含まれる形となり、すべてのユーザーが「高速線路」を活用していく下地が整った。特に新幹線については、ゲーム内の「プロジェクト」だけでなく、じぶんで線路や駅を配置して車両を選ぶ楽しみが拡がり、これまで以上に「JR」と「私鉄」の情景の描き分けがしやすくなったと言える。これに加え「連結・連結解除」「機回し」が実装され、ゲーム内の鉄道シーンに『動き』が増えたバージョンである。ただ、「A9V5」の「OPムービー」でアピールされている「転車台」と「扇形機関庫」はトミックスの最高価格帯の製品(カタログや店頭で最も派手に見せる『花形商品』)を意識し過ぎたもの(他社の『花形商品』を買ってきて飾るだけ=『同一視としての摂取』)で、現代の都市の鉄道を愛でる大多数のユーザーには何の魅力もないのはもちろん、いわゆるSLブーム世代(大都市近郊に残った『最後のSL』を追いかける=SLの『顔』しか見ない)にとってもピンと来ないもの。千葉は比較的遅い時期まで「蒸気機関車」が見られた地区の1つだが、路線網のトポロジー上「転車台」の必要性が乏しかったほか、電化前から急行の「気動車」化(「無煙化」)も進んでいた。「気動車」は電車と同様に「転車台」を不要にしたもので、一部の鉄道博物館や保存施設で「転車台」と「扇形機関庫」を使って「気動車」ましてや「電気機関車」を見せる展示は技術も歴史も無視した荒唐無稽なものと言わざるを得ない。なお、ゲーム内の「鉄道博物館」では先頭車両1両だけが『展示』されるという仕様になっており、例えば「カシオペア」については特徴ある客車ではなく機関車がぽつんと置かれるのみで、あまりにも硬直的な実装と言わざるを得ない。「A9V1」(2010年2月11日)で「鉄道博物館」に全車種(224種類)を並べるというコレクション要素をアピールしていたことから、なぜか「収録車種を増やしたら、その展示場所である鉄道博物館も増やさなくてはならない」という非常に硬直的な発想に陥り、バージョンアップのたびに「鉄道博物館」が増えていくということになっている。これでは「鉄道博物館」を増やせなくなったら車両が増やせなくなるというとんでもない理屈になってしまう。「日経225」という指標があるように、全車種を一堂に並べるという演出は224種類が限度である。一堂に並べるということに固執していては車種を増やせない。文部科学省が所管する博物館や美術館には常設展のほかに企画展があり、展示は定期的に入れ替えるものである。千葉におけるキョンの野生化を挙げるまでもなく、『見世物小屋』然とした博物館類似施設いわゆる「名ばかり博物館」の闇は深い。
※このような抽象化や切り分けの得手不得手が世代などにより大きく分かれる背景の1つに、リレーショナルデータベースを学んだか学んでいないかということがあるように思う。1985年に「OA」と称してパソコンを導入して使い始めた『データベース』は「リレーショナル」ではなく「カード型」だったのである。それでも最先端だと本気で思っていたのである。検索結果が多過ぎても検索語を見直さず全件を見ようとするのも、この亜種である。
「A9V5」の特筆すべき点は、この「A9V5」というものが現に発売されたことと、過去のバージョンでセーブしたデータが読み込める互換性を完全に維持していることである。「A9V5」には「A9V1」からすべてのシナリオマップ(ニューゲーム)が収録されている。過去にプレーしたマップも、最新バージョンの機能や新規収録の車両を使って、再び『新しく』プレーできるのである。まさに「ニューゲーム」である。国民機とも呼ばれたPC-9800シリーズの時代から一太郎などと称する自称国民的ワープロなどの「資産」の互換性を最重要視してきた何らかのDNAを現代に受け継ぐメーカーの面目躍如であるとはこのことである。であればこそ、いやがおうにも『Version 6.0』という名の「A9V6」への期待が高まるというものだ。A列車の旅に“終わり”はない。フロッピー1枚で、なんでもできる時代。わたしたちが、終わらせない。「A9V4」の発売時には「これが最後(になるかもしれない)」と宣伝されており、PS4への移植版「A列車で行こうExp.」(2017年12月21日)が発売されたことから、多くのユーザーは『次回作「10」』と「廉価版A9」の登場をいまかいまかと待ち構えたのだが、まったく裏切られたのである。実地の技術者との緩やかな連帯のもと、実際に発売された製品には全幅の信頼を寄せるところだが、メーカーの言うことは1語たりとも信用しないと決めた瞬間である。
※何を隠そう、このサイトじたい「時間が止まったおじいちゃんちにある化石みたいなPCになぜか入ってるA列車とかいうゲーム」を孫が無心に遊ぶような光景が「廉価版」によって現出するという想定で着手したものである。
「A9V4」からPS4への移植を経て、「A9V5」は64bit専用になった。最大車両数やアイテム設置数などの上限が拡張されたが、「A9V5」より後にリリースされたPS4版のアップデートやSwitch2版「A列車で行こう9 Evolution」では「A9V4」相当の上限で据え置かれている。実際にWindows版で「最大車両数300」を使おうとすると不具合が起きるという報告もあり、「A9V5」の「最大車両数300」という公称値はリップサービスの色が濃いと感じざるを得ない。「Train」リストの空欄に対してマウスのホイールによるスクロールが効かないというPS4版で新しく発生したと思われるバグが「A9V5」に『逆輸入』されている。バグには困らされるが、PCとPS4で同一プロジェクトになっているのは心強い。プラットフォームの規約などによりセーブデータの互換性を表立ってはアピールできないという事情はあるだろうが、同じユーザーが機種を問わず自分のセーブデータで遊べるようにしてほしいというのは消費者保護の観点からもユーザー層の拡大の面からも切実な要請である。バージョンアップや別売りのアドオンひいてはコンシューマー機への移植を企画するたびに、建物を増やしては車両を増やし、車両を増やしては建物を増やしという『ラリー』だけで勝負がつくわけがない。釜めしの紐は一思いに思い切り引いて引きちぎるのがご当地流。四日市ならぬ「よんこいち(4個で1つ)」になっている「A列車で行こう9」の「雑居ビル」を1つずつに分解し、幅、奥行き、高さを可変にして、色も可変にしたものを、ユーザーの操作ではなくランダムに設置できるようにするといったことこそ求められているのだ。「釜めし何個買う?」「横から見るか上から見るか」は古いのだ。
※誰が言ったか「お姉さんの組合せ爆発しか勝たん」とはよく言ったものである。世は大「組合せ爆発」時代である。「ちりあくた」がどうのこうのと言ってはいられない。
外部企画「A列車紀行」は「公式ガイドブック」と同じライターが担当しているが、当初『ブラッシュアップ』と称して取り組まれたものだとする述懐がライターのブログに見られる。「江ノ島鎌倉観光路線」は「根岸線の複線トンネル」「江ノ電の併用軌道」「ビルの中にある駅」「モノレール」「神武寺からの三線軌条」を取り上げるマップとなっているが、これらの何1つとして製品には反映されていない。「梅田から伊丹へ」では「円形のシールドトンネル」「未収録の鋼橋」を具体的に提案しようとした痕跡が確認できるが、いずれも製品には反映されていない。結果的に『ブラッシュアップ』(製品への提案の反映)は口約束で終わり、単に新規収録マップの数を上乗せするだけ、しかもマップへの苦情は受け付けないという身代わりにされた格好だ。「A列車紀行」では「江ノ島鎌倉観光路線」「函館の女」「金沢市LRT計画」を通じて「路面電車」「併用軌道」に強く拘泥するようすがあるが、これはウィキなどで「併用軌道がないのに路面電車だけあるのは無意味」という数学の問題で反例を1つ挙げて勝ち誇る中学生のノリを真に受け過ぎたものと言わざるを得ない。東急世田谷線を実際に利用する日大の中高生に何かを聞けば、面倒くさがって「併用軌道がない」の一言で終わらせるに決まっているのである。単に東急世田谷線を利用しなければ通学できないから利用しているだけで何の愛着もなく、「無意味」とは「こんなゲームは買わない」ということでしかないのである。「A列車で行こう9」シリーズにおいて「併用軌道」そして「モノレール」は「それはやらない」という意味での『今後の課題』となっている。『今後の課題』という一種の専門用語の使い方として非常に正しい。「A9V5」に収録された「A列車紀行」は、マップとしてどうのこうのというものでなく、メーカーからのメッセージとして読み解くべきものである。「実在」の『再現』が「人気」とする大量のPR記事も、文字通りの意味ではなく「そんな『再現』の何がおもしろいの」「ライターに『やらせてみた』」といった感じに全方位にやさぐれたメッセージだと見えてくる。
「A9V1」の「古都再興」は『京都マップ』、「A9V3」の「宵明けの大都」「夕染めの水都」は『大阪マップ』、「おどる広告都市」「ねむる空洞都市」は『札幌マップ』とも認識されている。PS4「A列車で行こうExp.」の「海上都市計画」は「PC版より多少は安くするPS4版のターゲットは関西」「『京都』『大阪』はあるから今度は『神戸』で」「A列車といえば『ジオフロント』の『埋立地』」といったアイスバケツのように無責任なブレインストーミングもどきによって見い出されたに違いないと強く思わせられるところではある。過去の製品(代表作)を記号的に引き合いに出すだけの発想は実際のプレーヤーの感覚とは乖離している。「A列車で行こう4」のマップを「A列車で行こう9」で『再現』というとんでもない内容のブログも見つかるが、なんと『神戸マップ』と称して「海上都市計画」とほぼ同じマップを「A列車で行こうExp.」より前に公開していたブログがあった。誰でも同じことを考える面もあり、思いついて探せばブログが見つかるという面もあるが、いずれにしても安直すぎる。幸いにもPS4「A列車で行こうExp.」が“芳しい”セールスを記録したとき、PS4というプラットフォームの絶大な信頼のほかには価格だけが要因であるにもかかわらず「海上都市計画」のマップが「人気」を博したかのように都合よく受け止めてしまうバイアスがある。この延長に「A列車紀行」ができてしまった。誰もが少しずつ重ねた無責任のアイスバケツのツケは大きい。がんばろうイチロー。長財布を持ちカレーを食べればイチローになれる。あたかも『再現』が「『ネタ切れ』の心配をなくす“銀の弾丸”」であるかのように「まだまだ再現系は面白い」などと書きたてるブログまであるのには開いた口が塞がらない。「目を白黒させる」という表現もあるが、このサイトの「海上都市計画」のページは赤と白そして青と白にすることにより言外の何かを雄弁に語ろうとしているようだ。
※なお、「海上都市計画」とは一般に「丹下の海上都市計画」を指す。Switch版「A列車で行こう はじまる観光計画」も任天堂の名前と「それしか売ってない」という事実により所定のセールスを“達成”したとして、「『観光』という『新路線』が大いにウケた!」「この『観光要素』を次回作『10』にも!」などと声高に主張するなど失笑ものである。一太郎が如くとはよく言ったものだが、余計なことをしないほうが売れるまじめなテーマでありジャンルであることを再認識してほしい。
以下の「対照表」では、左側に「公式ガイドブック」の記述に関するディスカッションを載せ、右側には、このサイトで紹介した遊び方(※右側の欄のタイトルをクリック)に関する解説を載せている。このページはスマートフォンでは見づらくなって申し訳ない。ぜひパソコンで開いていただいて、左右を見比べながらハイスコアにチャレンジしてみてほしい。
「やり方は人それぞれ」は言い訳の捨て台詞だ。ベストプラクティス(最もふつうのやり方)を踏まえない勝手な試行錯誤は先人への冒涜だ。学び方を学んでいない者に学びは訪れない。公式ガイドブック(全4冊)の内容についてはこちら、ニューゲーム開始時の電力・人口・鉄道施設・列車数(各マップでの上限)についてはこちら、ダイヤ設定のヒントとテクニックについてはこちらをあらかじめ一読されたい。
| Version 5.0 対応する公式ガイドブックは刊行されていません |
PIカワサキ第8M ~エビ食いねぇ~ |
|
|---|---|---|
| ⇒ |
| Version 5.0 対応する公式ガイドブックは刊行されていません |
かまちM ~うちのお城はRC造~ |
|
|---|---|---|
| ⇒ |
※「ジオラマの映える町」「風光明媚なローカル線」「渓流を望む汽車」「A列車紀行」の各マップは扱いません。各バージョンから半数を超えるマップの紹介はいたしません。
[ 戻る ]
ARX特級洋行(56850)を見たと伝えるとスムーズです All Rights Reserved. ©2018-2026, tht.