(初版公開:2018年8月1日、最終更新:2026年8月18日)
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「A9V3」(2014年6月29日)で追加されたシナリオマップは同じ地形で2つの異なるストーリーが。「スケール1:1モード」でリアルな情景を楽しもう。Version 3.0からのシナリオマップ(ニューゲーム)では、「地形の自動生成」でつくられたような自然な地形データになっていて好感される。川の表現が省略されたマップもあるので、地形をよく観察して流路を推定してみよう。マップコンストラクションモードを使う時の参考にもなるだろう。Version 3.0では建物や駅の種類も多様化が進み、線路のポイントを従来より格段に複雑にすることができ、なんと車両にパンタグラフをつけることもできるようになった。ゲームが描き出す映像の表現力が一気に高まったバージョンである。その開発の労に応えるべく、表現者としての責任を自覚して臨もう。
「A9V3」(2014年6月27日)のマップは「地形の自動生成」を使って作られているように見え、とても自然な地形になっているのが好感される。「A9V4」(2015年6月19日)のあとに出版された「公式マスターズガイド」(2016年1月5日)では「マップコンストラクションの参考に」とされている。「A9V3」のマップをリストの順に見ていくと、「動と静」「光と影」のような「いかにも好対照(コントラスト)」といったペアが並ぶのかと思いきや、「文明開化」と「異国情緒」、「秘湯」と「田園」という似たものペアになり、最後は単に「プロジェクト」の「国際空港」と「鉄道博物館」を使ってみせるだけという着地(?)を見せる。その「空港連絡線は続くよ」に至っては線路ゼロで始まるというていたらく。『ウルトラC』なのか何なのか、まったくわからない。
「A9V2」(2012年12月7日)の後、2013年度はお休みだった。「A9V3」は2014年5月13日に発売予定が発表され、2014年6月27日に発売された。新機能については2013年度にも開発を行なっていたのかもしれないが、マップのテーマは2014年の春から考えたのではないだろうか。新生活と上京を連想させる「大都」と「水都」。慣れない生活に踊らされ、慣れない寝床で眠れないと言いながら寝る。早速の現実逃避として大型連休の旅行先を考える。なぜかチケットをもらってしまったハウステンボス。しかし、ほんのわずかな連休はかえって休みを渇望させてしまう。これはたいへんだ夏休みには『田舎』に行かないと。飛行機もしくは新幹線の早割を早くもチェック。そして6月。こんなタイムラインだ。本作の企画には発売後の客という視点が皆無で、企画業務の絵日記のようなものがそのまま製品になる(例えば発売は春なのに企画時点の秋の紅葉を前面に出してしまう)という特徴があるが、いつものことである。4月から6月のネタを6月末に発売するなら“御の字”である。
「A9V3」は駅の種類やポイントの種類が増え「パンタグラフ」に対応するという、鉄道ゲームとしての確かな『進化』があったバージョンであるが、その新規収録マップではこれらがまったくアピールされていない。あたかも「パワーアップキット」のような製品として新機能だけをリリースする予定だったのが「A9V3」という形になり、新機能とは関係のないマップが後から大急ぎで作られたということなのだろうか。本来なら「パンタグラフ」は既存の車両データにもユーザーの操作不要で付加されてしかるべきだが、「A9V3」では完全にユーザーに丸投げする形になってしまっている。これは「パワーアップキット」という製品なら納得できるが「A9V3」というバージョンアップでは不完全な仕様という印象が強まってしまう。それでも発売を急ぐ会計上の理由があったとでも言うのだろうか。ぜんぜんわからない。
「A列車で行こう9」の核心部分であるポイントやダイヤ設定の機能が拡充されても、設定内容を一覧できる機能がないままでは、新規収録マップで複雑な使用例をデモンストレーションすることが躊躇される。ニューゲームを開いてユーザーが何か触っただけで列車が詰まるようなマップになってはいけない。マップの線路やダイヤを説明する「別紙」のような解説をつけるという発想もあるが、紙やウェブに頼るというのはビデオゲームとしては負けたような気がするというのもある。ここに、メーカーがやらないことをユーザーが自分でやるという余地が生じて、このサイトのようなサイトが湧いてくるということになっている。なお、このサイトは初見では物量に圧倒されることと思うが、なにぶん2018年ごろから積み立てた結果である。最初からゲームを取り上げていたわけではないが、筆者は1999年からインターネットにサイトを開設している。2022年度から高等学校で始まった「理数探究」を切り口にするアプローチは、近年のFPSを中心とするゲームニュースがスポーツ科学や心理学をベースにしていることからの自然な延長線上にある。そもそも海外のFPSゲームには潤沢な国家予算(軍事)が投入されており、戦争のたびに進化するとも言われる心理学に基づくのは当然である。「A列車で行こう9」は、いわば「平和なFPS」である。鉄道連隊が置かれていた習志野で、軍の跡地に建った日大の校舎で学んだ人間が集まって創業したメーカーが造るゲームである。他のサイトが同様の内容になることを妨げるものではないので、どんどん真似してほしい。
なお、鉄道連隊と新京成線(京成松戸線)はイコールではない。「習志野」は習志野市だけのものではないという言い方もできるが、千葉市稲毛区にある千葉経済大学にも遺構が保存されている。機会があれば、ぜひ見学してほしい。「A9V3」の「同一地形」で「歴史のIF」のように「にこいち(2つで1つ)」のマップ群が着想される背景に「習志野」の土地利用の一変ぶりがあるのは確かである。京成電鉄には戦時中、インドネシアに動員された過酷な社史がある。新京成線ばかりクローズアップされるのは、生々しすぎる記憶を忌避する態度の裏返しでもあった。「あつ森」の「ラジオ体操」は「南方」を思わせすぎるもの。「ヒカリゴケ」は極限状況での狂気というモチーフである。「ヒカリゴケのどうくつ」はそれそのもので、「ヒカリゴケさいばいビン」は戦時中の異常な科学を強く連想させる。だから遊ばないというものでは決してないのだが、京都の人間である任天堂が「ぶぶ漬け」のように放つ表向きのきれいな説明を真に受けては馬鹿を見る。設計における「ユーザーを愚かに見せるな」という一般の原則には明確に反する。こんなものは「深読み」でもなんでもなく、文系の大学生には常識である。そうでないと文系の大学生が廃る。
※たけし「ゲームごときに何をそこまで熱く」と思われることと思うが、これは本作のディレクターが日大の芸術学部を出た映画人であることと、公式ガイドブックを担当するライターが信州大学の経済学部と工学研究科を出た工学修士を公称しているからこそ言及するものである。
※日大習志野には工業科が置かれており(1976年に募集停止)、「大学0年生」とも呼ばれる工学部の併設校という立ち位置だった。帝大工学部、千葉工業大学ともあわせ、「習志野」と「工学部」は一体である。汽車が開通して以来、千葉からの修学旅行は長野であり、長野高専からの編入で関わり深い千葉工大のラッピングバスが長野市内で見られる。なお、下総台地は江戸時代から幕府直轄で馬の放牧を行なっていた土地である。その西端に位置する「国府台」には千葉商科大学などが建つ。そこから馬の足では3~4時間、東のほう「四街道」では大砲を馬に引かせていた。「相馬流山」は「相馬氏」のルーツと広がりを象徴している。
※特撮映画への協力もさることながら、山奥やへき地における送電線の鉄塔や電波塔の建設で自衛隊の施設部隊が出動したケースが昭和時代には少なくなかった。
以下の「対照表」では、左側に「公式ガイドブック」の記述に関するディスカッションを載せ、右側には、このサイトで紹介した遊び方(※右側の欄のタイトルをクリック)に関する解説を載せている。このページはスマートフォンでは見づらくなって申し訳ない。ぜひパソコンで開いていただいて、左右を見比べながらハイスコアにチャレンジしてみてほしい。
「やり方は人それぞれ」は言い訳の捨て台詞だ。ベストプラクティス(最もふつうのやり方)を踏まえない勝手な試行錯誤は先人への冒涜だ。学び方を学んでいない者に学びは訪れない。公式ガイドブック(全4冊)の内容についてはこちら、ニューゲーム開始時の電力・人口・鉄道施設・列車数(各マップでの上限)についてはこちら、ダイヤ設定のヒントとテクニックについてはこちらをあらかじめ一読されたい。
| Version 3.0 公式マスターズガイド(pp.24-25) |
ネオン橋ブリヂM ~1本のミリねじ~ |
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| Version 3.0 公式マスターズガイド(pp.28-29) |
かいか家M ~凪の黒色火薬から~ |
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| Version 3.0 公式マスターズガイド(pp.36-37) |
エアポートM ~MMBへようそこ~ |
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※「宵明けの大都」「夕染めの水都」「山間の秘湯へ」「田園の彼方へ」は扱いません。各バージョンから半数を超えるマップの紹介はいたしません。
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