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最終更新:2024年10月10日
地域の土地利用
ゲームのマップをリアルに感じさせるコツは、土地利用をきちんと定めること。土地利用は地形に対して「従」。「その場所にもとからあるものを活かす」「その場所は、そのようにしかならない」といった必然性があるのです。これを忘れずに、自然で合理的な土地利用を決めていけば、あなたのマップはきっとリアルに見えてくるでしょう。
マップを広く感じさせよう
- 県境や市町村境を地形から想像して引いてみよう
- 「車窓モード」を使って沿線の景色を確かめよう(田畑や空き地もアクセントになります)
- 「隣町」とつながっている感じを演出しよう(マップの端を『世界の果て』(地形模型の断面)や「箱の角(行き止まり・壁)」と思わず、自然に想像を広げよう)
マップに変化をつけよう
開発しないエリアをつくろう
- 現実には国立公園や史跡などがあります
- 保護すべきエリアは、わたしたち自身が責任を持って決めないといけません(保護すべきかどうかということは自明ではありません)
- 自然や歴史的遺構(埋蔵文化財)の保全のほか、農林業のためのエリアも決めましょう
土地利用を表現してみよう
建物 | 表現する土地利用 |
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広域防災公園 |
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旧街道沿いの看板建築 |
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埋蔵文化財を傷つけない平面的な土地利用 (周知の埋蔵文化財包蔵地) |
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国定公園(自然公園)内の施設 |
- ペンション6
- レストラン
- オーベルジュホテル
- オープンカフェ
- 電話局(小)
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スキー場 |
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地下鉄 |
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防風林・河川敷 |
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ダムや河川の水門 |
- 公園(大)
- 日本庭園
- 和菓子店
- 高級料亭
- 野外音楽堂
- 歴史資料館
- 劇場
- ヨドバシカメラ マルチメディア 仙台
- ペンション5
- 写真館
- 寺院
- 神社
- 弓道場
- 竹林
- 竹
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風致地区 |
(建物をつくらない) |
農地・河川敷など ※ゲーム上の『未使用のマス』とみなさず土地利用の1つと見立てる
※すべての土地を建物や鉄道施設で埋めようとしないこと |
NMPC-L64の統制語彙を使ってみよう
このサイトで提供している作図ツール「NMPC-L64」には、おもな土地利用を表わす言葉をあらかじめリストにした「統制語彙」を用意している。「NMPC-L64」のテキストボックスにオートコンプリートの入力候補としてプリセットしてあるので、以下の語彙をおおむね暗記して、先頭から数文字を入力すると候補から選択できる。
駅の立地
- Center:この地域(マップ)の中心駅
- Yard:操車場を造るためにできた駅(鉄道の都合による駅)
- Freight:貨物の扱いに適した立地に造られた駅(現況は問わない)
- Junction:鉄道の合流地点で信号所としてできた駅
- Transfer:乗換駅(線路は別々)
- Terminal:複数の路線の起点(=終点)となる駅(直通列車があってもよい)
- Passing:追い越し設備を設けるための駅(乗降客は少ないほうがよい)
- Port:港湾施設への通勤輸送や連絡船との接続、荷物電車のための駅
都市の規模
- City:隣の県の主要都市(たぶん特急が停車する)
- Town:その町の中心駅(停留所ではあるが駅舎や駅前広場が相対的に豪華である)
- Regional Towns:昼間人口と夜間人口が大きく変わらない都市
土木・資源・エネルギー・産業
- Bridge:特筆すべき長大橋
- Tunnel:トンネルはもれなく特筆されるべき
- Power Plant:ほぼ火力発電所(ボイラーがあって水が沸騰するもの)
- Port:港湾施設(港1つということではない)
- Airport:国が運用する飛行場
- Fishing Harbor:漁港(自然の入り江を活かしたもの)
- Market:公設の卸売市場
- Stadium:貨物駅の跡地に造られた競技場
- Golf Course:のちに名門と呼ばれることになる農学博士が指導したゴルフ場
- TV Tower:電波塔
- Castle:だれもがそこは城下町だといいました
- Temple:山1つ持ってますみたいなものだといいました(あるいは国分寺)
- Shrine:治水事業が完成して水田ができたといいました(年代は問わない)
- Pottery:窯業の窯元(有田焼、伊万里焼、…etc.)
- Onsen:天然ガス田や地熱発電所があるかもしれないといいました
- Volcano:火山
- Mine:鉱山や採石場
- Chemical Industry:化学プラントみたいなタンクがあればいいといいました
- Steelworks:製鋼所
- Dockyard:造船所
水面など
- Beach:青いビーチ&白い電車(違)
- Sea:外海
- Strait:海峡
- Bay:湾
- Lake:湖
- Dam:利水ダム(人造湖を含め施設全体を指す)
- Sluice:水門のある堰
- Bogland:湿原、湿地帯(淡水)
農地など
- Meadow:ウシやウマが放牧されているといいました
- Winery:ブドウ園と廃トンネルがあるといいました
- Apple Field:リンゴ畑でつかまえて(あはははは)
- Orange Field:オレンジ畑でおいかけて(あはははは)
- Paddy Field:水田でころんで(びちゃ)
- Potato Field:ジャガイモ畑でよろこんで(名前をつけてかわいがり)
- Spinach Field:ホウレンソウ畑でげんきもりもり(違)
- Tea Plantation:茶畑だけプランテーションとはこれいかに
- Ume Forest:…うめーっしゅ。
- Forest:特筆すべき森林
- Preserved Area:開発したくないときの切り札
注
- 歴史的に東武鉄道は貨物輸送を主眼にした路線である。
- 「卸売市場」の立地をよく調べること。ゲーム内の建物「卸売市場」はマップに1つだけつくるとよい。
- ゲーム内の水面を「海」と定義するなら「電話局(小)」などを海上保安署などに見立てて建てよう。
- 「Orange Field」は、
じぶんの好物地域の特性に応じて伊予柑や日向夏、それに瀬戸内レモンなどの任意の柑橘類に代えてよい。
- 「Onsen」は地質上の特徴に着目するもので、リゾート(resort)と同義ではない。安易に「温泉宿2」を建てないこと。山奥に「ガスタンク」や「コンビナート」を建て、ガス田や温泉供給施設に見立てよう。
- 「Castle」「Temple」「Shrine」を『和風』という言葉でとらえないこと。建物そのものの歴史や
秀吉はデベロッパー人物伝などに過度にとらわれず、台地のヘリ地形や土地利用のシンボルとして、治水や災害の歴史などと関連付けて理解しよう。
- 「停留所」と「停留場」のどちらの用語を採るかは、マップのテーマ(国鉄か民鉄か、時代や軌道線など)にあわせて決められたい。
土地利用に基づき鉄道網を計画しよう
実際に「A列車で行こう9」のマップで線路を敷設していく段階では、複線にするのか複々線やそれ以上にするのか、あるいは単線なのかという規模を考えていくことになりますが、ここまでに述べたように地域の土地利用を考えた上であれば、線路のようすもありありと想像できてくるでしょう。マップを見せかけだけリアルに見せる小手先のテクニックとは思わないようにして、地域の土地利用を想像するところもまた「A列車で行こう9」の本質的な楽しみの1つととらえて時間をかけて取り組みましょう。
参考にした動画
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いろいろなことを調べてみよう
- 三景七景:「平地」を主成分分析し、さまざまな数や形の領域に分割します。
- 新札幌バウム:復元した微地形の主成分得点でk-means。等高線も描きます。
目次
(このサイトの初版公開:2018年8月1日、地域の土地利用の初出:2018年9月28日、地形が気に入らないときはの初出:2019年7月1日、駅名のつけ方の初出:2020年2月10日)
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