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環状線・複々線・貨物線と路線網(ネットワーク)。『路線マイスターレベル』を使って路線の成り立ちと中間駅の役割を理解しよう。(最終更新:2024年10月10日)


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列車と路線(ルート)

路線の考え方

鉄道が新しく通るルート(起点、終点と、その間の経由地)が決定し、線路の道のり(キロ程)がほぼ確定してから考えるのが「路線」(施設)である。用地取得や橋やトンネルの建設などは、すでにクリアされているものとする。どのような運行計画(ダイヤ)にしたいのかを踏まえて、沿線の最適な地点に駅を配置し、駅の規模や配線を決める工程である。

※「経由地を決める」ことと「中間駅の数と位置を確定する」ことは別のことである。前者は公共交通の公平性の担保としての国と都道府県による計画の決定や認可、後者は受益者負担の原則による鉄道事業者と市町村の間の協定である。このページでいう「路線(施設)」とは、これらを見通して最初から最後まで責任を持つ鉄道事業者(建設主体)の実務者のレベルを念頭にしたものである。実務者に決定権はなく、個人的な意見や希望を差し挟むことも許されない。だからといって何もかも指示通り(注文通り)にするだけかといえばそうではなく、最終的に安定輸送を実現できるようにする責任があり、どんな気まぐれな横やりが入ろうとも粛々と技術的に対応するものである。比ゆ的にいえば「職人」である。

『路線マイスターレベル』

路線マイスターレベル どんな路線?
キロ程と駅の数 中間駅の数と役割
Lv.1
  • 工場の専用線など(短い)
  • 各駅停車のみの路線
  1. 「0」(起点)
  2. 「1」(終点)
  • 「中間駅」なし
    ※ポイントのない「停留所」はあってよい
Lv.2 『1/2』でつくる
  • 非常に長い路線でもよい
  • 普通列車が折返し
    特急・貨物列車が直通
  1. 「0」
  2. 「1/2」
  3. 「1」
  • 「中間駅」が1つ
    • 単線の「行き違い施設」
    • 2路線の直通など
    • 県境など
Lv.3 『1/3』でつくる
  • 「1/3」で追い越し、
    「2/3」から先は各駅停車
  • 路線の中間に車庫があり
    始終着(折返し)
  • 「2/3」で折返し
    (運転本数に差がある)
  1. 「0」
  2. 「1/3」
  3. 「2/3」
  4. 「1」
  • 「中間駅」が2つ
Lv.4 『1/4』でつくる
  • 快速運転する通勤路線
    (追い越しあり)
  • 車庫が郊外にある
    (都心から遠い)
  1. 「0」
  2. 「1/4」
  3. 「1/2」
  4. 「3/4」
  5. 「1」
  • 「路線の中間地点に拠点駅」が1つ
    • そのまた中間に
      「中間駅」が1つずつ
Lv.5 『1/5』でつくる
  • 下町を通り抜け、
    「3/5」に大きな団地あり
  • 「4/5」で追い越す特急あり
  1. 「0」
  2. 「1/5」
  3. 「2/5」
  4. 「3/5」
  5. 「4/5」
  6. 「1」
  • 「路線の中間の拠点駅」1つが
    「中間地点ではない」位置にある

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路線の考え方がわかりやすい路線

『路線マイスターレベル』を使って路線の成り立ちと中間駅の役割を理解しよう。起点からの距離(営業キロ)や着工と完成の年代も調べてみよう。それらの理由を地形(山岳や地質など)と地勢(土地利用や都市計画)の両面から説明してみよう。


実際の路線は複合的にできている。木取り(材木の製材)の職人は木目の具合を見定める。石工は石の目を読む。1つの会社の全線や1つの運行系統の全部ということに固執せず、路線の考え方を学ぶために着目する区間(際立った特徴のある区間や特徴が切り替わる境目:いわば路線の目)はじぶんで見つけ出そう。

環状線の考え方

環状線」を特別視しないこと。法的な線路の区分や名称などに固執しないこと。わたしたちの目的は環状線の成り立ちを理解することであり、雑学王決定戦の類で敵を負かすことではない。

建設の端緒になった区間や、列車の運行を支えるコアとなっている区間に着目すれば、実質的な起点と終点を考えることができる。列車の運行を「起点より手前」と「終点より先」に延長して「環状運行」にしたものが「環状線」である。

環状線での快速運転

複々線の考え方

「環状線」と同様、「複々線」を特別視しないこと。通常の複線の路線が複数、組み合わさったものに過ぎない。複々線のまま終点になる配線はほとんどない。内側の緩行線が途中で終点になる配線や、地下鉄や支線へ分岐する配線は、まったくもって通常の複線の路線の考え方だけで考えていけるものである。特殊なことは何もない。「複々線」という言葉は、「複々線化」の工事(事業)の大変さを表わすものであって、「複々線」というもの自体技術上の特段の着目点があるわけではない。

(踏切ではない)
(貨物線は痛みが早く乗り心地が非常に悪いため特急の車両で速度を出さずに走ってようやく乗れたものとなる)
(線路を痛める貨物列車でも速度をあまり出さなければ大丈夫?)

「A列車で行こう9」(PS4「A列車で行こうExp.」)において、むしろ注意が必要なのは、JRと私鉄が並走する区間というつもりでマップを作ろうとする場合である。そういうつもりで駅と線路を作っても、本作の「乗客発生」のメカニズムの仕様上、乗客数の配分が非現実的なものになってしまう。現実の鉄道の知識そのままで遊べるゲームではないことを確認しておこう。雑学王決定戦の類で敵を負かすには、本当に広範な雑学に通じていなければならない

路線網(ネットワーク)の考え方

  1. 路線の成り立ちを理解しよう
  2. 路線の成り立ちを再現しよう
  3. 自然な成り立ちの路線網をつくろう

※鉄道網は電報・電信・データ通信・鉄道電話・光ファイバーのルートにもなる。発電所を持ち電灯と電車の会社として発足した私鉄も多い。

むやみに「環状線」や「複々線」を完成させてしまうばかりでなく、将来の複線化を考慮しているかのように途切れている線路もはやコンクリート製の巨大なジャングルジムといった情景じっくり味わいたい

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