[ DATT-A9D > 地形にカンパイ > シナリオマップの地形が気に入らないときは - A列車で行こう9・Exp. ]
最終更新:2024年10月10日
テンプレートの「山岳地帯」 | ⇒ | ▼こんなふうにすれば… | ||
Type H | Good | Type H | Too Complicated | |
山岳地帯F ~つめあとフラクタル~ |
テンプレートの「扇状地」 | ⇒ | ▼こんなふうにすれば… | ||
Type D | Poor | Type D | Good | |
扇状地F ~大・都・会~ |
スタァライト川崎M ~歌う階段~ | ⇒ | ▼こんなふうにすれば… | ||
Type D | Average | Type F | Too Complicated | |
neoジオフロM ~時代盆地~ |
ストライドM ~この風を切って歩けば~ | ⇒ | ▼こんなふうにすれば… | ||
Type H | Average | Type D | Excellent | |
ファイブM ~線路短し求めよパワー~ |
ハーイおばけM ~メゾン・ド・不滅の匁~ | ⇒ | ▼こんなふうにすれば… | ||
Type E | Poor | Type F | Good | |
ベイク屋F ~うちのお店は自動ドア~ |
※右欄は「地形の自動生成」で生成した地形である。
問題意識
「A列車で行こう9」というゲームでは、わたしたちの「生きる力」が全面的に試されます。どんなゲームにも役立ち、ゲーム以外にも役立つ「マニュアルの読み方」といった技能を養いましょう。「A列車」のマップのイメージを、タイトルや説明文、動画のナレーションなどの言葉だけでなく、地形の特徴(山の高低や起伏の複雑度)、適切な駅間距離の使い分け(いわば列車のリズム)、ゲーム内の「産業構成比」と「乗客発生時間帯」のダイナミズム(いわば都市のハーモニー)など、ゲームシステムが持つあらゆる要素を総合して捉えるよう促す必要があると思います。無心でゲーム画面を見るばかりで場当たり的な感想に終始する「いわば絵日記」の段階を越えて進みましょう。
- 【PDF】西岡加名恵「パフォーマンス課題の設定とルーブリックの作成」(2008年7月7日):どんな水準のパフォーマンスを求めているのか、はっきりしない/あまり「本質的」とはいえない/「一問一答」で終わってしまい、総合する機会を与えていない
- 教科横断的に役立つような「教科書の読み方」を教えるという課題が浮かび上がった(国語)
- 地理・歴史・公民の相互関連を考える一助(社会)
- 純粋数学に惹かれる生徒と、生活との関連づけに関心を持つ生徒など、生徒の多様性(数学)
- 文章以外に図やグラフなどを書かせる(理科)
- 音楽のイメージは、歌唱、音の高低や強弱、伴奏のリズム、和音進行の変化などから捉えられることを理解させる(音楽)
- ミュージックサロン池袋(島村楽器)「ソルフェージュってなに?」(2017年12月6日):「リズム」「メロディー」「ハーモニー」などの要素一つ一つを強化するため「新曲視唱」「初見奏」「聴音」「楽典」を基礎から行うレッスンのこと/より良い音楽家になるための訓練です/和声進行は決まりがあるので、その決まりを理解し、予想して弾くことが出来ればグッと初見力が上がりますよね/「表現に目を向けられるようになった」というお声を生徒さんからもいただいています
以下のリンク先は、このページのもとになった「フォーラム」の記事です。フリーの統計解析環境「R」を使う方法や、そのほかのツール、マップのテーマ設定や演出の参考になる鉄道や都市の情景などについて、文理や新旧を問わず硬軟織り交ぜて幅広く紹介していますので、ぜひご一読ください。ゲーム「A列車で行こう」シリーズの歴史は長く、プレーヤーの年齢層も幅広いので、世代間のギャップを積極的に埋めたいと思っています。子どもには恨まれたくないのでどちらかといえば年長者に対して、ゲームを通じて学習する「シリアスゲーム」、それに「アクティブラーニング」とも呼ばれる探究型の学習など、最新の考え方に貪欲にキャッチアップしていってもらいたいと思ってまとめています。カテキヨです親の世代が不勉強では、子どもの世代の学びや遊びを不当に妨げてしまいかねないという危機感を共有したいと思います。
「海上都市計画」が「気に入らない」とは
- 青井哲人「神代雄一郎、その批評精神の軌跡」(2013年4月28日):コーネル大学を訪ねた折に、たまたまコーリン・ロウに会い、アーバン・デザインの模型を見せられた、というエピソードもある。当時のアメリカでは各大学でアーバン・デザイン・スタジオが展開され、そのなかでデザイン・サーヴェイと呼ばれるリサーチが行なわれていました。神代は、彼らのリサーチや模型や図面を見せられ、それがヒロイックでユートピックなモダニストの都市デザインとはまったく違って、「ひどく具体的」であることに衝撃を受けています。ロウは、イギリスの学生が送りつけてきたという図面を見せて、「未来派とルイ・カーンのフィラデルフィア計画と丹下の海上都市計画を混ぜた」もので「全く気に入らない」と神代に言ったといいます。それと、都市計画の講座では統計情報を処理して都市の発展の方向性を検討するような作業もしているのを見て、神代は大いに刺激を受けたようです。
ここでは「シナリオマップの地形が気に入らないときは」という非常に不満そうなタイトルでまとめたが、ゲーム「A列車で行こう9」には「地形の自動生成」という秀逸な機能があるので、ちゃんと「A列車で行こう9」の中で満足のいく地形を得て遊んでいくことが可能になっている。ただ、「地形の自動生成」を使いさえすれば「プレイアビリティ」の高いマップになるというわけでも、もちろんない。マップの「プレイアビリティ」とは、プレーヤーあるいはマップの作者にとっておもしろいといった人間本位ではなく、この地形にしてこのシナリオありという一種の蓋然性(可能性の高さ)が感じられることや、マップの地形だけを見たときに、そこに確かに有史以前からのダイナミズムがあるように感じられることという定義も可能だろう。
A9V4の新規収録マップ「ひしめきあう街」をおすすめする理由は、地形データが「地形の自動生成」を使ってつくられているのではないかと感じられる自然さを備えていることと、その自然さを活かすように、スケール「1:1」モード、時間の拡張オプション(「時間拡張」)が「30倍」に設定されているマップだから。A9V3のマップも、「地形の自動生成」を使ってつくられたように見える自然さのある(起伏に連続性があり空間全体で一貫性のある=「自然の産物」と思わせる)地形データになっている(人間がマウスやペンタブで描いたようには見えない)が、こちらは「時間拡張」が「450倍」に設定されているので、いまさら遊ぼうという気にはなれないだろう。A9V3のマップについて、公式マスターズガイドでは「マップコンストラクションの参考に」と説明されている。「地形の自動生成」を使っても、どのような地形を選び、どのようなテーマのマップにするのかは、あなた次第。気に入った地形ができたら、これを何度でも使って、遊ぶたびに異なるシナリオにしてみよう。
※ゲーム内の地形データの著作権はゲームソフトのメーカーに帰属すると思われます。
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