最終更新:2024年4月27日
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Switch版への本来の期待(動画)
Switch版への本来の期待は、どんなものだったでしょうか。以下の動画を見ながら考えていきましょう。(答え合わせ)
京成スカイライナーCM「Bird Eye篇『まっすぐ、速い。』」はこちら。
(猫)
答え合わせ
このページの初版公開から時間が経ちましたので、答え合わせをしておきましょう。(この部分の公開:2021年1月25日)
柔軟に考えよう
- 「リアルに!」という欲求への答えは「阪急やJR東海の収録」「路面電車の実装」だけではない:模型のような材料の質感(プラスチック、木、石、スポンジ、金属)を強調して表現(光沢や凹凸を表現)する、紙や毛糸にするなど
- 「わかりやすく!」「遊びやすく!」というニーズへの答えは「ゲームをやさしくする」「キャラにしゃべらせる」だけではない:このハードウェアならではの操作方法を活かしての直感的で斬新な遊び方の発明への期待があった(手書き入力、本体を傾ける、対戦モードなど)
- 子どもは真剣なようでぼーっとしている(適切な演出がないと、いつ何をどう楽しめばよいのかすらわからない場合がある):いま何が起きているのか(この場面で注目すべき対象は何か)を大きな字幕で表示する、スピード感や軽快感、都会的なイメージなどをゲーム内のアイテムやシーナリーだけではなく映像効果(エフェクトやトランジッション、カメラワーク)で強調する、何か状態が変化したり突発的な事態が起きた「現場」にジャンプする(確認や判断が済んだら元の場所に復帰する)子画面を設けるなど
徹底的に観察しよう
- 音へのニーズはBGMだけではない:描かれる情景への没入感は、いかにきめ細かく効果音をつけるかと、自然な環境音(絵でいえば「背景」のような音)にかかっている
- 風や水や重力加速度を生々しく感じさせる表現:わざと重々しく動かしたり、現実離れした動きができないように制限したり、動きなどにノイズ(乱数)を加える、適切に音を付与する(摩擦の表現⇒ブレーキの音や擦る音)など
- ATCの説明をしないままATCの音だけをゲームに登場させて構わない(運転台で鳴る「チーン」というベルの音)
- 忙しい大人の射幸心をあおるスマホゲームのようなテンポの速さや雑な操作ではなく、じっくり実時間で何かがゆっくり動くという表現をしてほしい(列車のリアルな加減速、効果音をきちんと入れられる長さの停車時間など)
- 単にボタンを連打したいだけとか、ワールド(マップ)を隅々まで探索したい(ただ歩き回るだけでも楽しい)といった、プレーヤーが持つきわめて根源的な欲求や単純な行動原理(単なる習慣や反射のような操作)をよく観察し、それに応えること(そのことでプレーが阻害されないよう「うまく逃がす」ことを含む)
ウォーリーをさがせ!きわめて緻密に描き込まれたグラフィックを子どもは喜ぶ:非常に細かい表示になるようズームアウトできるとよい、ズームアウトしてもグラフィックのディテールや動きを省略しないのがいい、ズームアウトしても単調なパターンの繰り返しに見えないようにテクスチャや色やオブジェクトの種類や形のバリエーションをじゅうぶんに多く、指でなぞって楽しい自由な曲線をのびのびと!
- テレビのようなカメラワーク、人がカメラを動かしているような(自然にぶれる)生々しさ、国際映像のような(ロボットカメラやレールやクレーンを使ったような)映像、(被写体ブレを模した)ブラーでの速度感の表現
新しいメタファーを作ろう
- 抽象化した発想を子どもは理解しない(から、コストをかけて実装しても無駄だ)と決めつけない:鉄道のゲームだから鉄道を実際の通りに描く(さっき議会を傍聴してきたみたいな顔で「観光ルート」「観光碑」という議会用語のようなものをそのままゲームに持ち込む)というだけでなく、まったく関係ないものに何か共通の遊びや喜びを見いだして遊ぶという抽象化もある、車両の性能の違いを競馬のように比べさせるミニゲーム「(仮称)トレインダービー」のような発想をしてもよい、輸送計画では輸送力だけでなく列車回数も大事だと実感させるミニゲーム「(仮称)トレインドロップス」(オイルクロックのイメージ)のような(およそ鉄道とは関係のない)表現を導入してもよい
- (わたくしごとながら)鏡で天井を映しながら歩き、敷居にビー玉を並べて横から押す(と、たまに「座屈」が起きて「脱線」する)という遊びにも「電車みたい」という感想を持った子どもであった
- キャラクターは「人間」でなくてよい(内容の抽象化の度合いやファンタジーの度合いに応じては、積極的に「人間ではない」ほうがよい)
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