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ハードコーディングはヘボ。部品市はチャリティー。「パターンダイヤ」は誉め言葉。下流から上流へ逆流するな。使用許諾契約を正確に読もう。(最終更新:2024年11月9日)
※部品市で放出される本職の出涸らし本物の列車運行図表を宝物のように扱うのは中学生にありがちな恥ずかしい態度です。(部品市はチャリティーです。)
「スジ屋」が見ているものは「スジ」だけにあらず。必ずしも「A列車で行こう9」の中にゲーム要素として盛り込まれているわけではないけれど、いろいろなことを事細かに考慮しているかのような細やかさのあるダイヤ設定ができれば、きっとリアルで実感的に見えてくるはず。ただし、あなたがゲームの中で設定する「駅のダイヤ設定」「ポイント分岐設定」の設定内容が細かければ細かいほどいい(ほかのプレーヤーのダイヤ設定より優れているとかかっこいい)とは、考えないほうがよい。ダイヤ設定そのものはいたってふつうで、もしかするとつまらなくもあるかもしれないけれど、いやいやそれが実際の鉄道を事細かに知っているように見えるのだ、というようなダイヤ設定を目指したい。
読売新聞と日本経済新聞で「ダイヤ」「ダイヤグラム」の用語の使い方に違いがある。読売新聞は2つを別物として書いているが、日本経済新聞は「ダイヤグラム」を指して「ダイヤ」と書いている。一方、現場での口語的表現である「スジ」は、かぎ括弧で囲みカタカナで表記するのが筋であるが、読売新聞では地の文で漢字で「筋」と書いている。「筋がいい」などの慣用句や「情報筋」などの用語以外で漢字で「筋」と書くのは新聞としていかがなものかと苦言を呈しておこう。
こちらからもご覧ください。
ニュースなどで見聞きした「いかにもそれらしい言葉」を使ってじぶんを飾り立てる(よく見せる、大人であるように見せる、博識ぶる)のは、数年後に見るとじぶんでも恥ずかしくなると思います。
このような言葉は、記事や動画の中身がないまま無理にタイトルを決めようとして使ってしまうケースが多いように見受けられます。具体的な中身を積み上げてから、最後の最後にタイトルをつけましょう。
ほかのものではだめでこれでないとだめだという説明ができないまま他人の作品のパロディーをしたり『設定』(筋書きや背景)やキャラクター(の絵やセリフ)を借用していると、盗作とみなされる場合があります。
ここまでの注意事項は「言葉」に関するものでしたが、動画に関しては追加でさまざまな注意点があります。あなたが未成年の場合には、大人によく相談してください。一般論として、あなたが動画を作りたいというなら、そこには「じぶん」(独創性)がないといけません。あなたが作った動画の中から「A列車で行こう9」の画面をぜんぶ消しても成り立つ動画になっていないといけないのです。「実況」というなら、音声だけでゲームの画面がありありと想像されてくるように生々しくしゃべらなければなりません。「解説」というなら、あなたがじぶんで描いた図表を使い、あなた自身の言葉で述べた説明をしなければいけません。「実況」や「解説」は、それができるならすばらしい技能であるので、動画サイトという場を活用してさらに伸ばしていってください。
「A列車で行こう9」はゲームです。公式ガイドブックにも書かれている通り、あなたがオリジナルのマップをつくり、「ダイヤ設定」を駆使して「見せ場」をいろいろとつくったなら、そのマップのデータ(セーブデータや「創作ゲーム」)を配布することで、あなたのマップをほかのひともじぶんの「A列車で行こう9」でロードして楽しむことができます。わざわざ動画にしなくても、もっと簡単に楽しみを分かち合うことが可能です。本当に動画が必要なのかは、よく考えてみてください。
これからの時代における「研究」という言葉について
- 「じぶんなりに」「初心者の」「人それぞれ」といった言葉を安易に使ってはいけません:技術に関する知識には「絶対の正解」や「確立された慣習」があります。それを学ぼうとしない態度を取ることは、遊びであっても許されないことを知りましょう(将棋やチェスのルールを無視して駒を好き勝手に並べてアートだと自称するようなもの)
- 先行研究を無視した研究(乱暴な研究や悪意のある研究)を適切に排除することによって、わたしたちはわたしたち自身を守っています
- “オリジナルなものなら、なんでも「研究」というわけではありません。「単なる意見」(私見)をいろいろと書き連ねた場合、なるほど、それは「オリジナルなもの」かもしれませんが、妥当性(客観性)や説得力(訴求力)を欠いているかぎり、それを「研究」と見なすことはできません。妥当性(客観性)や説得力(訴求力)を担保する方法は、いろいろとありますが、研究倫理とのかかわりでいえば、先行研究や関連資料を踏まえつつ、自分の言葉と他の人の言葉を区別することが、大切です。”(東京大学大学院教育学研究科)
- “時間をかけたレポートと、急ぎで書いたものは見ればすぐにわかります。例えば後者は文や段落のつながりがメチャクチャでわかりにくいです。その上で体裁もひどい。”“レポートなり論文なりを、きちんとした作法に従って書いてみると、なかなか進まないんです。だから、結果として時間がかかる。”(田中冬彦)
古い時代の雑誌や就職関連の講座、職場の研修、文化教室、それに任天堂の百人一首の取扱説明書などに「なになに研究」「よく研究し、」「各自でご研究ください。」『徹底研究』などと書いてあっても、それはかなり古い表現ですので、いまさら真似をしてはいけません。
校長先生理科の先生に見てもらいながら自由研究に取り組むときと、大学などで研究室に所属し指導教員の指導のもと取り組む場合のほかは、「研究」と自称してはいけません。 また、資格に関する呼称の扱いも厳格になってきています。博士号を授与されていないのに「なになに博士」を名乗ってはいけません。(※「BVE」の作者であるmackoy氏は『電車博士』のはずですが、インターネットで名乗るmackoy氏に対して博士号が授与されたわけではないので、mackoy氏は『電車博士』を名乗れないのです。)実際、高等学校に新設された「理数探究」も、その学習活動を「研究」と呼ぶことができないので、限りなく「研究」っぽいことをする活動でありながら、「探究」という呼びかたへの言い換えがなされています。そうすると今度は、昔ながらの国語辞典に載っている意味での「探究」や「探究心」という言葉との競合が起きてきて、やがては押しのけられていくことになるのかもしれません。日本語というものは、なかなかに窮屈です。
上映・翻案などの禁止(使用許諾契約)
「A列車で行こう9」には、ゲームをプレーするだけでなく、ほかのプレーヤーのプレーをインターネットの記事や動画で見る楽しみもあります。ただ、閲覧数や再生回数に応じた収入あるいは動画サイト内での評判やランクなどを得ようとする投稿者の中には、わたしたちが見てもまったくおもしろくない(「A列車で行こう9」の楽しみを広げることにつながらない)内容を載せたり、投稿者間の過度な競争からライバルに負けじと、もともとの「A列車で行こう9」というゲームなどそっちのけで、どんどんひどい内容ばかりを載せるようになっていく者が出てきます。
そもそも「A列車で行こう9」の動画をインターネットにアップしてよかったのでしょうか。「A列車で行こう9」というゲームのソフトウェアを正規に購入し、メーカーとの間で使用許諾契約を締結(※外箱の開封時に自動的に締結したことになる)したあなたは、使用許諾契約に反することはしない(契約を守る)という義務を(契約の相手方であるメーカーに対して)負います。「A列車で行こう9」に限らず、一般的なパソコンソフト(パソコンゲーム)ではだいたい同じ(標準的な)使用許諾契約が締結されることが業界の慣習になっていますが、「A列車で行こう9」についても使用許諾契約の中で「上映」「翻案」などを『しないという約束』に、わたしたちは同意しています。
せんせーはかなしーですこのことを絶対に忘れないでください。※「(××は)なになにで禁止されています」という言い方をしてはいけません。わたしたちのひとりひとりがじぶんの意思と責任で、相手と対等な立場で結んだ契約(『約束』)なのだと理解していなければいけません。契約は二者間のものです。みんなが同じ使用許諾契約に同意しているとはいっても、あくまで個々の二者間の契約なのです。ですから、本来は他人と他人の間の契約に口出しできないので、
せんせーはかなしーです「このことを絶対に忘れないでください。」くらいにしか言えないのです。ゲームセンターに入り浸る子を力づくで家に連れ帰ってよいのは、その子の親だけです。PTA(ほかの子の親)や先生では、だめなのです。
- 「上映」:ゲームを遊べる状態にしたパソコンを置いて入場料を取ったり、リモートで遊ばせたり(動画サイトでライブ配信しながら視聴者の求めに応じた操作をするなどを含む)、物品や飲食物の購入を条件に入室させたりすること。学校の文化祭や寮生活の中でのことでもだめです(遊ばせてやるから飲食物を持ってこいというのもだめ)。家庭内で肩たたきやお手伝いを条件にするのは問題ない(学校や寮では他人同士であることに留意)。特定のシーン(「A列車で行こう9」にそんなものがあるかは別として)をすぐに見れると称する攻略済みセーブデータの配布など
- 「翻案」:ゲーム画面やプログラムやデータの一部を材料にして独立の作品をつくること。どう見ても「A列車で行こう9」なのに「自作ゲーム」と名乗るようなこと(「A列車で行こう9」という名前を明示しないで何かすることや「A列車で行こう9」というゲームのパロディーのようなこと)。作者が行なった表現に著しく反する(例えば対象年齢にそぐわない)ストーリーや演出をしてしまうなど(何が「翻案」にあたるかは、実際に争いになってから個別に決まるので、争ってでも勝ち取りたい表現や主張がない限りは余計なことをしないが吉)
※「A列車で行こう9」ほどにもややこしいパソコンゲームで遊ぶようなひとは、もしかすると将来、この業界に入ってくるかもしれないので、基礎知識として知っておいてほしいという思いもあります。また、使用許諾契約の内容をじぶんで理解できないほどにも幼い子どもに「A列車で行こう9」を与えてしまうのは早すぎないかという心配もあります。なお、PS4版「A列車で行こうExp.」については、別の規約によります。こちらはプラットフォーマーがしっかりしているので特に心配はないと思います。
※実在車両が登場しない「A列車で行こう はじまる観光計画」については、動画サイトでの「収益化」を明示的に許可するガイドラインが株式会社アートディンクから出されています。一方、「A列車で行こう9」には鉄道各社からのライセンスのもと、実在車両が登場します。ゲーム画面に出てくる実在車両(の、動画の中での扱い)が、いわゆる「写り込み規定」が援用できる限度を超えないようにすることが必要です。例えば、ゲームの画面を使って「電車図鑑」のような内容(ゲームの紹介でなく実在車両の紹介をするもの)にしてはいけないでしょう。ゲームに登場する実在車両の愛称や鉄道会社名などを動画のタイトルやサムネイルに入れて再生数を増やそうというのもだめでしょう。そのような詳細を理解しないまま「とにかくオッケー」と早合点することのないよう注意してください。あくまで「A列車で行こう9」というゲームを紹介する動画になっている必要があるという言いかたもできるでしょう。動画内で使用するゲーム画面の分量の問題は一概には言えませんが、ゲームの画面を延々と流しながらほとんど何も言わない(動画内での説明やコメントに独創性がない、あるいはゲームとの関係が希薄な、あいさつや会話だけのような)ものは、いわゆる「ゲームバー」と同様に「上映」にあたるおそれが出てくるでしょう。「A列車で行こう9」をめぐる権利関係は相当に複雑ですので、ほかのゲームでは問題ないから、という安易なことはしないようにしてください。なお、メーカーのひとたちはたぶんかなりシャイだと思うので、エンディング(スタッフロール)の動画をアップするようなことは、すごく嫌がられると思います。スタッフロールが見たければ、自力でゲームを「クリア」しましょう。
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